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Archive for 12月 12th, 2010

ETG2-SHV16N のアグリゲーションを試してみる

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私の検証環境は、ETG2-SHV16N という L2 スイッチングハブを使っています。
このスイッチングハブですが、サポート対象外ではありますが Aggregation機能 がついています。
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リンクアグリゲーションができますのでスイッチ間を接続する際に複数のポートを束ねて一つの論理ポートとして扱うことが可能になります。
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私はネットワーク関係はものすごい疎いので、いろいろと試行錯誤しながらこの辺の事を調べてみました。
# いろいろなところに間違いがあってきっと突っ込みどころ満載な気がしますがご容赦を…。

今回、スイッチ間をリンクアグリゲーションで接続しようとして、以下の環境を作ってみました。image
この環境で、ファイルサーバーから GT110b にファイルをコピーする際にアグリゲーションあり / なしでどのように速度が変わるのかな~というのを検証してみようとしました。

で、この環境にしたところ、CG-SW08GTXB に接続している、GT110b に接続ができなくなりました…。
というより、ETG2-SHV16N に接続しているサーバーにメイン PC から接続ができなくなりました…。
GT110b からインターネットや対向のスイッチに接続しているサーバー / インターネットに接続することもできず。
ネットワークがダウンした状態になりました。

CG-SW08GTXB ですが、リンクアグリゲーション (ポートトランキング) には対応していない普通のギガビットのスイッチングハブになります。
そういうものなのかな~と Twitter でつぶやいたところ、 IEEE 803.ad 規格に対応していないと通信できない、エラーになってポートが落ちるのでと教えていただくことができました。

なるほどと思って、ちょっと IEEE 803.ad を調べていました。

IEEE 803.ad で、LACP (Link Aggregation Control Protocol) というプロトコルが標準化されており、LACP リンクアグリゲーション (動的リンクアグリゲーション) ではこのプロトコルが使用されているようです。
他にも、スタティックリンクアグリゲーション (SLA) というものもあるようですね。

スイッチ間をアグリゲーションを設定したポートで接続する場合はに対向のスイッチでもアグリゲーションに対応していないと通信を行うことができないようですね。

 

家にはネットワーク機器がこれ以上ないので、とりあえず構成を以下のようにしてみました。
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GT110b の NIC はチーミングをしているのですが、「静的リンクアグリゲーション」として設定をしています。
image

[IEE 802.3ad 動的リンク アグリゲーション] も設定ができるのですが、この設定では内部 / 外部ともに通信ができなくなりました。

 

今回は静的リンクアグリゲーションでチーミングした NIC をアグリゲーションしたポートに接続して速度のどの程度の影響が出るのかを試してみたいと思います。
10GB 程度のファイルをファイルサーバーからコピーしてネットワークの使用状況を確認してみました。
単一 NIC の場合は以下のようなネットワークの使用状況になります。
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チーミング + アグリゲーションをした環境で取得したデータが以下になります。
# NIC2 は全く使われていないわけではないのですが、低い値を推移しています。
ETG2-SHV16N ではアグリゲーションで xor / smac / dmac の 3 種類の設定があります。
xor だとコピーの最後で送信バイトが瞬間的に上がるのですが、 smac / dmac では平均的な値を示していました。
# smac / dmac ともに似たようなトレンドを示していました。

image
image

チーミングのみ設定した場合はこちら。
NIC が交互に使われていました。
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ポート側でアグリゲーションをしても効率よく両方の NIC が使われるような設定というのがうまく設定できませんでした…。

ネットワークはよくわかっていないことがたくさんあるのでもっと勉強しないと駄目ですね。

Written by Masayuki.Ozawa

12月 12th, 2010 at 11:01 pm

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Exchange 2010 と m-FILTER を使用したメール環境の構築

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デジタルアーツ株式会社さんが発売しているソフトで [m-FILTER] というものがあります。
m-FILTER

この m-FILTER ですが、電子メールのフィルタリング / アーカイブ / アンチスパ対策をすることが可能です。
メールサーバーにインストールするのではなく、メールサーバーの上位にリレーとして配置することにより実装する製品となります。
# 30 日間評価版が提供されているため、実際にインストールをして検証することも可能です。

メールリレーとして配置すれば動作しますので、Exchange Server 2010 とも連携することが可能です。
リレーとして配置する製品なので、単純に考えると、構成は以下のようになると思いますよね。
image

評価環境を作成してみましたので、m-FILTER について簡単に検証してました。
今回は Windows Server 2008 R2 上にインストールを行っています。
m-FILTER は 32bit アプリケーションのため、Windows Server 2008 R2 では WOW64 での動作となります。
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m-FILTER ですが、インストールはとても簡単でセットアップを実行しシリアル番号をいれてユーザー登録をするだけで使用できるのですが、ユーザー登録時にインターネットへの接続できる必要がありますので注意が必要です。
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■m-FILTER のデフォルトの SMTP ポート

m-FILTER のデフォルトの SMTP ポートですが、 [14025] で設定がされています。
# 勘の良い方だとこの時点で、「上の構成図で問題ないの?」と思われるかもしれないですね。
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Exchange の送信コネクタはデフォルトではポート [25] を使用して、スマートホスト (上位メールサーバー) に接続を行います。
そのため、Exchange からメールを送るためには m-FILTER のポートを変更するか送信コネクタがスマートホストに接続をする際に使用するポートを変更する必要があります。

EMC (Exchange Management Console) では、スマートホストに接続する際のポートは変更できません。
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スマートホストに接続する際のポート番号は、EMS (Exchange Management Shell) で [Get-SendConnector] を実行することで確認することが可能です。

PS>Get-SendConnector -Identity "Internet" | fl

AddressSpaces                : {SMTP:*;1}
AuthenticationCredential     :
Comment                      :
ConnectedDomains             : {}
ConnectionInactivityTimeOut  : 00:10:00
DNSRoutingEnabled            : False
DomainSecureEnabled          : False
Enabled                      : True
ForceHELO                    : False
Fqdn                         :
HomeMTA                      : Microsoft MTA
HomeMtaServerId              : EX-2010
Identity                     : Internet
IgnoreSTARTTLS               : False
IsScopedConnector            : False
IsSmtpConnector              : True
LinkedReceiveConnector       :
MaxMessageSize               : 10 MB (10,485,760 bytes)
Name                         : Internet
Port                         : 25
ProtocolLoggingLevel         : None
RequireTLS                   : False
SmartHostAuthMechanism       : None
SmartHosts                   : {[xxx.xxx.xxx.xxx]}
SmartHostsString             : [xxx.xxx.xxx.xxx]
SmtpMaxMessagesPerConnection : 20
SourceIPAddress              : 0.0.0.0
SourceRoutingGroup           : Exchange Routing Group (DWBGZMFD01QNBJR)
SourceTransportServers       : {EX-2010}
UseExternalDNSServersEnabled : False

Port は [25] になっていることが確認できますね。

変更するためには、[Set-SendConnector] を使用します。

Get-SendConnector -Identity "Internet" | Set-SendConnector -Port 14025

変更後に再度、確認をしてみます。

PS>Get-SendConnector -Identity "Internet" | fl

AddressSpaces                : {SMTP:*;1}
AuthenticationCredential     :
Comment                      :
ConnectedDomains             : {}
ConnectionInactivityTimeOut  : 00:10:00
DNSRoutingEnabled            : False
DomainSecureEnabled          : False
Enabled                      : True
ForceHELO                    : False
Fqdn                         :
HomeMTA                      : Microsoft MTA
HomeMtaServerId              : EX-2010
Identity                     : Internet
IgnoreSTARTTLS               : False
IsScopedConnector            : False
IsSmtpConnector              : True
LinkedReceiveConnector       :
MaxMessageSize               : 10 MB (10,485,760 bytes)
Name                         : Internet
Port                         : 14025
ProtocolLoggingLevel         : None
RequireTLS                   : False
SmartHostAuthMechanism       : None
SmartHosts                   : {[xxx.xxx.xxx.xxx]}
SmartHostsString             : [xxx.xxx.xxx.xxx]
SmtpMaxMessagesPerConnection : 20
SourceIPAddress              : 0.0.0.0
SourceRoutingGroup           : Exchange Routing Group (DWBGZMFD01QNBJR)
SourceTransportServers       : {EX-2010}
UseExternalDNSServersEnabled : False

これで、Exchange から、m-FILTER の 14025 のポートを使用してメールを送信する設定ができました。

インストール直後の状態では、m-FILTER サーバーのファイアウォールで 14025 はブロックされていますので、m-FILTER サーバーに Inboud のルールを追加します。

netsh advfirewall firewall add rule name="m-FILTER SMTP" dir=in protocol=tcp localport=14025 action=allow

これで、Exchange ? m-FILTER 間で接続することが可能となります。
この状態で Telnet で m-FILTER に接続をして Exchange 2010 にメールを送ろうとすると、[541 Relay prohibition] となり、メールを送信することはできません。

m-FILTER から Exchange 2010 にメールを送信する経路を作成するためには、m-FILTER の管理コンソールから [メール送信サーバー] の設定を行う必要があります。

■メール送信サーバーの設定

m-FILTER からのメールを Exchange 2010 に送るための経路設定を行います。
m-FILTER の設定はすべて Web ベースの管理コンソールから行います。
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[オプション] → [メール送信サーバー] からメールの経路設定を行います。
ドメイン名単位でメールのリレーサーバーを決定することができます。

今回は、自ドメインのメールは Exchange 2010 にリレーする必要がありますので、以下のような設定を追加します。
# ドメイン名とアドレスは Exchange で使用するドメインとハブトランスポートの IP アドレスを設定します。
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この設定をすることで、m-FILTER で受け取ったメールを Exchange 2010 にリレーすることが可能となります。

あとは、Exchange 2010 からのメールはオープンリレーとして許可するように設定するために、[オプション] → [オープンリレー許可] の設定も行っておきます。
# ここに Exchange 2010 の IP アドレスを設定しておくことで、Exchange 2010 からのメールはオープンリレーとして許可されます。(外部にメールが送れます)
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この状態では外部にメールを送る設定はできていません。
外部にメールを送るためにはドメインを [*] にした設定を追加する必要があります。

 

■外部メール送信用の設定

続いて外部メール送信用の設定を行います。
外部メールなのでドメイン名は [*] で設定を行います。
外部サーバーを標準のリレーサーバーとしても設定しておきます。(設定しなくても大丈夫かもしれませんが。)
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この設定で、DNS の MX レコードを使用して外部にメールを送信してくれればよいのですが、
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アドレスとポート番号は必須なのですよね…。
試しに自分自身の SMTP ポートを使用して外部にメールを送信するように設定してみます。
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自分自身 (127.0.0.1) についてもオープンリレーを許可して外部にメールを送信してみます。
下の画像は SMTP のアクセスログなのですが、自分自身に対してメールを送信しているのをリレーしますので、メールループが発生していますね…。
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この設定ではメールの経路はこのようになってしまっています。
image
そのため、外部へのメールを自分自身に送信し続けてしまっています。

m-FILTER を使用する際には上位に MTA をはさむ必要があります。

そのため、構成としては以下のようになります。image

■IIS の SMTP サービスを使用して MTA にする

m-FILTER からは直接外部にメールを送信することはできないため、外部にメールを送信 (受信) するための MTA を準備する必要があります。
Exchange 2010 に m-FILTER をインストールすることで、一台型で構成することも可能なのですが、今回は m-FILTER サーバーに IIS の SMTP サービスをインストールして MTA にしてしまいたいと思います。
# Edge Transport でも可能ですね。

機能の追加で [SMTP サーバー] をインストールすることで、IIS に含まれている SMTP サービスの機能を使用することが可能になります。
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SMTP サーバーをインストールすると、インストールしたタイミングで TCP 25 の受信規則が設定されますので、ファイアウォールを手動で設定する必要はありません。
SMTP サーバーのインストールが終了したら、外部ドメインへの送信に使用するポートを [25] に変更します。
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デフォルトの設定では外部にメールを送信しようとすると、[530 5.7.1 Client was not authenticated ] となります。

外部にリレーををするためには、[中継の制限] の設定を変更する必要があります。

中継の制限の設定を変更するためには、IIS の管理コンソールを開いて [SMTP Virtual Server #1] のプロパティを開きます。
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[アクセス] タブに、[中継] ボタンがありこのボタンを押して、[127.0.0.1] からメールを中継できるように設定します。
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これで、m-FILTER を経由してメールを送ることが可能となります。

 

■m-FILTER 経由でメールを受信

ここまでで送信はできるようになりましたが、受信に関してはまだ設定をする必要があります。
まずは、SMTP サービスで受信したメールを m-FILTER (14025) に転送する必要があります。
[SMTP VIrtual Server] のプロパティを開いて、[配信] タブをクリックします。
image

[送信先接続] をクリックすると、送信時の TCP ポートを選択することができます。
ここで、[14025] を設定します。
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あとは [詳細設定] をクリックして、スマートホストとして [127.0.0.1] を設定します。
# [] は必須です。
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この状態だけでは、550 のエラーとなりメールをリレーすることはできません。
メールをリレーするためには、リモートドメインを設定する必要があります。
ドメインを右クリックして、[新規作成] → [ドメイン] からリモートドメインを作成することができます。
image

[リモート] を選択して、
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ドメイン名を入力します。
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作成したリモートドメインをダブルクリックして、[このドメインへ受信メールを中継する] を有効にして、スマートホストとして [127.0.0.1] を設定します。
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これで m-FILTER にメールをリレーすることが可能となります。
ただし、この状態では [530 5.7.1 Client was not authenticated] となりメールを送信することができません。
Exchange 2010 の TCP 25 の受信コネクタのデフォルトの設定では、[匿名ユーザー] による接続が許可されていません。

m-FILTER から Exchange 2010 に接続する際には、匿名ユーザーで接続がされますので、受信コネクタの許可グループで [匿名ユーザー] の接続を許可します。
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以上で、m-FILTER と Exchange の連携は完了です。

ただし、この設定ですと、外部のメール送信にも 14025 を使ってしまうので、受信の設定をしてしまうと外部に送信ができなくなってしまうのですよね…。

Exchange の Edge トランスポートを使うと結構簡単に設定ができるのですが、IIS の SMTP だと受信も送信も行うのは難しいのかもしれないですね。

ちょっと中途半端な投稿になってしまいましたが、ここまでで調べられた内容を投稿してみました。

Written by Masayuki.Ozawa

12月 12th, 2010 at 12:14 am

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