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Archive for 8月, 2022

SQL Server Standard Edition のメモリリソースの制限を Express Edition で確認する

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SQL Server は SQL Server 2016 SP1 からエディション間の機能差が緩和され、従来までは Enterprise Edition でしか使用できない機能の一部が、空以外のエディションでも利用できるようになりました。

また、SQL Server 2014 / SQL Server 2016 では、Standard Edition で使用可能なハードウェアリソースについても上限が緩和されました。

  • SQL Server 2014
    • メモリサイズ: 64 GB -> 128 GB
  • SQL Server 2016
    • CPU コア数: 4 ソケットまたは 16 コアのいずれか小さいほう -> 4 ソケットまたは 24 コアのいずれか小さいほう
    • 以降、投稿を書いている時点で GA している最新バージョンの SQL Server 2019 まで同一のリソース上限です

SQL Server 2012 では、次のようになっていました。

  • CPU コア数: 4 ソケットまたは 16 コアのいずれか小さいほう
  • メモリサイズ: 64 GB

最新の SQL Server にすると、ハードウェアリソースの上限もだいぶ変わりますね。

2012 ~ 2016 までのサポート機能は次の情報から確認することができます。

SQL Server 2012 から最新の SQL Server に移行する場合、Standard Edition でも使用可能なリソース / 機能が増えているため、現行は Enterprise を使用していても移行後は Standard を使用するという選択肢をとることもあるのではないでしょうか。

Standard を使用する場合、よく聞かれる質問が「128 GB 以上のメモリを搭載していて意味があるか?」というものです。

SQL Server が使用するメモリと OS / SQL Server 以外のアプリケーションが使用するメモリを考慮すると、128 GB 以上のメモリを踏査することの意義は十分にあるのですが、実際に SQL Server Standard Edition でどの程度メモリが使用できるのかの実際の値をとることについては、128 GB を超えるメモリを搭載している環境の準備が難しいので実施してはいませんでした。

メモリリソースの制限ですが、Express Edition でもサイズは異なりますが、上限が設定されています。

  • メモリサイズ: 1,410 MB

Standard Edition の上限を超えるメモリの環境を用意できなくても Express Edition の 1.4 GB のメモリ制限がどのように動作するかを確認することで、Standard Edition のメモリ制限がどのように動作するのか把握することができます。

詳細な情報については、次の技術情報を確認してください。

現在の SQL Server のドキュメンでは最大メモリは「インスタンスごとのバッファプールの最大メモリ」という記載になっており、過去のバージョンの SQL Server では、異なる記載になっていますが、これは、

The memory consumed by caches outside buffer pool is not restricted by above memory limits and can grow up to limits defined by "max server memory". This is not specific to SQL Server 2016 SP1 and is also applicable to earlier releases of SQL Server as well.

となっており、基本的な考え方はそれより前のバージョンの SQL Server も同様となります。(表現方法が変わっただけで動作は同一)

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Written by Masayuki.Ozawa

8月 31st, 2022 at 8:59 pm

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Microsoft.Data.SqlClient 4.0 以降で SQL Server に接続する際の暗号化オプション

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先日、Microsoft.Data.SqlClient 5.0 がリリースされました。

新機能については、次の情報からも確認することができます。

4.0 の破壊的変更に含まれるのですが、4.0 以降は接続文字列の「Encrypt」が「true」に設定されることがデフォルトとなりました。

Encrypt 接続文字列プロパティが既定で true になるように変更しました。 #1210詳細を読む

これにより、オンプレミスの SQL Server のような環境では、4.0 より前と同一の接続文字列で接続を行うと「 信頼されていない機関によって証明書チェーンが発行されました。」のエラーが発生する可能性があります。(Azure の PaaS については、信頼されている証明書による接続になっているので、PaaS を使っている場合は、本投稿は意識しないでもよかったはずです)

今回は、Windows PowerShell に Microsoft.Data.SqlClient 5.0 を使用できるようにして、この暗号化接続部分について動作を確認してみました。

Windows PowerShell で Microsoft.Data.SqlClient 5.0 を使えるようにするのは面倒ですが、動かしてみたい方は Microsoft.Data.SqlClient 5.0.0.ps1 を実行してみてください。

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Written by Masayuki.Ozawa

8月 31st, 2022 at 4:58 pm

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Windows Server BMR バックアップでリストアする際のメモ+α

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UEFI 環境の Windows Server バックアップのリストアについて調べることがあったので、その際のメモを残しておきたいと思います。

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Written by Masayuki.Ozawa

8月 28th, 2022 at 1:25 pm

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.NET Data Provider for SQL Server の ConnectRetryCount をサポートする SQL Server のバージョン

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.NET Framework 4.6.1 is now available! でアナウンスされた内容となりますが、現在の System.Data.SqlClient や Microsoft.Data.SqlClient には、ConnectRetryCount というオプションが追加されており、接続文字列で再接続の回数を調整することができるようになっています。

サポートされるバージョンについては、

等に記載されているのですが、SQL Server 2014 以降または、Azure の PaaS の SQL Server ベースの環境でサポートされる機能となります。

リトライについては、ライブラリ側で実装されていると思うのですが、SQL Server のバージョンがどのように ConnectRetryCount に再接続と関係しているか、把握できていなかったので、軽く調べてみました。

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Written by Masayuki.Ozawa

8月 24th, 2022 at 10:08 pm

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Azure Policy の評価タイミングの情報について

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Azure Arc を導入することで、Azure Policy をオンプレミスの環境でも使用することができるようになります。

Policy の割り当てや解除をすると、次のようなメッセージが表示され、変更が有効になるまで 30 分程度時間がかかることが表示されます。

image

評価の間隔にはいくつかの待機時間のパターンがあるようなので、情報を残しておきたいと思います。

ドキュメントレベルで確認をしており、Arc エージェントの実際のログからの確認は行っていません。

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Written by Masayuki.Ozawa

8月 24th, 2022 at 2:27 pm