SQL Server 2022 では、SQL Server Native Client (SNAC) が削除され、SQL Server のインストールを行っても SNAC が含まれなくなりました。
本ブログでも SQL Server 2022 以降で別名を設定する方法 で取り上げましたが SQL Server 2022 で別名を GUI で設定する場合には「cliconfg.exe」を使用する必要があります。
最近知ったのですが、推奨はされないと思いますが SQL Server 2022 でも従来の方法で別名を設定することはできるようです。
従来の方法で別名を設定する方法
前述のとおり、SQL Server 2022 では SNAC が含まれなくなったため、SQL Server 構成マネージャー (SQL Server Configuration Manager) で別名を設定しようとすると、設定がグレーアウトされており GUI を使用した設定ができなくなりました。
この状態が SQL Server 2022 のデフォルトの動作となり、別名を GUI で設定する場合には前述のとおり「cliconfg.exe」（SQL Client Configuration Utility) を使用する必要があります。
従来の SQL Server 構成マネージャーで別名が設定できるかどうかについては、該当の環境に SNAC がインストールされているかどうかに依存しているようでした。
SNAC は手動でインストールするためのパッケージが公開されています。
このパッケージを SQL Server 2022 にインストールすることで、SQL Server 構成マネージャーから別名を設定することができます。
SQL Server 2022 のデータベースエンジンのリンクサーバープロバイダーとしても SQLNCLI が追加されていました。
SQL Server 構成マネージャー / SQL Client Configuraiton Utility のどちらから設定をしても、レジストリの「HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\MSSQLServer\Client\ConnectTo」に設定がされますので、設定先は同じになっています。
SQL Server 2022 をクリーンインストールした環境では、SQL Server 構成マネージャーから設定を行うことはないと思いますが、それより前の SQL Server をインストールしていた環境を再利用 / インプレースアップグレードし SNAC がインストールされている環境では、継続して依然と同様の方法で別名を設定することができます。
SNAC は SQL Server 2022 では含まれないコンポーネントとなり、本来は使用できないのですが、環境によって設定方ができる可能性がありますので、そのような場合、どのような理由により設定ができるようになっているのかを意識しておくとよいかもしれませんね。