Windows 8 では Windows To Go というリムーバブルメディアから Windows 8 を起動するための機能が実装されています。
Windows To Go: 機能の概要
Surface Pro に標準でインストールされている OS は Windows 8 Pro ですので Windows To Go のワークスペースは作成することができませんが、Windows 8 Enterprise の環境があれば Windows To Go のワークスペースを作成することができます。
今回はこの Windows to Go で Surface Pro で使ってみたいと思います。
なお、Windows To Go で起動した場合には KMS を用いたライセンス認証管理になるかと思いますので、この辺は注意しておいたほうがよいかと思います。もともとが Enterprise 用途を想定しているものですので。
# 基本的に異なるハードでの実行が多いワークスペースかと思いますので MAK ですとすぐに認証上限になりそうですね。
Prepare Your Organization for Windows To Go
■Windows to Go 用のワークスペースの作成
Windows To Go の基本的な情報については以下の技術文書等を。
作成の手順に関しては Windows To Go 作成手順書 および FAQ を見るとよさそうです。
今回は BitLocker を有効にした状態で使用しています。
Surface Pro は USB 3.0 に対応していますので、今回は以下のような組み合わせの外部ストレージを使用しています。玄人志向 2.5インチ USB3.0接続 ハードディスクケース GW2.5TL-U3/BK
Intel SSD 330 Series Maple Crest 120GB MLC 2.5inch 9.5mm Reseller Box SSDSC2CT120A3K5
Windows To Go 対応となっている USB メモリは手元になく家で余っていた資材がこれだっただけなのですが。
少し調べた感じでは、USB 3.0 のケースと SSD の組み合わせのほうがまだ安いのかもしれないですね。
■Windows to Go 用の外部ストレージから起動
Surface Pro で外部メディアから起動する場合には、Volume Down を押した状態で電源を入れる必要があります。
今回は BitLocker を有効にした状態ですので、起動時にはロック解除のパスワード入力が必要となります。
ここでひとつ残念なお知らせとしてはタッチパネルだけだとソフトウェアキーボードを起動することができないので、BitLocker のパスワードを解除できないということです。
# 先日、他の方からこのことを聞いたのですがなかなかのインパクトですね。
Type / Touch Cover は使えますので電源を入れる前から接続しておくとキーボード入力ができます。
# BitLocker のパスワード解除の画面でカバーを付けても認識しませんでした。
デバイスの認識が終わると Windows to Go でから起動します。
初回ですが、デバイスの認識をした際に再起動されますので、再度 Volume Down + 電源で起動しないと本体の OS が起動してしまうのが注意点でしょうか。
起動するとライセンス条項と初期セットアップが実行されますのでウィザードに従い入力を進めていきます。
Windows to Go は初期状態ですと英語配列のキーボードになっていますのでパスワードの入力には注意が必要になります。
# 起動時の BitLokcer のロック解除も同様ですかね。
起動後に、キーボードの配列を日本語←→英語に変更 の内容で適切なキーボードレイアウトに変更するとよいかと。
■デバイスドライバの追加
初期の状態ですと無線 LAN が認識していない状態となっています。
Surface Pro は USB ポートが一つですので、有線の USB LAN を刺すのも少し難しいかもしれないですね。
# USB ハブ使えばよいのかもしれませんが。
Windows To Go で起動した場合には本体のストレージにはアクセスすることができませんので、本体側の OS にインストールされているドライバを使用して追加するということはできません。
また、今回の環境では、Windows To Go のワークスペースを BitLocker で暗号化していますので、あとから外部ディスクファイルを入れるのも難しそうです。
Surface Pro には Micro SD カードのスロットがありますのでそれを使うとよさそうですね。
ドライバについては Where can I download drivers and new firmware for Surface Pro で紹介されている Surface Pro Drivers から入手する形でしょうか。
# Answers で紹介されているページは、公式のホームページというわけではありませんので自己責任でご利用ください。
デフォルトですと無線 LAN (Marvell Avastar 350N) やいくつかのデバイスが認識していませんでしたのでデバイスドライバの追加は必要になってくると思います。
起動後の対応は少し必要ですが Windows To Go を使うことはできそうですね。
Windows To Go で BitLocker を有効にした場合は、キーボートが接続されていないタブレットやスレートはどうするんだろうというのが少し気になりますが。