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Archive for 4月 11th, 2010

HP t5720 に Windows Embedded Standard 7 をインストール その 4 – EWF の設定 –

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HP t5720 の設定の最後として、[EWF] を設定します。

■EWF とは

EWF は、[Enhanced Writer Filter] の略となります。
EWF の概要

シンクライアントで使用しているフラッシュメモリのような記憶媒体は記憶回数が限られているので、
すべてのディスク I/O をメディアに使っていると、記憶回数がどんどん消費されてしまいます。
そこで、変更等に関してはフラッシュメモリに書き込むのではなく、メモリに書き込むことによって、記憶回数を
消費させないようにするテクノロジのようです。

名前を聞いたことはあったのですが、今まで全く使ったことがありませんでした。

変更をメモリに書き込みますので再起動をした場合、変更内容が破棄されます。
# モードがいくつかあるようなのでいろいろと設定はできそうですね。

インストール時の [Thin Client] のテンプレートには機能が組み込まれた状態となっています。
image
Thin Client のテンプレートで組み込まれている EWF

機能としてはインストールされているのですが、インストール直後は無効の状態となっているので、
手動で有効にする必要があります。

■EWF の有効化

EFW の有効化は [EWFMGR.EXE] というコンソールアプリケーションを使用します。
EWF Manager コマンド

  1. [管理者として実行したコマンドプロンプト] を開きます。
    image
  2. 以下のコマンドを実行して、EWF を有効にします。
    今回の設定では、C ドライブを EWF で保護しています。
    cd c:windowssystem32
    ewfmgr.exe c: ?enable

  3. 再起動します。

以上で、EWF の有効化は終了です。

■EWF 設定後のベンチマーク

以下が EWF 設定後のベンチマーク結果です。

image
– EWF 設定後のベンチマーク –

こちらが以前取得した、EWF 設定前のベンチマークですが結果は一目瞭然ですね。
image?
– EWF 設定前のベンチマーク –

イメージをいろいろとカスタマイズする必要があると思いますが、シンクライアントのベースとなる環境は、
これで構築できそうです。

いろいろと変更してしまったので t5720 を最初からセットアップしてからシンクライアントをいろいろと
操作してみたいと思います。

Written by Masayuki.Ozawa

4月 11th, 2010 at 11:25 am

Posted in Windows Embedded

HP t5720 に Windows Embedded Standard 7 をインストール その 3 – OS のインストール –

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部品の交換が終わったら Windows Embedded Standard 7 をインストールします。

Windows Embedded Standard 7 は現在 CTP ですので、[connect からダウンロード] します。
Windows Embedded Standard

■Windows Embedded Standard 7 CTP のインストール

Windows Embedded Standard 7 は組み込みシステム用の OS ですが [Hyper-V でもインストール可能] となっています。

カメラで写真を撮りながらインストールするのもちょっと大変なので、Hyper-V にインストールしてみたいと思います。
t5720 へのインストールと Hyper-V へのインストールではほとんど差はありません。
# t5720 だと完了するまで 4 時間ほどかかるので、インストール中は気長に時間をつぶす必要があります。

  1. メディアをセットして、端末を起動します。
    t5720 は DVD ドライブ等はついていませんので外付けの DVD ドライブを準備する必要があります。
  2. [Build an Image] をクリックします。
    正式な名称は、[Windows Embedded Standard 7] に変わったはずなのですが、まだ、[Windows Embedded Standard 2011] と
    なっています。
    Windows 7 ベースの OS のため、統合サービスがインストールされた状態となっているようで、マウスの使用も問題ありませんし、
    統合ネットワークアダプタも利用できます。
    image
  3. [I accept the license terms] を有効にして、[Next] をクリックします。
    image
  4. 使用するテンプレートを選択して、[Next] をクリックします。
    今回はシンクライアント用の環境を作成したいので、[Thin Client] を選択しています。
    image
  5. 使用する言語とキーボードを選択して、[Next] をクリックします。
    今回は、日本語環境で設定しています。
    image
  6. 機能とドライバを変更する場合はチェックボックスを有効にして、[Next] をクリックします。
    今回はテンプレートのまま使用するので、チェックボックスは有効していません。

    image
    この画面でインストール時のフットプリントのサイズが表示されるのですが、[Thin Client] の場合は、[1521 MB] となっています。
    t5720 の標準フラッシュメモリではインストールできないですね。

    以下は、[Minimum Configuration] を選択した場合の画像になります。
    [Minimum Configuraiton] の場合は、[621 MB] 必要となります。
    t5720 の 1GB モデルであればインストールできそうですね。t5730 というモデルであれば、標準で 1GB だったはずですので、
    すんなりインストールできるかもしれません。
    # t5730 はメモリ 1 GB / フラッシュメモリ 1GB のモデルのはずですので。
    image

  7. インストールするディスクを選択して、[Next] をクリックします。
    image

    t5720 + CF カードの場合は、一度フォーマットしないと [Next] をクリックすることができませんでした。
    t5720 にインストールする場合は、ディスクを選択して、[Drive option (advanced)] をクリックし、
    [Format] をしてから、[Next] をクリックします。

    Windows 7 ベースの OS ですので、[Create separate system partitoin] を有効にすると、先頭に 100MB の
    パーティションを作ってからインストールが開始されます。
    今回は、先頭の 100MB のパーティションを作るようにしてインストールをしています。
    image

  8. インストールが開始されますので完了するまで待ちます。
    image?
  9. [ユーザー名] と [コンピュータ名] を設定して、[次へ] をクリックします。
    image
  10. [パスワード] を入力して、[次へ] をクリックします。
    image
  11. プロダクトキーを入力して、[次へ] をクリックします。
    CTP 用のプロダクトキーに関しては、インストールメディアをダウンロードする際に入手できます。
    image
  12. [次へ] をクリックします。
    image
  13. 自動更新の設定をします。
    image
  14. タイムゾーンの設定をして、[次へ] をクリックします。
    image?
  15. ネットワークプレースを選択して、[次へ] をクリックします。
    image
  16. 最終処理が実行されます。
    image

以上でインストールは完了です。
ほとんど Windows 7 と変わらないですね。
image

この後、に EWF の設定をすればシンクライアントの基本的な設定は完了です。

次の投稿で EWF の設定について投稿したいと思います。
# よく考えたら、デフォルトで EWF は有効にならないですよね…。本当は今回の投稿で終わりにできると思っていたのですが。

Written by Masayuki.Ozawa

4月 11th, 2010 at 9:32 am

Posted in Windows Embedded