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Archive for 4月, 2010

Exchange Server 2007 インストール時に Microsoft Exchange Transport サービスが起動できない

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Exchange Server 2007 のインストール中に [Microsoft Exchange Transport] サービスが起動できず、
インストールが失敗するという現象が発生しました。

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エラーが発生するタイミング

インストール中にこのサービスが起動しないということは [IPv6] 関連の設定かな~と思い、

Windows Server 2008 ベースのコンピューターで、Exchange Server 2007 のハブ トランスポートの役割または Microsoft Exchange Server 2010 のハブ トランスポートの役割のインストールが失敗する

の設定を見直したのですが、IPv6 もきちんと無効になっていました。

では、IPv6 を有効にしたらどうかと思って試してみてもこちらもエラーに。

現象としては、インストール時は [Microsoft Exchange Transport] サービス (MSExchangeTransport) が起動できないのですが、
再起動してみると正常にサービスが起動できるという不思議な現象。

イベントビューアーにはサービスの起動を試行しているタイミングでイベント ID [2114] が出力されているのですが、
メッセージに出力されている、[Microsoft Exchange Active Directory Topology] も 正常に起動しているし、
Exchange Server 2007 も適切な AD DS が使用されるようにサイトの設定も行っていました。
# 再起動後にサービスが起動できるので AD 関連は問題ないんだろうな~と考えていました。

セットアップのログをみると確かにサービスの起動を再試行しているログが出力されているのですが、原因となりそうな
エラーは見当たらず、インストール時にサービスを起動しないセットアップモードがないのかな~と思い調べてみたら、
そのものずばりなインストールのオプションがありました。
# 検索サイトでもいろいろと確認していたら海外のサイトで同様の現象があり、サービスを起動しないモードで
 
インストールを試してみてはという回答も見つかりました。

無人モードで Exchange 2007 をインストールする方法

[/DoNotStartTransport] というオプションがあり、このオプションの説明は以下のように記載されています。

セットアップの完了時に Microsoft Exchange Transport サービスが起動しないように指定するには、
/DoNotStartTransport パラメータを使用します。

既定では、ハブ トランスポート サーバーの役割またはエッジ トランスポート サーバーの役割のいずれかを
インストールした後に、セットアップ プログラムは Microsoft Exchange Transport サービスを開始します。
エッジ トランスポート サーバーまたはハブ トランスポート サーバーが電子メール メッセージを受け付ける前に、
たとえば、スパム対策エージェントの構成などの追加の構成を行う必要がある場合はこのパラメータを
使用します。
/RecoverServer パラメータを使用してハブ トランスポート サーバーまたはエッジ トランスポート サーバーを
回復する場合に、このパラメータを使用することをお勧めします。
これによって、Microsoft Exchange Transport サービスを開始する前に、障害が発生したサーバーから
新しいサーバーの適切な場所にキュー データベースを移動できます。

[/DoNotStartTransport] オプションの説明

コマンドとしては以下のような形式になります。
# 1 行で実行します。

setup.com /mode:install /s:D: /role:M,H,C /OrganizationName:<Exchange 組織名>
/dc:<ドメインコントローラー FQDN> /DoNotStartTransport

?

コマンドからインストールを実行する場合は、インストール時に [Microsoft Exchange Transport] サービスを起動しないという
設定をすることができます。

今回は、インストール時だけなぜかサービスが起動できないという現象でしたのでこの方法で回避することができました。
# インストールして再起動後も正常にサービスが起動でき、ロールアップも適用できました。

再現環境が自宅に作れなかったので根本的な原因が分からなかったのが気にはなるのですが回避方法として使えるかと。

Written by Masayuki.Ozawa

4月 21st, 2010 at 3:26 pm

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Windows Embedded Standard 7 の展開イメージをカスタマイズ その 1 – 開発環境のインストール –

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先日ですが以下の本を購入しました。
Windows Embedded Standard組み込みOS構築技法入門
この書籍の中に、[第6章 Microsoft Virtual PCでWindows Embedded Standardをビルドしてみよう!]
という章があり、まずはこの章だけはざっくりと読み終えました。

こちらの書籍は Windows Embedded Standard 2009 をベースに執筆がされているのですが、Windows Embedded Standard 7 でも
応用ができることがたくさん書かれています。

この書籍を読んで、Windows Embedded Standard 7 の展開用イメージのカスタマイズの基本的な手順がわかってきたので、
数回に分けてまとめていきたいと思います。

今回は開発環境のインストールを。

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■メディアのダウンロード

まずは、開発環境で使用するメディアを準備する必要があります。
現在、Windows Embedded Standard 7 は RC 版ですので、connect から必要なメディアをダウンロードします。
Windows Embedded Standard 7

使用するのは、[Windows Embedded Standard 7 RC Toolkit] になります。
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ダウンロードするメディア

?

■Windows Embedded Standard 7 RC Toolkit のインストール

ダウンロードしたメディアをマウントしてインストールをします。
今回は、Hyper-V 上にインストールした、[Windows 7 Enterprise Edition x86] にインストールを行っています。

  1. [setup.exe] を実行します。
    image

    ?

  2. [Next] をクリックします。
    image?
  3. [I accept the terms in the License Agreement] を選択して、[Next] をクリックします。
    image
  4. [Typical] を選択して、[Next] をクリックします。
    image?
  5. [Install] をクリックして、インストールを開始します。
    image
    image
  6. [Finish] をクリックしてインストールは完了です。
    image

ToolKit では、以下の 3 種類のツールがインストールされます。

image?
インストールされるツール

展開用のイメージの作成には、[Image Configuration Editor] を使用します。
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Image Configuration Editor

ツールとしては、[WAIK] の [Windows システム イメージ マネージャ] に近いですね。
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Windows システム イメージ マネージャ

次の投稿で、配布共有のインポートとテンプレートで用意されている応答ファイルの読み込みについてまとめたいと思います。

Written by Masayuki.Ozawa

4月 18th, 2010 at 2:56 pm

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t5720 で RDP 7.0 をインストール

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HP のホームページからダウンロードできる [5.1.710 Rev. A][Windows XP SP3] ベースとなっています。
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[5.1.710 Rev.A] の OS のバージョン

XP SP3 がベースとなっているということは [RDP 7.0] がインストールできるのは!

ということでさっそく試してみました。

■RDP 7.0 をインストール

XP 用の RDP 7.0 は以下からダウンロードすることが可能です。
Windows XP 用の更新プログラム (KB969084)

サポートされているオペレーティングシステムが、[Windows XP Service Pack 3] となっていますね。
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必要システム

さっそくダウンロードしたファイルでインストールしてみます。

t5720 は初期状態では自動ログオンの設定がされているため、自動的に [User] という [Users グループ] のユーザーで
ログオンされてしまいます。
[Administrator] でログオンする場合は、 [Shift] を押した状態でログオフし、ログオンダイアログを表示させます。
# [Administrator] の初期パスワードはユーザー名と同じです。(最初の一文字が英大字です。)

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ダウンロードしたファイルをインストール

エラーとなってしまいました…。
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エラー画面

[Windows XP Embedded] ですがベースとなる OS は英語版のようなんですよね。
英語版 OS に [Multi Language Pack] を使うことで多言語対応しているようです。

MSDN のダウンロードでも [Japanese] では何も表示されないのですが、
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Windows XP Embedded の Japanese のダウンロード一覧

[English] ではいろいろとダウンロード可能です。
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Windows XP Embedded の English のダウンロード一覧

そこで、RDP 7.0 用のプログラムの [English] をダウンロードしてみました。
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English の KB969084 のダウンロード

それではダウンロードした英語版のファイルを実行してみます。
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ダウンロードした英語版ファイルの実行

英語版だとインストールができるようです。
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インストールの開始

[RDP 7.0] をインストールすることができました。
# ただし、残念ながら英語版…。
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インストールが完了した RDP 7.0

MSDN では [Windows Embedded Standard 2009] 用に以下のようなモジュールが提供されています。

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MSDN でダウンロードできる 2009 用の RDP 7.0

これを使ったらどうだろうと思って試してみましたところ、依存関係絡みでエラーとなってしまいました。image
依存関係のエラー

ベースが [Windows XP Embedded] ということと、HP がカスタマイズしていると思いますので、そのままでインストールとは
行かないようです。

■日本語版の RDP 7.0 を使うためには

MSDN で MUI の RDP 7.0 が提供されていたということは、一般でも提供されているのでは?
と思って調べてみたら普通に提供されていました。

MUI の詳細については、リモート デスクトップ接続 7. 0 クライアントを Windows XP Service Pack 3 の更新します。

MUI 環境用の RDP 7.0 の修正プログラムがあるようです。
Windows XP 用の更新プログラム (KB969085)

英語版の RDP 7.0 をインストール後に適用する必要があるため、[KB969084] の英語版をインストールした後に [KB969085] を適用します。
# このプログラムは言語を日本語に変更しても [ENU] がダウンロードされます。
image? image
KB969085 のインストール

インストールが完了すると RDP 7.0 の表示が日本語に変更されます。
# 正式には MUI 対応されているんでしょうね。
image?
インストール後の MSTSC

t5720 の場合、[EWFMGR.EXE] を使わなくても変更内容を確定できるツールが [通知領域] に表示されていますので、
このツールを使って RDP 7.0 のインストールを適用します。
# [更新] が [ewfmgr c: ?commit] と同等のようです。
image image
変更の適用

# この通知領域のアプリケーション便利だな~と思っているのですが、標準機能ではなく HP 特有のアプリケーションみたいですね。
?? 標準でもあったらいいのに…。

再起動をすれば RDP 7.0 のインストールは完了です。
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再起動のダイアログ

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以上で、t5720 の RDP 7.0 のインストールは完了です。

t5720 特有ということではなく MUI 環境の XP でインストールするときも同様の流れになりそうですね。

Written by Masayuki.Ozawa

4月 17th, 2010 at 8:46 am

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HP t5720 に標準の XP Embedded のイメージをリカバリー

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新しい CF カード (8GB) を購入したので、HP のホームページから、t5720 用のリカバリーイメージをダウンロードして
リカバリーをしてみました。
HP Compaq t5720 Thin Client

ホームページでは以下の 2 種類の OS のイメージがダウンロードできます。
image?
ダウンロードできる OS のリカバリーイメージ

[5.1.3.23A] が初期状態のイメージになります。
#パッチ等が適用されているとは思うので、厳密には初期に近い状態のイメージかもしれませんが。

[5.1.710 Rev. A] というイメージが最新のイメージになります。
こちらのイメージをダウンロードしようとすると以下のような注記がされています。
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[5.1.710 Rev. A] の注記

1GB のフラッシュメモリと 1GB のメモリが必要と書かれているので、標準状態の t5720 のリカバリーイメージではないかなと思い、
今回は [5.1.3.23A] を使用してリカバリーをしてみました。

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■[5.1.3.23A] のリカバリーイメージの作成

ダウンロードしたファイルを実行します。
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ダウンロードしたファイルを実行

ナビゲーションに従って操作していくと以下のダイアログが表示されます。
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展開方法の選択

[ISO Image] をクリックすると ISO ファイルで展開することができます。
[USB Format] をクリックすると USB にブート可能なイメージを展開します。
[Deployemet] は展開用のイメージを展開します。(ちょっと変な日本語…。)
# [Deployment] は PXE ブートでイメージ展開をする時に使うみたいですね。

今回は [ISO Image] で ISO を作って、[CD-R] にイメージを焼いてリカバリーをしてみました。
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[USB Format] で実行したかったのですが、以下のエラーになってしまったんですよね…。
image?
エラー画面

作成したメディアで t5720 を起動すると、リカバリーが開始されます。
# 2 回リカバリーについて確認が求められるので、どちらも [y] を押すとリカバリーが開始されます。
 リカバリーが完了したらメディアを抜いて再起動します。

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■リカバリー後にエラーが発生

数回の再起動が終わるとリカバリーが完了し、自動ログオンされるのですが、その際に以下のエラーが発生してしまいました。
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Windows 製品のライセンス認証
問題が発生したため、このコンピュータのライセンスを正しく確認することができませんでした。
エラー コード: 0x80070002

自動ログオン時のエラー

[Administrator] でログオンしても同じエラーが発生してしまい、セーフモードであれば起動するという状態でした。
# ネットワークが有効なセーフモードでもエラーが発生してしまいます。

以下のような KB もあるのですがこの対応をしても駄目でした。
ことがありますエラー コード 0x80004005 またはその他のエラー コードときが表示される、Windows XP ベース コンピューターを起動

t5720 特有の問題かな~と思って調べていたらこのような情報が。
Upgraded Flash drive – XPE gives license error

フラッシュメモリのサイズを拡張した場合に発生しそうな感じですね。
最新のイメージを使うことでエラーの発生はなくなりそう。
ということで最新の [5.1.710 Rev. A] を使ってリトライです。

?

■[5.1.710 Rev. A] のリカバリーイメージの作成

作業自体は先ほどのイメージ作成と同じです。
ダウンロードしたイメージを実行してナビゲーションにしたがって操作します。
image
ダウンロードしたファイルを実行

?

最新のイメージは 1 GB 程あるので、ISO として作成することができなくなっています。
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展開方法の選択

私の環境では、最新のリカバリーイメージだと USB に展開できるんですよね。
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USB ドライブの選択

[はい] をクリックすると、USB がフォーマットせれ、ブート可能なイメージが展開されます。
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確認画面

フォーマットされた後に自動的にイメージが展開されます。
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USB にイメージを展開

イメージの展開が終了したら作成したメディアでリカバリーを実行します。
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展開の完了

最新のイメージも作成したメディアで t5720 を起動すると、リカバリーが開始されます。
# 2 回リカバリーについて確認が求められるので、どちらも [y] を押すとリカバリーが開始されます。
 リカバリーが完了したらメディアを抜いて再起動します。

■リカバリーの完了

リカバリーが完了すると無事に起動します。
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起動後の画面
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工場出荷時のバージョンは、Windows XP Embedded なので XP SP2 がベースになっているのですが、
最新のイメージでは、XP SP3 がベースとなっています。

image
最新のイメージの winver

Windows Embeddes Standard 2009 となってはいないので、XP Embedded に SP3 を適用した状態なのでしょうか?

XP SP3 がベースなので、RDP も [6.1] となっています。
# 工場出荷時の RDP は 5.x 立ったはずです。
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最新イメージの RDP

IE のバージョンも [7.0] となっています。
# 工場出荷時は 6.x
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最新イメージの IE

他にも、[Citrix Xen App] [VMware View Client] といった、クライアントソフトも追加されています。
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追加されるソフトウェア

最新イメージの XP Embedded は結構使い勝手が良さそうですね。

この環境は XP SP3 なので、[RDP 7.0] をインストールすることが可能です。

[RDP 7.0] のインストールについては次の投稿で。

Written by Masayuki.Ozawa

4月 17th, 2010 at 6:27 am

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HP t5720 に Windows Embedded Standard 7 をインストール その 5 – オーディオドライバのインストール –

2 comments

Windows Embedded Standard 7 (WES 7) をインストールした t5720 ですが、音が出ないな~と思っていたら単純に
オーディオドライバがインストールされていませんでした。

今回は、オーディオドライバのインストールについて。
# その 3 で終わらす予定だったのですが…。

■t5720 で使用しているオーディオドライバ

こちらが、WES 7 をインストールした直後のデバイスドライバの状態です。

image?
インストール後のデバイスドライバの表示内容

[マルチメディア オーディオ コントローラー] がみ認識となっているため、音を出力することができません。

もうひとつ [不明なデバイス] があるのですが、そのデバイスが以下の画像になります。
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不明なデバイス

[ハードウェア ID] が [ROOTCompositeBus] となっているのですが、これが何なのかはつかめておりません…。
Hyper-V 上にインストールした WES 7 でも不明なデバイスとなっているので、t5720 特有のデバイスでは
なさそうなのですが。

こちらのデバイスが何者かがわかったら、ブログに書きたいと思いますが今回はこのデバイスはスルーで。

それでは、本題に戻りたいと思います。
t5720 で使用しているオーディオデバイスですが [SiS7012 Audio Driver] というドライバのものになります。
ダウンロードに関しては、以下の URL からできます。
SiS7012 Audio Driver (v 1.12d )
2010/4/13 時点

画面の指示に従って使用許諾契約に了承して、ダウンロードのためのワンタイムコードを入力するとダウンロードが可能です。

対応 OS は以下のようになっており、Windows 7 が入っていないのですが、[Windows XP 用のドライバ]
デバイスを認識させることができます。
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対応 OS

■ドライバの適用

ドライバの適用は一般的な適用方法と一緒です。

[ドライバーの更新] をクリックして、
image?
ドライバーの更新

ダウンロードしたファイルに含まれている XP 用のドライバが格納されているフォルダからドライバーをインストールします。
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ダウンロードしたファイルを解凍し、XP 用のドライバーを指定

XP 用のドライバーですが WES 7 でも使用することができます。
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デバイスドライバーのインストール完了

EWF でボリュームを保護している場合、ファイルシステムへの変更は再起動やシャットダウンをすると破棄されてしまいますので、
以下のコマンドを実行して、再起動 / シャットダウンのタイミングで変更を確定させるようにします。

c:WindowsSystem32ewfmgr.exe c: -commit

?

以上でオーディオドライバのインストールは完了です。

Written by Masayuki.Ozawa

4月 12th, 2010 at 11:21 pm

Posted in Windows Embedded