2022年9月下旬の Azure SQL Database Update の情報がアナウンスされたのでまとめておこうと思います。
- Azure SQL—General availability updates for late September 2022
- Azure SQL—Public preview updates for late September 2022
- Azure Synapse Analytics September Update 2022
アップデートには含まれていないが、当月更新されたものもなりますので、それらも追記しています。
Contents
Preview
Hyperscale
Retain database backups for longer periods of time with long-term backup retention on Azure SQL Database Hyperscale.
- Hyperscale で長期保存バックアップ (LTR) が使用できるようになりました。
- 最大で 10 年間分のバックアップを保持しておくことができます。
- Hyperscale のバックアップは スナップショットを使用したバックアップ となり、他のサービス層とは異なるのですが、LTR についてもスナップショットを BLOB に保存するというアーキテクチャになっているようです。
Single Database
Public preview: 128 vCore option for Azure SQL Database standard-series hardware
- Gen5 のハードウェアのリソース上限が、80 コア / 415 GB メモリから 128 コア / 625 GB メモリまで増強されるようです。
- 本投稿を書いている時点では、設定可能なハードウェアの提供はまだ始まっていないようでした。
SQL Server Server
SQL Server 2022
- SQL Server 2022 RC1 の提供が開始されました。
GA
Managed Instance
Increase the redundancy of your backups with geo zone redundant storage for Azure SQL Managed Instance.
- Geo ゾーン冗長のバックアップストレージが Managed Instance でサポートされました。
Improve your SQL Managed Instance performance with new TempDB configurations
- Managed Instance で tempdb のデータファイル数 / ファイル拡張単位を変更することができるようになり、設定変更が永続化されるようになりました。
- MI は tempdb のファイルがデフォルトで分割されており、汎用的なワークロードをカバーできる設定となっていますが、ワークロードに合わせて細かく調整できるようになりました。
- MI でメモリ最適化プレミアムシリーズが GA し、このハードウェアを使用した場合ビジネスクリティカルで最大 16 TB のデータベースがサポートされるようになります。
- 日本リージョンについては東日本でサポートされています。
Hyperscale
Increase resiliency of your Azure SQL Database Hyperscale backups with the new geo-zone redundant storage option.
- Read-access geo-zone redundant storage (RA-GZRS) now available for Azure SQL Hyperscale databases
- Hyperscale で Geo 冗長バックアップのサポートが開始されました。
- 設定はデータベースの作成時のみ指定することができます。
General availability: Azure SQL Database Hyperscale reverse migration to general purpose tier
- Generally available: Ability to Reverse Migrate SQL database from Hyperscale to General Purpose tier
- Hyperscale へのリバースマイグレーションが一般提供開始となりました。
- 最初から Hyperscale で作成したものはリバースマイグレーションできないので、新規に Hyperscale で作成した DB 向けではなく、既存データベースを Hyperscale 化する際に利用できる機能となります。
Single Database
User Managed Identity support for Auditing SQL Azure database:
- Azure ストレージに監査ログを出力する際のアクセス方法にマネージド ID が使用できるようになりました。
- ストレージにたいして、「マネージド ID の IAM」 と「信頼された Microsoft サービスによるこのストレージアカウントに対するアクセスを許可します」による制御ができるようになりますので、ストレージのアクセス制御の調整の粒度を細かくすることができる可能性があります。
Synapse Analytics
Azure Synapse Analytics September Update 2022 から SQL Server ベースの環境に影響するものを抜粋
Auto-statistics for OPENROWSET in CSV datasets
- サーバーレス SQL プールで CSV を OPENROWSET でクエリする際に自動統計が有効になり、効率的な実行プランの生成につながる可能性が高くなりました。
MERGE T-SQL is now Generally Available
- MERGE T-SQL for Dedicated SQL pools is now GA!
- 近日一般提供開始というステータスになっていた MERGE ステートメントの一般提供が開始されました。
- ステージングに取り込んだデータを最終的なテーブルにマージする操作等で活用できる感じでしょうか。
SQL Server Server
SQL Server Cumulative Update
- SQL Server の CU が提供されました。
- この CU で Stretch Database を専用 SQL プールではなく、SQL Database で代替する機能が実装されています。