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PASS SUMMIT 2015 のキーノート (Day1)

one comment

を見ながらうだうだと。
キーノートは http://www.sqlpass.org/summit/2015/Live.aspx から。
プレオーダーはまだのようですが、http://www.passboutique.com/ からセッションレコーディングの USB は購入できるようです。
# 去年と同じ内容だと、スライドなしの動画のみが入ったものになるかと。

キーノートのストリーミング待っていたら


が突然発表されました。

  • Community Technology Preview (CTP) 3.0 of SQL Server 2016.
  • Azure Data Lake Store and Analytics Service available in preview today
  • Azure SQL Database In-Memory OLTP and Operational Analytics

が大きなアナウンスでしょうか。
キーノートで発表された内容は、SQL Server 2016 に関連するものが多く、Azure 側については、2016 からの連係機能については発表がありましたが、それ以外についてはありませんでした。
Azure 関連は二日目のキーノートで出てくるかもしれないですね。
SQLDW や、Data Lake についても発表されるのではないでしょうか。
 

■ SQL Server 2016 CTP 3.0

PASS のキーノートに合わせて、
SQL Server 2016: Everything built-in
SQL Server 2016 Community Technology Preview 3.0 is available
Cloud Platform Release Announcements for October 28, 2015
で様々な情報が公開されました。
本投稿を書いている時点では、CTP 3.0 は、数日内の提供待ちですが、技術情報はすでに公開されています。
SQL Server 2016 Community Technology Preview 3.0 (CTP 3.0)
What’s New in SQL Server 2016, October Update
追記
CTP 3.0 リリースされました。
評価版のダウンロード: Microsoft SQL Server 2016 Community Technology Preview 3.0
CTP 2.4 までで、使用できた機能にも修正 (制限の緩和) が入っていますので、技術情報はもう一度チェックしたほうがよさそうです。
# 以前作成した、新機能概要の資料も結構な修正が必要ですね。
AdventureWorks についても 2016 CTP 3.0 向けの提供が開始されているようです。
Samples for SQL Server 2016 CTP3
セキュリティ関連のデモにてついては、Oil & Gas Security Demo with SQL Server 2016?が参考になりそうです。
# 内容はまだ未確認
 
R サービス
このバージョンから、「CTP 3.0 introduces a new workload for Advanced Analytics with built-in SQL Server R Services」ということで、R が使用できるようになり、関連する情報の公開が開始されました。
What’s New in SQL Server R Services
SQL Server R Services
ベースとなっているのは Revolution R となりますので、こちらの製品の情報も追ってみるとよいかと思います。
SQL Database へのレプリケーション
CTP 3.0 のR 以外の機能の新規機能のアナウンスとして、Transactional replicate from SQL Server to Azure SQL DB が発表されています。
SQL Server から SQL Database への移行時などにトランザクションレプリケーションの使用が可能となるようです。
詳細については、Replication to SQL Database で公開されています。
以前、Data Sync という Sync Framework を利用した、機能が提供されていたことがありましたが、こちらは SQL Server のレプリケーションベースとなっています。
SQL Server → SQL Database へのレプリケーションを行うもので、パブリッシャー/ディストリビューターについては、SP / CU のレベルはありますが、2012 ~2016 からのデータ複製をサポートしているようです。
プッシュサブスクリプションとして、SQL Database を指定する形となるようですね。
 
SSMS のアップデート
あと、SSMS のアップデートも出ています。
Announcing SQL Server Management Studio – October 2015 Release
SQL Server Management Studio October 2015 Preview
CTP 3.0 相当のものになる感じでしょうか。
まだ、更新がされていませんが、SQL Server Management Studio – Changelog で新機能についても記載されるのではないでしょうか。
Always Encrypted / Stretch database のウィザードが SSMS の機能としては、新しいものな感じでしょうか。
Always Encrypted の Azure Key Vault 連携の設定についての情報、前に発表されてたんですね…。
Creating Custom Key Store Providers for Always Encrypted (Azure Key Vault Example)
Always Encrypted については、今回のタイミングで CREATE COLUMN MASTER KEY (Transact-SQL) の情報についても追加が行われています。
CTP 2.4 までは証明書ストアーしか使用できなかったはずですが、HSM や Key Vault / SQL Database の対応などが追加されていますので、この辺の情報ももう一度見直した方がよさそうですね。
Always Encrypted されているテーブルを SQL Database にストレッチテーブルすということができますので、SQL Database 側の Always Encrypted についても併せて確認をしておくとよさそうです。
Always Encrypted については、以下の情報からも追うことができます。
New Enhancements in Always Encrypted

 
BI 関連のアップデート

BI 関係の CTP 3.0 の機能強化についても発表がされています。
What’s new for SQL Server 2016 Analysis Services in CTP3
Pin Reporting Services charts to Power BI dashboards with SQL Server 2016 CTP 3.0
PASS の発表を受けてということではないかと思いますが、Power BI のアップデートも。
Power BI Weekly Service Update
BI 関連の情報についてはこちらも合わせて確認するとよいかと。
Microsoft Business Intelligence – our reporting roadmap

 

■Data Lake

ポータルに突然の DataLake!!
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ということで、Data Lake パブリックプレビューに。
Data Lake のついては、以下の情報から追えるかと。
Data Lake Store
Data Lake Analytics
Azure Data Lake reaches Public Preview
U-SQL についての情報も。
Writing and Using Custom Code in U-SQL ? User-Defined Functions
 

■Azure SQL Database の In-Memory OLTP

Azure SQL Database にも In-Memory OLTP がプレビュー実装されました。
列ストア / In-Memory OLTP を使用したい場合は Premium の利用が必要となるのがポイントでしょうか。
Get started with In-Memory OLTP (Preview)
Preview: In-Memory OLTP in Premium Azure SQL Databases
現状の制限としては、新規に作成したデータベースからの利用となるようですので、検証をする際には気を付けておいたほうが良いかと。
既存のデータベースで検証をしたい場合は、データベースのリストアや、データベースコピーなどを利用するとよいそうです。
azure-sql-database-samples/T-SQL/In-Memory/ で、クエリのサンプルが公開されていますが、こっそりと SQL Database で互換性レベルの変更ができるようになっているようです。

ALTER DATABASE CURRENT SET COMPATIBILITY_LEVEL=130

In-Memory OLTP を使用するためには 130 が必要なのでしょうね。
現状 100 ~ 130 を指定できるようになっているようです。
列ストアインデックスの 1 コアでのバッチモードなどを使用したい場合も、互換性レベルの変更をする必要があるようですね。

In-Memory Analytics is currently generally available. In-Memory OLTP is in preview, for Premium Azure SQL databases.

というアナウンスがされており、In-Memory Analytics は GA となっています。
ここでいう In-Memory Analytics は列ストアインデックスを指しているようですね。
 
■キーノートの内容
キーノートが開始されるまえに、CTP 3.0 の情報が公開されたため、こちらはさらっとになっています。
SQL Server の事例としては、DocuSign が紹介されていました。海外のサービス、全然追っていないのでなじみがないっすのぅ。。。
https://www.docusign.com/
Magic Quadrant for Operational Database Management Systems についてもキーノート内で紹介されていました。
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HA/DR のシナリオについては、ドメイン参加しないでも組めるようになりますので、構成に柔軟性が持たせられるようになっています。
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Polybase が含まれていますので、T-SQLを使用して Hadoop にアクセスすることが可能なのは、以前にアナウンスされている内容ですね。
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リアルタイムでのデータ分析として、列ストアと In-Memory OLTP の組み合わせにより、大量のデータを最新の状態で検索するためのチャレンジが。
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リアルタイムなデータを表示するサイトを使用しての、Operational Analytics のデモも実施されてました。
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CTP 3.0 からは、R を使用したデータ解析が可能となりますので、この辺の情報もこれからどんどん出てくるかと。
Revolution R がベースになっているかと思いますので、http://www.r-analytics.jp/ の情報が参考になるのでしょうね。
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Operational Analytics のデモ内で、R を使用した、デモも実施されていました。
この辺は、列ストア/行ストア/ In-Memory をどう組み合わせればいいかは、勉強しないとなと思いつつ手が付けられていません…。
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セキュリティ面の強化としては、AlwaysEncrypted の紹介が。
Always Encrypted では、ネットワーク上のデータ (クエリ含む) / ディスク上のデータ / メモリ (バッファプール) 上のデータが暗号化されるため、今までの暗号化では担保できていなかったリソースについても暗号化することができるようになります。
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表示されるデータは複合化されていますが、実際に格納されているデータは暗号化されています。
クエリについては暗号化された状態で実行されるため、プロファイラーを使用しても暗号化されたテキストでクエリが実行されている形になります。
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新しい SSMS の Always Encrypted のウィザードが、今回初公開されたデモでしょうか。
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SQL Database の Always Encrpted が目新しい情報でしょうかね。
暗号化した状態で、SQL Database にストレッチすることができるようになるので、インターネット経由で同期するデータが流れても、暗号化された状態となっていることがセキュリティ的に大きいでしょうか。
SQL Database 側では、Azure Key Vault との連携が必要になってくるのでしょうね。
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新しい SSMS ではウィザードベースでストレッチデータベースが設定できるようになっています。
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続いては BI の紹介。
SSRS / Power BI は多少なりとも触れるようにならないとなと思いつつ時間が確保できず…。
モバイル対応も進んでいるので、デバイスと場所を選ばない、データ利用によって、どのような分析ができるようになるかは、きちんと考えないといけないのでしょうね。
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キーノートで New となっているところに違和感があったのですが、よく考えたら、PASS で SQL Server 2016 の発表があったのって初めてなのですよね。
CTP 3.0 の New なのかと最初思っていたのですが、SQL Server 2016 で新規に追加された機能という意味での New なのですね。
ということで、一日目のキーノートに関連して発表された情報のざっくりとしたご紹介でした。

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Written by Masayuki.Ozawa

10月 29th, 2015 at 12:34 am

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