サーバー OS のエディションのアップグレードについて少し調べてみました。
■Windows Server 2003 R2 SP2
今回は Windows Server 2003 R2 Standard Edition x86 SP2 の環境を用意しました。
# x64 でないのは、Standard Edition が x86 のメディアしかダウンロードしていなかったから…。
このサーバーを Enterprise Edition に変更したいと思います。
2003 のエディション変更に関してはいくつか技術情報があります。
# 会社で教えてもらいました。
Windows Server 2003 R2 Standard Edition から Windows Server 2003 R2 Enterprise Edition Service Pack 2 にアップグレードしても、一部のファイルのバージョンが変更されない
サポートされているアップグレード パス
Windows Server 2003, Enterprise Edition : アップグレードまたは新規インストール
一通りの更新プログラムをインストールして、Hyper-V の統合サービスをインストールした状態です。
注意点としては、統合サービスをインストールした状態だとアップグレード時に以下のブルースクリーンとなってしまいます。
ということなので、アップグレードする前は統合サービスはアンインストールしておきます。
# マウスを使いたかったので直前までインストールしていました。
それでは、Enterprise Edition に変更してみたいと思います。
- 同一ビット (x86/x64) の Enterprise Edition のメディアを挿入してセットアップを実行します。
- [Windows Server 2003, Enterprise Edition をインストールする] をクリックします。
- [インストールの種類] から [アップグレード (推奨)] を選択して、[次へ] をクリックします。
# [新規インストール (詳細)] という選択肢もあります。 - [同意します] を選択し、[次へ] をクリックします。
- プロダクトキーを入力して [次へ] をクリックします。
# 今回は入力しないで進めています。 - 更新ファイルの取得を設定して [次へ] をクリックします。
- [次へ] をクリックします。
エディションの変更ですがそれまで適用してあったセキュリティパッチはすべてクリアされます。
今回は With SP2 のメディアを使っているので SP に関しては特に気にせず進めています。 - そうすると、インストーラーが進み自動で再起動されます。
? - 再起動後、セットアップが自動で実行されます。
結構大がかりなファイルの変更しているみたいですね。 - インストール中に自動で再起動され、再度セットアップが実行されます。
# 統合サービスがインストールされているとこの後の再起動時にブルースクリーン→再起動が繰り返されます。 - 再起動後の画面がこちらになります。
ログイン画面のエディションは初回起動時は Standard となっているようです。
再起動後をするとログオン画面も Enterprise Edition に変更されます。 - 初回の起動時は、R2 のセットアップが始まりますので、インストールメディアの 2 枚目を挿入してインストールをしてみました。
- Standard の段階で R2 でしたので、再インストール扱いになりますがインストールしておきたいと思います。
# R2 のインストールは通常のインストールと同じですので割愛。 - アップグレード後はセキュリティパッチはすべて外れていますので、再度適用する必要があります。
# 統合サービスは再度インストールした状態です。
[winver] を実行すると Enterprise Edition になっていますのでアップグレードは終わっていますね。?
以上で Enterprise Edition へのアップグレードは終了です。
■Windows Server 2008 x64 SP2
Windows Server 2008 の技術情報についてはこちらに記載があります。
Windows Server 2008 アップグレード ガイド
この環境もパッチは適用済みにしています。
この環境を Standard → Enterprise に変更してみたいと思います。
- 同一ビット (x86/x64) のインストールメディアを挿入してセットアップを実行します。
- [今すぐインストール] をクリックします。
- 更新プログラムの取得を選択します。
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- [Windows Server 2008 Enterprise (フル インストール)] を選択して、[次へ] をクリックします。
- [条項に同意します] を有効にして、[次へ] をクリックします。
- [アップグレード] をクリックします。
- 互換性のレポートが表示されますので内容を確認し、[次へ] をクリックします。
?
統合サービスをインストールしているので、そのあたりのデバイスが警告で表示されています。 - 次へをクリックするとすぐにアップグレードが実行されますので完了するまで待ちます。
再起動が必要なタイミングでは自動的に再起動されます。?
- 再起動が完了すると Enterprise Edition にアップグレードがされています。
?
- アップグレード後はセキュリティパッチはすべて外れていますので、再度適用する必要があります。
?
これで Enterprise Edition のアップグレードは完了です。
2008 の場合は統合サービスをアンインストールしなくてもブルースクリーンは発生しないみたいですね。
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■Windows Server 2008 R2
Windows Server 2008 R2 の技術情報についてはこちら。
Windows Server 2008 R2 のインストール
こちらもパッチは適用済みです。
- インストールメディアを挿入してセットアップを実行します。
- [今すぐインストール] をクリックします。
- 更新プログラムの取得を選択します。
- [Windows Server 2008 R2 Enterprise (フル インストール)] を選択して、[次へ] をクリックします。
- [同意します] を有効にして、[次へ] をクリックします。
?
- [アップグレード] をクリックします。
?
- 互換性のレポートが表示されますので内容を確認し、[次へ] をクリックします。
2008 R2 では統合サービスが組み込まれた状態がデフォルトですので、そのあたりのデバイスに関してはメッセージはありません。 - 次へをクリックするとすぐにアップグレードが実行されますので完了するまで待ちます。
再起動が必要なタイミングでは自動的に再起動されます。 - 再起動が完了すると Enterprise Edition にアップグレードがされています。
- アップグレード後はセキュリティパッチはすべて外れていますので、再度適用する必要があります。
これで Enterprise Edition のアップグレードは完了です。
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?
以上でWindows Server OS のエディションアップグレードは終了です。
結構時間がかかるのとかなり大がかりなインストールプロセスが実行されているので、エディションの変更は機能としてできますが、
可能な限り発生させないことが大事ですね。