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Azure SQL Managed Instance の November 2022 Feature Wave によるデプロイの高速化

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November 2022 Feature Wave for Azure SQL Managed Instance でアナウンスがありましたが、Azure SQl Managed Instance では、November 2022 Feature Wave (2022 年 11 月の機能ウェーブ) で、デプロイが高速化されます。

アナウンスは見ていたのですが、実際にデプロイが高速化されることを確認できていなかったので確認してみました。November 2022 Feature Wave の環境では、インスタンスの停止 / 開始も行うことができ、コストを抑えることができるようになるので、開発環境の効率的な運用も可能になるのではないでしょうか。

上述のアナウンス以外にも learn でドキュメントが公開されており、2022 年 11 月の機能ウェーブに登録する – Azure SQL Managed Instance から情報を確認することができます。

November 2022 Feature Wave が使用可能なサブスクリプション

最終的にはすべてのサブスクリプションで使用可能となるようですが、現時点では使用可能なサブスクリプションは制限されています。

November 2022 Feature Wave for Azure SQL Managed Instance でアナウンスされた際には、次の記載がありました。

Onboarding existing instances to November 2022 feature wave will happen gradually and automatically in subsequent months. However, you can choose to opt in your existing instance early if the following conditions are met:

  • Your instance is hosted in a subscription type that is ready for November 2022 feature wave (currently only Dev/Test subscriptions are supported)
  • You can update the virtual network subnet to one of the supported types: new subnet, empty subnet or a subnet that’s hosting only instances onboarded to the feature wave

 

Dev/Test サブスクリプションのみ使用できるのがアナウンス時の制限となっていました。

本投稿を書いているのは 2023/01/09 になるのですが、私が保持しているサブスクリプションでは「Pay-As-You-Go Dev/Test (MS-AZR-0023P)」のみ、November 2022 Feature Wave を使用することができました。

これは、従量課金制 開発/テスト 用の Azure サブスクリプションとなり、Visual Studio サブスクリプション向けに使用することができるものになるのですが、この Azure サブスクリプションであれば November 2022 Feature Wave を有効化した Managed Instance をデプロイすることができました。

現在の Azure ポータルでは、Managed Instance のデプロイを実施する際には次のようなオプションが表示されるようになりました。

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デフォルトは「いいえ」となっているのですが、「はい」を選択することで、November 2022 Feature Wave を展開することが可能なサブスクリプションのみが表示されるようになります。

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リージョンについても同様のフィルターが設定されるようで、日本については「Japan East」「Japan West」の両リージョンに対応しています。

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November 2022 Feature Wave を検証したい場合には、現時点では、従量課金制 開発/テスト のサブスクリプションを使用するのが手っ取り早いのではないでしょうか。

 

デプロイの高速化による展開時間

デプロイの高速化については、Provision SQL Managed Instance in under 30 minutes としてアナウンスがされています。

高速化された展開については、アナウンス内に記載されている通り、いくつかの条件があります。

  • 新しいサブネットでの最初のインスタンス
  • 汎用目的のハードウェア
  • 4 or 8 vCore
  • デフォルトのメンテナンスウィンドウを使用

この条件に合致している場合は高速な展開が可能となります。

実際に展開してみたものが以下の画像となります。

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30 分以内とはいかなかったのですが、33 分 42 秒で展開が完了しています。

今までは 4 ~ 6 時間ぐらいかかっていたのですが、大きく高速化が行われていますね。

November 2022 Feature Wave では様々な機能が追加されており、インスタンスの停止 / 開始も行えるようになります。

 

Managed Instance の検証環境を維持するのには、かなりコストがかかるので、今までは必要に応じて展開を行い、検証が完了したら削除するということをしていました。

Feature Wave で追加された停止の機能を使用することで、停止期間中は、コンピューティングとライセンスのコスト発生が停止し、ストレージ / バックアップストレージコストのみの課金で環境を維持することができます。

  • 停止: 約 5 分
  • 開始: 約 20 分

で停止と開始を行うことができ、スケジューリング設定を行うこともできます。

月額数 100 円で最小環境の Managed Instance 維持することができるのはうれしいですね。

 

既に稼働しているインスタンスについても、最終的には Feature Wave に自動的に登録が行われるということなのですが、既存のインスタンスを登録する の方法を使用することで、既存インスタンスを登録することも可能となるようです。

2022 年 11 月の機能ウェーブに登録する – Azure SQL Managed Instance にサポートするサブスクリプションについての記述がありますので、サポートするサブスクリプションの拡充についてはこのドキュメントを確認するとよいのではないでしょうか。

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Written by Masayuki.Ozawa

1月 9th, 2023 at 4:28 pm

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