SE の雑記

SQL Server の情報をメインに Microsoft 製品の勉強内容を日々投稿

SQL Database の V12 Preview の提供が開始されました

leave a comment

SQL Database の次期アップデートである v12 の提供が Preview ですが本日から開始されました。
ほかにもいろいろとアップデートがあるようですが、情報を追うためのメモを。

基本は以下を見てもらうとよろしいかと思います。

What’s new in the Latest SQL Database Update V12 (preview) ←おすすめ
Plan and prepare to upgrade to the Latest SQL Database Update V12 (preview)  ←おすすめ
Public preview: Azure SQL Database update
Microsoft Strengthens Data Platform with SQL Database and Big Data Appliance Updates, Adds New Java SDK for its NoSQL Service
Azure: Premium Storage, RemoteApp, SQL Database Update, Live Media Streaming, Search and More
Preview Available for Latest Version of Azure SQL Database
SQL Database Pricing

全体の情報は What’s new in the Latest SQL Database Update V12 (preview) を見ていただくとよいかと思います。
V12 を使用するためには preview ポータル から操作する必要があります。

■エンジンのバージョンが SQL Server 2014 相当に

V12 になったことで、SQL Server 2014 相当のエンジンとなりました。

今までは、

  • Microsoft SQL Azure (RTM) – 11.0.9228.18
        Dec  1 2014 19:44:12
        Copyright (c) Microsoft Corporation

で SQL Server 2012 相当だったものが、

  • Microsoft SQL Azure (RTM) – 12.0.2000.8
        Dec  9 2014 11:14:10
        Copyright (c) Microsoft Corporation

となります。

SSMS で接続した際は 13.0.12 (次のメジャーバージョン??) となっていますが、@@VERSION の結果は上記の内容となります。
# TDS ゲートウェイが BOX タイプの次期バージョン相当なんですかね。

■新しいパフォーマンスレベル S3 が追加

今までは Standard は S0 ~ S2 までとなっていましたが今回 S3 が追加されました。

New S3 performance level in the Standard tier: offers more pricing flexibility between Standard and Premium. S3 will deliver more DTUs (database throughput units) and all the features available in the Standard tier.

S3 では 100DTU の性能となっています。
# 現状は Preview 価格なので S2 と同じになっていますが、GA すると倍の価格になるかと。

 

image

 

100DTU って P1 と同じ DTU 数なのですよね。

image

S3 と P1 の違いですが、復旧ポイント / データベースサイズのほかに機能面が異なってきます。

今まで、パフォーマンスレベルによって使用できる機能に差はありませんでした。
V12 では、以下の機能は Premium に限定されます。

  • Easier management of large databases to support heavier workloads with parallel queries (Premium only), table partitioning, online indexing
  • Breakthrough performance with support for in-memory columnstore queries (Premium tier only) for data mart and smaller analytic workloads.

また DTU 数が同じでも性能面の目標値は (分単位のスループットと秒単位のスループット) は異なりますので、P1 と S3 では P1 のほうがスループットは高いかと思います。

image

 

 

■機能がたくさん増えました

V12 で機能がたくさん増えました。これは、SQL Database の鬼こと、No.1 と、最近売り出し中のえろす師匠の出番ですね。

 

■データベース管理機能の拡張

  • テーブルのパーティショニング
    • SQL Database ではファイルグループの概念がないため、単一ファイルグループを使用したパーティショニングになるかと。
    • データのアーカイブを瞬時に行う / パーティション単位でインデックスを再構築するシナリオがサポートされます。
  • 2GB を超えるトランザクションのサポート
    • これにより 2GB を超えるインデックスの再構築がサポートされるようになりました。
    • 大量データを一括 INSERT するときのバッチサイズの調整も柔軟になりそうですね。
  • BLOB を含むインデックスのオンライン処理のサポート
    • BLOB を含むインデックスのオンライン処理 (オンライン作成/オンライン再構築) がサポートされるようになりました。
    • データ圧縮をする際の再構築でも有効かもしれないですね。
  • チェックポイントの手動実行のサポート
    • ユーザーデータベースで CHECKPOINT が実行できるようになりました。
    • 明示的なデータのフラッシュしたい場合に使う感じでしょうか。
  • ALTER DATABASE で利用可能なオプションの追加
  • DBCC コマンドのサポート
    • 以下の DBCC コマンドがサポートされます。
      • CHECKALLOC
      • CHECKCONSTRAINTS
      • CHECKDB
      • CHECKFILEGROUP
      • CHECKIDENT
      • CHECKTABLE
      • CLEANTABLE
      • DBREINDEX
      • INDEXDEFRAG
      • INPUTBUFFER
      • OPENTRAN
      • PROCCACHE
      • SHOWCONTIG
      • SQLPERF
      • TRACESTATUS
      • UPDATEUSAGE
      • USEROPTIONS

■開発機能の拡張

  • Window 関数の拡張
    • OVER が使用可能に
  • .NET CLR に対応
    • SQLCLR が利用可能になったようです。
    • TaaS にお任せ。
  • Change Tracking に対応
    • データの変更追跡が可能になりました。
    • これで自前の同期システムが作れるようになる感じでしょうか。
    • やはり TaaS にお任せ。
  • XML インデックスに対応
    • XML データ型にインデックスが作成できるようになりました。
    • これも TaaS にお任せ
  • ヒープ構造のテーブルをサポート
    • 今までの SQL Database では、クラスター化インデックスが必須でしたがクラスター化インデックスのないヒープ構造のテーブルがサポートされるようになりました。
    • 内部のデータ同期の仕組みが変わったんでしょうかね。
    • これにより、大量のデータ挿入をしたい場合などに、ヒープ構造のテーブルにデータを格納できますので、効率よく INSERT できるようになるかと。
  • アプリケーションロールに対応
    • やっぱり TaaS にお任せ

 

■内部情報取得機能の強化

  • DMV の追加
    • dm_clr_properties
    • dm_clr_tasks
    • dm_db_file_space_usage
    • dm_db_log_space_usage
    • dm_db_session_space_usage
    • dm_db_task_space_usage
    • dm_exec_background_job_queue
    • dm_exec_background_job_queue_stats
    • dm_exec_query_optimizer_info
    • dm_exec_query_profiles 
    • dm_exec_query_resource_semaphores
    • dm_exec_query_transformation_stats
    • dm_tran_active_snapshot_database_transactions
    • dm_tran_commit_table
    • dm_tran_current_snapshot
    • dm_tran_current_transaction
    • dm_tran_top_version_generators
    • dm_tran_transactions_snapshot
    • dm_tran_version_store
  • Change Tracking に対応

■Premium におけるパフォーマンスの向上

  • P2 / P3 のパフォーマンスの向上
    • 並列クエリのサポート
    • I/O レイテンシー, IOPS, ログ書き込みレートの改善

 

 

あと、V12 ではないのですが、Preview ポータルからサンプル DB (AdventuewWorksLT) が作れるようになっていたみたいですね。

image

触れるところからじっくり触っていこうかと。

Share

Written by Masayuki.Ozawa

12月 12th, 2014 at 8:22 am

Posted in SQL Database

Tagged with

Leave a Reply