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絵で見てわかる SQL Server の仕組み が発売されましたので一通り読んでみました

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2020/9/14 に  11 年前に発売された 平山さん の著書である 絵で見てわかるSQL Serverの内部構造 の改訂版となる 絵で見てわかるSQL Serverの仕組み という SQL Server の書籍が発売されました。

Kindle 版の販売がまだ先だったので、紙の書籍を購入したものが今日届き、一通り目を通すことができましたので感想などを。

最新の SQL Server をターゲットとして、日本語で内部の動作に触れている書籍は、現時点ではこの書籍だけで、前作と同様に今回の改定版も良著ですので、「SQL Server を単純に操作するのではなく、内部動作を理解して製品を使用できるようになりたい」という思いがある方にとっては、最適な書籍ですので一度読まれてみてはいかがでしょうか。

改定によって変わった内容

前作の絵で見てわかる SQL Server の内部構造は、2009 年の出版ですので対象としている、メインの SQL Server のバージョンについては、2005~2008 となっていました。(第三世代の SQL Server に変わったタイミングの情報)

改訂版では、昨年リリースされた SQL Server 2019 までをターゲットとした内容となっています。
SQL Server 2017 でサポートされた Linux 対応のアーキテクチャや SQL Server 2019 で機能強化された部分も触れられていますので、この本を読むことで最新の SQL Server の情報を得ることができます。

今回の改定では、前作に含まれていた一部の章については別の内容に置き換えられており、

  • データベース破損への対応
  • お勧めの SQL Server 便利ツール

は今回は含まれておらず、これらの内容に変わって、次の章が追加されています。

  • 列ストア型オブジェクト (列ストアインデックス)
  • メモリ最適化オブジェクト (インメモリ OLTP)
  • 新たなプラットフォームへの展開

これらの機能は SQL Server 2012 から追加が行われ始めたものですので、改訂版でこれらの機能がフォローされているのはうれしいですね。

改定前の書籍に含まれていた章についても「今の SQL Server での動作」に情報が更新されていますので、2008 までの情報しかもっていない場合のアップデートにも、とても役立つ内容がたくさん含まれています。

SQL Server 2019 の機能については、大きなものだけでなく、製品ドキュメントでは、SQL Server 2019 (15.x) の新機能 や各機能のドキュメント内に記載されているものについても触れられています。
2019 の新機能は一通り目を通したつもりだったのですが、軽く読み流してしまっていたものについても振り返ることができ、とても勉強になりました。

 

本書の内容

本書は SQL Server の操作方法やクエリの書き方についてといった、SQL Server の利用方法を学ぶものではなく「SQL Server がどのように動作するのか / なぜそのような動作を行うのか」というような内部動作について解説を行われているものとなります。

SQL Server のインストールを実施し、DB の作成、テーブルの作成、クエリの実行までを実施したことがあり、「それぞれの作業が内部的にはどのように動作するのか?」を理解したい場合には本書は最適です。

このような観点での書籍については、絵で見てわかる SQL Server 以外では、インサイド SQL Server 2005 シリーズ / アドバンスト SQL Server 2008 構築・管理 が、日本語の書籍としては該当していたかと思いますが、どちらも 10 年以上前の書籍となっていますので、情報の鮮度については落ちてしまっているものとなります。

インサイド SQL Server 2005 シリーズについては、SQL Server を理解するためには今でも重要な情報が多く含まれているのですが、読者のレベルを選ぶような書籍ですので、ある程度 SQL Server のスキルがないと読み進めるのが大変だったりもします。

英語の書籍であれば、SQL Server 2019 Administration Inside Out (以前の Internals) や、Apress の Pro SQL Server 2019 Administration のような Apress から発刊されている SQL Server の書籍のように、最新のバージョンまで対応したものがいくつも販売されているのですが、英語で読まなくてはいけないことと、これらの書籍も SQL Server を触ったことがある人が読むような内容となっているので、読み進めるには少し難易度が高いものだったりもします。

絵で見てわかる SQL Server の仕組みも SQL Server の内部の動作を解説しているものですので、「SQL Server を全く触ったことがない」人が読もうとした場合は少し厳しいかもしれませんが、「絵で見てわかる」の内容の通り、絵が多く、日本語で読めますので、読み進めやすい内容となっています。

 

合わせて確認をしたい情報

本書は、SQL Server の内部動作について触れている書籍ですが、読み進めていると「書籍にはこう書かれているが、公式のドキュメントではどこを見れば、情報を確認できるのだろう」ということが気になるのではないでしょうか。

SQL Server の公式のドキュメントとしては SQL Server ガイド を読むと良いかと思います。
このドキュメントでは、SQL Server の内部アーキテクチャとして、次のような内容に触れれています。

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書籍を読んで、さらに詳細に情報を確認したくなった場合などは、このアーキテクチャの情報が参考となります。

書籍とこのアーキテクチャのドキュメントを確認しながら「書籍に書かれていたこの動作は、どの 動的管理ビューや拡張イベントから情報を取得することで実際の動作と関連付けることができるのか」というような、観点で読み進めてみると、SQL Server の動作の理解が深まるのではないでしょうか。

 

 

最新の SQL Server をターゲットとして、内部構造にまで踏み込んだ情報の書籍を読みたい場合は、翻訳サイトでせっせと英語の書籍を翻訳しながら読むしかなかったのですが、日本語で読み進められると圧倒的に楽ですね。

SQL Server の内部構造について解説されている日本語の書籍の発刊は久しぶりでしたので、興味を持って最後まで読み進めることができました。

Written by Masayuki.Ozawa

9月 16th, 2020 at 11:51 pm

Posted in SQL Server

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