Azure の仮想マシンでは、OLTP / DWH 向けの設定が行われている、
- SQL Server 2014 Enterprise Optimized for Transactional Workloads on Windows Server 2012 R2
- SQL Server 2014 Enterprise Optimized for DataWarehousing Workloads on Windows Server 2012 R2
というイメージが提供されています。
# SQL Server 2012 SP2 版も提供されています。
このイメージで設定されている内容を少し見てみたいと思います。
どちらの環境もディスクが 16 本搭載できるインスタンスのサイズでないと起動することができません。
というのも、ディスクの構成として、
- データファイル用ディスク : 12 本
- ログファイル用ディスク : 3 本
の合計 15 本の構成で組まれることに起因しています。
OLTP / DWH ともに記憶域スペースを使用して、ディスクが構成されています。
ディスクの列数については、データファイル用ディスク : 12 / ログファイル用ディスク : 3 と、それぞれのプールに含まれているディスクの上限で設定されています。
OLTP と DWH で大きく異なっている点としては、ディスクにどのように分割して書き込みを行うかのインターリーブの値でしょうか。
記憶域スペースのディスク (データ / ログ) に対して、
- OLTP : 64KB
- DWH : 256KB
単位で分散されてデータが書き込まれるように設定されています。
DWH では大量のデータを扱うため分散されるサイズ大きく設定していますね。
フォーマット時のアロケーションサイズにてついては、データ / ログのディスクともに、
-
OLTP : 64KB
-
DWH : 64 KB
でフォーマットが行われています。
このディスクを、C:\Mount 配下のフォルダーにマウントしてアクセスする方法がとられています。
あとの設定は OLTP / DWH 共通で、
ローカルセキュリティポリシーとしては、
- ボリュームの保守タスクの実行 (Perform volume maintenance tasks)
- メモリ内のページのロック (Lock pages in memory)
SQL Server のスタートアップオプションとしては、以下が設定されています。
tempdb はデータファイルが 26GB で 8 ファイルの構成となっています。
このイメージですがプレミアムストレージ上の DS シリーズ (DS13 / DS14) に展開することもできますので、高速なストレージを持つ SQL Server も簡単に構築することが可能です。
(DS 13 : 256 MB / DS14 : 512 MB のストレージ帯域は意識しておく必要がありますが)
SQL Server を構築する場合、このようなイメージが提供されていることも知っておくと、どのような設定をすればよいかがわかって便利かと。