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Ignite 2021 のタイミングで発表された SQL Server / SQL Database のアップデート

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全体アナウンス

Ignite 全体のアナウンスについては以下の情報から確認することができます。

Data and AI の全体アナウンス

Data and AI に特化したアナウンスはこちらから。

SQL Server 関連のアナウンスはこちらから。

SQL Database / Managed Instance

メンテナンスウィンドウ

SQL Database と Managed Instance にメンテナンスウィンドウがプレビュー機能として追加されました。
使用している SQL Database のリソースのリージョンの現地時間を基準として、いくつかのパターンでメンテナンスを行うタイミングを選択することができます。

現状、使用可能なリージョンや、サブスクリプションの種類に制限があり、MSDN の特典の無償利用枠 (MS-AZR-0063P) や、開発テスト用プラン (MS-AZR-0023P) では、設定することができず、PAYG(MS-AZR-0003P) であれば、設定することができました。

機能の説明とともに Maintenance window FAQ は一読しておくとよさそうです。

アナウンス

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メンテナンス通知

SQL Database の計画メンテナンスが行われる場合、サービスヘルス (サービス正常性) アラートの機能により、メンテナンスの開始の 24 時間前に通知を行うことがでいる機能がプレビューで提供されました。

アナウンス

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監査

Microsoft が操作した内容についての SQL 監査が GA しました。
また、SQL 監査の取得先として、Log Analytics / Event Hub の利用についても GA となっています。

アナウンス

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SQL Database Hyperscale の Geo-Replication のパブリックプレビューでの提供

Azure SQL News と Ignite のセッションで触れられていたのですが、SQL Database の Hyperscale の Geo-Replication がパブリックプレビューで提供されたとのことです。

Geo-replication for Azure SQL Database Hyperscale also went Public Preview. Similarly, this is something already available for other service tiers in Azure SQL Database, so many customers are excited to see this land in Hyperscale.

アナウンス

Migration

Azure Migrate

Azure SQL に移行するための SQL Server の検出をする機能がプレビューで提供されました。
この機能についてはプロジェクトを作成する際に Australia East を指定する必要があるようです。
(この機能がサーバーの検出に含まれるからだと思いますが、現状サーバーの検出のプロジェクトはオーストラリア東部で作成することになるようです)

Discover and assess SQL Server instances and databases for migration to Azure SQL (preview)

Discovery and assessment of SQL Server instances and databases is available only for projects created in **Australia East** region. Get started

SQL Server の検出機能ですが、現時点では「VMware 環境上で構築されている SQL Server」が対象となっているようで、VMwar e 環境の検出 / 評価のドキュメントの中に記載があります。

This article provides an overview of assessments for migrating on-premises SQL Server instances from a VMware environment to Azure SQL databases or Managed Instances using the Azure Migrate: Discovery and assessment tool.

アナウンス

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Azure Data Studio

詳細は公開されていないようなのですが、Azure Data Studio に Migration の機能が含まれるようになるそうです。

On the migration front, the team announced a new end to end SQL Server migration experience for migrations at scale with Azure Migrate. We also announced a limited preview that will simplify migrations from SQL Server to Azure SQL using Azure Data Studio (ADS).

アナウンス

Synapse Analytics

Synapse Pathway

Synapse へのマイグレーション (SQL コードの変換) をサポートしてくれるツールが Synapse Pathway としてプレビューで提供開始されたようです。

Synapse Pathway はツールとして提供されており、現状は、ソースに対して接続を行い、検知をするのではなく、ソースから出力した DDL / DML の .sql ファイルを含むディレクトリを選択することで、レポート化するというような機能となります。

現在は Netezza / SQL Server / Snowflake からのデータベース / スキーマ / テーブルの変換をサポートし、今後 Teradata / Redshift / BigQuery / Hive ベースの Hadoop もサポート対象として追加し、変換可能な対象もビュー / プロシージャー / 関数を含むというように強化を予定しているそうです。

アナウンス

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Synapse Link

Serverless SQL プールの、Synapse Link for Azure Cosmos DB が GA となりました。
Synapse Analytics の Spark プールから使用する Synapse Link for Cosmos DB については先立って GA していますので、2 つのプールで Cosmos DB のデータを柔軟に取り扱うことができるのではないでしょうか。

アナウンス

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Machine Learning 連携

Azure ML と Synapse の等号を行うことができ、データの前処理 (準備) のために、Synapse Analytics で使用されている Synapse Spark Pool にアタッチして利用することが可能となったようです。
リンクさせることで、%%synapse というマジックコマンドにより、Synapse のデータ操作ができるようです。

アナウンス

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Azure Purview

Purview の機能強化

従来までは、パイプラインに含まれている S3 の情報を取り込むような形でしたが、S3 などのデータについてもスキャンして分類を行うことが可能になったようです。
S3 のほかには、SAP / Oracle / Synapse 専用 SQL プール / Synapse Serverless SQL プールもスキャンできるようになり、直接スキャンできる対象が強化されています。

そのほかにも Synapse Workspace から Purview の情報を検索することができるようにになるなど、いくつかの機能強化が行われています。(Synapse Workspace から Purview への接続は Ignite の発表ではなく、直近の Update だと思いますが)

そのほかにも Private Endpoint サポートやだったりデータカタログの機能強化と、様々機能改善が行われているようですね。

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Azure Arc

Azure Arc enabled Kubernetes

Azure Arc enabled Kubernetes が GA しました。
Azure Arc enabled Data Services を使用する際には、Kubernetes が必要となりますので、enabled k8s についても登録するケースがあるのではということで、こちらも SQL Server / SQL Database に関連する機能要素にあるかと。

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Azure Arc enabled Machine Learning

Azure Arc enabled Machine Learning が追加されました。
現状、登録制の Preview のようですので、すべての人がすぐに使用できるというわけではないようですね。

Kubernetes 上に Azure  Machine Learning を展開するという、他の Azure Arc と同じような機能コンセプトのようです。

アナウンス

Azure VM

Managed Disk

SQL Server on Azure VM を使用する場合には、VM のディスクを考慮する必要がありますので、こちらもキャッチアップ。

Premium SSD でオンデマンドバーストがプレビューで追加されました。
512GB 未満のディスクでは、クレジットベースのバーストのみの利用ですが、512GB 以上のディスクでは、オンデマンドバーストが利用できるようです。
クレジットバーストとは異なり、バーストしていた時間について課金されるですかね。

ダウンタイムなしでパフォーマンスの変更は Ultra Disk が対応していたかと思いますが、Premium SSD でも動的に性能をパフォーマンス層することができる機能がプレビューで提供されました(要プレビュー登録)

Managed Disk の暗号化を BYOK で行う場合の自動ローテーションをプレビューで利用することができます。

Managed Disk の冗長構成として、Premum SSD / Standard SSD のゾーン冗長化がプレビューで利用することができるようになります。

VM で SQL Server を稼働させる際のディスク構成については、情報のアップデートが必要となりそうですね。

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ホットパッチ (Hotpatch)

Azure 上の Windows Server 2019 (Windows Server 2019 Datacenter : Azure Edition) でホットパッチがサポートされるようになります。
ホットパッチにより、高速に、再起動が不要でパッチの適用ができるようになります。

Microsoft Update カタログにも Windows Server 2019 Datacenter:Azure Edition Hotpatch として、ホットパッチ専用のモジュールが公開されています。

仕組みとしては、Hot Patching SQL Server Engine in Azure SQL Database に近いものなのでしょうかね。

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Azure Backup

Backup

SQL Server on Azure VM のバックアップで、Aure Backup を使用することもあるかと思いますので、バックアップも情報のキャッチアップが必要です。

Azure バックアップのバックアップレポートが GA しました。
Azure Backup の SQL ワークロードについてもサポートされているようですので、バックアップの状態が確認しやすくなるのかと。

バックアップセンターも GA したようですので、バックアップの管理の最新の情報はチェックする必要はありそうですね。

Azure Backup の正常性管理として、Azure Monitor を使用したバックアップ関連のアラートがプレビュー機能として利用できるようになったようです。
現状は、Azure Databases for PostgreSQL / Azure BLOB / Azure Managed Disk が対象となっているようですが、今後ワークロードの追加が予定されているようですので、この辺もチェックが必要となりそうですね。

バックアップの最後としては、Azure Backup が VM と SQL Server のバックアップについて、アーカイブ層をサポートする機能が Limited プレビューとして利用できるようになったようです。
これにより、長期的なバックアップについては、Standard 層から Archive 層に移動するということができるようです。
Standard 層に保存されている期間の最低の制限等があるようですので、何日経過した後に Archive 層に移動するかというのは意識しておく必要がありそうです。

アナウンス

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Windows Server 2022

Windows Server 2022 Preview

LTSC の 次期サーバー OS であり、 Windows Server 2022 のプレビューが公開されました。
Windows Insider Preview Downloads からダウンロードすることが可能です。(Azure VM 上でも利用できるようになっているようです)

アナウンス

Azure Data Factory

Data Factory のアップデートについてはアナウンスで一括で行われているようですね。
Ignite に合わせての発表というよりは、直近の更新のアナウンスでしょうか。

アナウンス

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Power BI

Power BI Premium Per User

2021/4/2 から 1 ユーザー辺り $20/月 で一般提供が開始されるようです。
(日本円だと 2,170 円/月)

アナウンス

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VNET 接続

Power BI から Azure の VNET 内のデータセットについてアクセスが可能となるようです。
VNET Data Gateway を介すことで、Azure のリソースと柔軟にアクセスができるようになるようですね。

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Written by Masayuki.Ozawa

3月 3rd, 2021 at 12:11 am

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