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Archive for 11月, 2009

DBCC IND で確認するインデックスの再構成と再構築の違い その 2

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前回は再構成と再構築でページの再利用方法が異なるということを DBCC IND で確認しました。
今回はエクステントの並び替えの違いについて確認をしてみたいと思います。
# 最初にスクリプトを書いてから何日か経ちましたので、今回の投稿には使用するスクリプトを記載してみました。

[前段]

– ページ –

SQL Server のデータはページに格納されていきます。
1 ページは 8KB で構成されており、ひとつのページに格納できるデータは 8KB となります。
# それ以上格納したい場合は BLOB を使用しますが今回は通常のデータを対象とします。

1 ページに格納できるデータは同一のテーブルのデータになります。
そのため、1 ページに複数のテーブルのデータが格納されるということはありません。

image

– エクステント –

ページはエクステントという単位で管理されています。
エクステントは 8 ページで構成され、ページに空きが無くなった場合は、ページ単位で領域を増やすのではなく、
エクステント単位 (8KB * 8 = 64 KB)で増やしていきます。

image

– 単一エクステントと混合エクステント –

エクステントには以下の 2 種類があります。

  1. 単一エクステント
  2. 混合エクステント

8 ページで構成されるエクステントですが、使用されているページが一つのオブジェクトで構成される場合と、
複数のオブジェクトが含まれた形で構成される場合があります。
前者を単一エクステント、後者を混合エクステントと呼びます。

image?

最初は単一エクステントで構成され、8 ページまで拡張されたら、混合エクステントに切り替わります。

[本題]?

再構成と再構築ではページの並び替えだけでなく、エクステントの並び替えにも差があります。

この違いについて DBCC IND を使用して確認していきたいと思います。
この確認は単一エクステントになるようにして確認をした方がわかりやすいので、トレースフラグ [1118] を設定して
確認をしています。
# このトレースフラグは混合エクステントを使用しないようにするためのトレースフラグです。

今回はエクステントの並び替えの検証をしたいので検証用のテーブルは 2 つ作成します。
# 1 レコードで 1 ページ使うように nchar を 4000 で設定しています。

– テーブルの作成スクリプト –

DROP TABLE [dbo].[Tbl1]
DROP TABLE [dbo].[Tbl2]

CREATE TABLE [dbo].[Tbl1](
??? [Col1] [uniqueidentifier] NOT NULL,
??? [Col2] [nchar](4000) NULL,
CONSTRAINT [PK_Tbl1] PRIMARY KEY CLUSTERED
(
??? [Col1] ASC
)WITH (PAD_INDEX? = OFF, STATISTICS_NORECOMPUTE? = OFF, IGNORE_DUP_KEY = OFF, ALLOW_ROW_LOCKS? = ON, ALLOW_PAGE_LOCKS? = ON) ON [PRIMARY]
) ON [PRIMARY]

CREATE TABLE [dbo].[Tbl2](
??? [Col1] [uniqueidentifier] NOT NULL,
??? [Col2] [nchar](4000) NULL,
CONSTRAINT [PK_Tbl2] PRIMARY KEY CLUSTERED
(
??? [Col1] ASC
)WITH (PAD_INDEX? = OFF, STATISTICS_NORECOMPUTE? = OFF, IGNORE_DUP_KEY = OFF, ALLOW_ROW_LOCKS? = ON, ALLOW_PAGE_LOCKS? = ON) ON [PRIMARY]
) ON [PRIMARY]

?

テーブルの作成が完了したらデータを挿入します。

– テーブルの挿入スクリプト –

TRUNCATE TABLE [dbo].[Tbl1]
TRUNCATE TABLE [dbo].[Tbl2]

DECLARE @i int = 1
WHILE (@i <= 16)
BEGIN
??? INSERT INTO [dbo].[Tbl1] VALUES(NEWID(), NCHAR(@i))
??? INSERT INTO [dbo].[Tbl2] VALUES(NEWID(), NCHAR(@i))
??? SET @i +=1
END

?

この状態で DBCC IND を実行してページの情報を確認してみます。

– DBCC IND のスクリプト –

— DBCC IND の実行結果を格納するテーブル変数の定義
DECLARE @Tbl TABLE(
PageFID int,
PagePID int,
IAMFID int,
IAMPID int,
ObjectID int,
IndexId int,
PartitionNumber bigint,
PartitionID bigint,
iam_chain_type sysname,
PageType int,
IndexLevel int,
NextPageFID int,
NextPagePID int,
PrevPageFID int,
PrevPagePID int
)

— テーブル変数に DBCC IND の実行結果を格納
— 1 を指定することでデータページ (ヒープまたはクラスタ化インデックス) を対象とする
INSERT INTO @Tbl EXEC (‘DBCC IND(N”WORK”,N”dbo.Tbl1”, 1)’)
INSERT INTO @Tbl EXEC (‘DBCC IND(N”WORK”,N”dbo.Tbl2”, 1)’)

— DBCC IND の結果から必要な列を取得
SELECT
??? ROW_NUMBER() OVER (ORDER BY [PagePID] ASC) AS [No],
??? FILE_NAME([PageFID]) AS [FILEName],
??? [PagePID],
??? OBJECT_NAME([ObjectID]) AS [ObjectName],
??? [name],
??? [PageType],
??? [IndexLevel],
??? [NextPagePID],
??? [PrevPagePID]
FROM
??? @Tbl
??? LEFT JOIN
??? [sys].[indexes]
??? ON
??? [@Tbl].[ObjectID] = [sys].[indexes].[object_id]
??? AND
??? [@Tbl].[IndexId] = [sys].[indexes].[index_id]
WHERE
??? [PageType] = 1
ORDER BY
??? [PagePID] ASC

?

– 結果 1 –

No FILEName PagePID ObjectName name PageType IndexLevel NextPagePID PrevPagePID
1 WORK 848 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 871 868
2 WORK 850 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 851 871
3 WORK 851 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 880 850
4 WORK 852 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 869 866
5 WORK 853 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 868 0
6 WORK 854 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 865 880
7 WORK 855 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 870 867
8 WORK 856 Tbl2 PK_Tbl2 1 0 873 0
9 WORK 858 Tbl2 PK_Tbl2 1 0 879 861
10 WORK 859 Tbl2 PK_Tbl2 1 0 863 874
11 WORK 860 Tbl2 PK_Tbl2 1 0 877 878
12 WORK 861 Tbl2 PK_Tbl2 1 0 858 873
13 WORK 862 Tbl2 PK_Tbl2 1 0 874 872
14 WORK 863 Tbl2 PK_Tbl2 1 0 876 859
15 WORK 864 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 866 865
16 WORK 865 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 864 854
17 WORK 866 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 852 864
18 WORK 867 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 855 869
19 WORK 868 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 848 853
20 WORK 869 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 867 852
21 WORK 870 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 0 855
22 WORK 871 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 850 848
23 WORK 872 Tbl2 PK_Tbl2 1 0 862 888
24 WORK 873 Tbl2 PK_Tbl2 1 0 861 856
25 WORK 874 Tbl2 PK_Tbl2 1 0 859 862
26 WORK 875 Tbl2 PK_Tbl2 1 0 878 876
27 WORK 876 Tbl2 PK_Tbl2 1 0 875 863
28 WORK 877 Tbl2 PK_Tbl2 1 0 0 860
29 WORK 878 Tbl2 PK_Tbl2 1 0 860 875
30 WORK 879 Tbl2 PK_Tbl2 1 0 888 858
31 WORK 880 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 854 851
32 WORK 888 Tbl2 PK_Tbl2 1 0 872 879

?

Tbl1 が使用しているページを太字にしています。
今回は必ず単一エクステントが使用されるようにしていますので、交互にデータを挿入してもページがエクステント内では
連続した形で格納されます。
1~7 / 8 ~ 14 / 15 ~ 22 / 23 ~ 30 / 31 / 32 の 6 エクステントで構成がされています。

エクステント内のページは連続していますが、交互にデータを挿入しているのでエクステントが連続していません。
エクステントの断片化が発生している状態ですね。

ではこの状態で、インデックスの再構成 (REORGANIZE / INDEXDEFRAG) を実行してみます。

– インデックスの再構成のスクリプト –

ALTER INDEX [PK_Tbl1] ON [dbo].[Tbl1] REORGANIZE
ALTER INDEX [PK_Tbl2] ON [dbo].[Tbl2] REORGANIZE

?

再構成が終了したら DBCC IND を実行してページの状態を確認します。

– 結果 2 –

No FILEName PagePID ObjectName name PageType IndexLevel NextPagePID PrevPagePID
1 WORK 848 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 850 0
2 WORK 850 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 851 848
3 WORK 851 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 852 850
4 WORK 852 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 853 851
5 WORK 853 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 854 852
6 WORK 854 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 855 853
7 WORK 855 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 864 854
8 WORK 856 Tbl2 PK_Tbl2 1 0 858 0
9 WORK 858 Tbl2 PK_Tbl2 1 0 859 856
10 WORK 859 Tbl2 PK_Tbl2 1 0 860 858
11 WORK 860 Tbl2 PK_Tbl2 1 0 861 859
12 WORK 861 Tbl2 PK_Tbl2 1 0 862 860
13 WORK 862 Tbl2 PK_Tbl2 1 0 863 861
14 WORK 863 Tbl2 PK_Tbl2 1 0 872 862
15 WORK 864 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 865 855
16 WORK 865 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 866 864
17 WORK 866 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 867 865
18 WORK 867 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 868 866
19 WORK 868 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 869 867
20 WORK 869 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 870 868
21 WORK 870 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 871 869
22 WORK 871 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 880 870
23 WORK 872 Tbl2 PK_Tbl2 1 0 873 863
24 WORK 873 Tbl2 PK_Tbl2 1 0 874 872
25 WORK 874 Tbl2 PK_Tbl2 1 0 875 873
26 WORK 875 Tbl2 PK_Tbl2 1 0 876 874
27 WORK 876 Tbl2 PK_Tbl2 1 0 877 875
28 WORK 877 Tbl2 PK_Tbl2 1 0 878 876
29 WORK 878 Tbl2 PK_Tbl2 1 0 879 877
30 WORK 879 Tbl2 PK_Tbl2 1 0 888 878
31 WORK 880 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 0 871
32 WORK 888 Tbl2 PK_Tbl2 1 0 0 879

?

ページの配置状況は何も変わっていないですね。

では次に、再構築 (REBUILD) を実行してみます。

– インデックスの再構築 –

ALTER INDEX [PK_Tbl1] ON [dbo].[Tbl1] REBUILD
ALTER INDEX [PK_Tbl2] ON [dbo].[Tbl2] REBUILD

?

再構築が終了したら DBCC IND を実行します。

– 結果 3 –

No FILEName PagePID ObjectName name PageType IndexLevel NextPagePID PrevPagePID
1 WORK 896 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 904 0
2 WORK 904 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 905 896
3 WORK 905 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 906 904
4 WORK 906 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 907 905
5 WORK 907 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 908 906
6 WORK 908 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 909 907
7 WORK 909 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 910 908
8 WORK 910 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 911 909
9 WORK 911 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 912 910
10 WORK 912 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 913 911
11 WORK 913 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 914 912
12 WORK 914 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 915 913
13 WORK 915 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 916 914
14 WORK 916 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 917 915
15 WORK 917 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 918 916
16 WORK 918 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 0 917
17 WORK 944 Tbl2 PK_Tbl2 1 0 952 0
18 WORK 952 Tbl2 PK_Tbl2 1 0 953 944
19 WORK 953 Tbl2 PK_Tbl2 1 0 954 952
20 WORK 954 Tbl2 PK_Tbl2 1 0 955 953
21 WORK 955 Tbl2 PK_Tbl2 1 0 956 954
22 WORK 956 Tbl2 PK_Tbl2 1 0 957 955
23 WORK 957 Tbl2 PK_Tbl2 1 0 958 956
24 WORK 958 Tbl2 PK_Tbl2 1 0 959 957
25 WORK 959 Tbl2 PK_Tbl2 1 0 960 958
26 WORK 960 Tbl2 PK_Tbl2 1 0 961 959
27 WORK 961 Tbl2 PK_Tbl2 1 0 962 960
28 WORK 962 Tbl2 PK_Tbl2 1 0 963 961
29 WORK 963 Tbl2 PK_Tbl2 1 0 964 962
30 WORK 964 Tbl2 PK_Tbl2 1 0 965 963
31 WORK 965 Tbl2 PK_Tbl2 1 0 966 964
32 WORK 966 Tbl2 PK_Tbl2 1 0 0 965

?

ページが並び替えられていますね。
また今回のデータは各テーブルで複数のエクステントが使用されているのですが、再構築後はページ ID が連続しています。
このことからエクステントの並び替え行われていることが確認できます。

インデックスの再構成ではエクステントの並び替えが行われません。
# 再構成は現在使用されているページ内で断片化を解消します。そのためエクステントの並び替えは行われません。
インデックスの再構築はインデックスの再作成に近い処理が実行されるため、エクステントも並び替えられます。

エクステントの断片化を解消するためには再構築が必要となります。

エクステントの断片化の状態は下位互換として残されている [DBCC SHOWCONTIG] でないと見れないみたいなんですよね。
DMV の [sys.dm_db_index_physical_stats] でも断片化の状況は確認できるのですが、リーフレベルの断片化の状態だけで、
エクステントの断片化の状態は出力されていなかったはずです。
# ヒープの場合はページの断片化はないので、エクステントの断片化の状態が出力されます。

[DBCC SHOWCONTIG] でないと割り当てられているエクステントの数も見ることができません。
[sys.dm_db_index_physical_stats] の情報はページを基準に出力されているんですよね。

その 1 / その 2 の 2 回に分けてインデックスの再構成と再構築のデータの並び替えの違いについて投稿してみました。

並び替えの違いだけでなく、ロックされているデータの取り扱いも再構成と再構築では異なります。
2 回の予定だったのですが、その 3 としてロックされているデータの取り扱いの違いについても確認していきたいと思います。

Written by Masayuki.Ozawa

11月 12th, 2009 at 2:32 pm

Posted in SQL Server

ブログ開始から 1 年が経過しました。

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本日でブログの初投稿から 1 年が経過しました。

自宅での検証用の ML115 G5 を購入したことを機会に始めたブログなのですが、三日坊主にならずに
本日まで続けることができました。

最初は

  • ML115 G5 × 1
  • ThinkPad T61 × 1

を検証環境として使っていたのですが、現在は

  • ML115 G5 × 3
  • ML110 G5 × 1 (スキルチャージプログラム)
  • ThinkPad T60 × 1
  • ThinkPad T61 × 1

を使用して検証ができるようになり、 この 1 年で検証用の環境もだいぶ整ってきたと思います。

ブログを書くようになって、個人で検証した結果が後からも確認できるようになり、
備忘録としてもとても役に立っています。
また、定期的に投稿する習慣をつけることで、勉強をする機会が増えたようにも思えます。

この一年間で 15 万?アクセスぐらいはあったようですので、自分が投稿した内容がいろいろな方の
目にとまっているみたいです。自分の知っていることを私蔵しないことって重要ですね。
# Live Space とスキルチャージプログラムのサーバーのアクセス数を合わせて上記の数字となっています。
??? アクセスの比率としては 7:3 ぐらいで Live Space の参照率が高いです。
??? 同じ内容を投稿しているのですが偏りが出ますね。

初期構築方法の投稿が多く、特定の分野で深い情報を出すことができないところで、エンジニアとして
まだまだ未熟だな~と痛感しています。
特定分野のスペシャリストになるための道のりは遠いですね。

勉強したい内容はたくさんありますので、これからもこまめに投稿できるように頑張っていきたいです!!

Written by Masayuki.Ozawa

11月 11th, 2009 at 4:00 pm

Posted in その他

SQL Server 2008 R2 November CTP の UCP について

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SQL Server 2008 R2 November CTP の UCP を少し触っているのですが、このバージョンでも、
SQL 2000 ~ 2008 のサポートはされていないみたいです。

UCP を使用するためには以下のクエリで、実行結果として [2] が取得できないといけないようです。

DECLARE @sqlbootvalue int?
EXEC @sqlbootvalue = master.dbo.xp_qv ‘3090395820’, @@SERVICENAME?
SELECT @sqlbootvalue

SQL Server 2008 R2 では実行結果が [2] となるため、有効なエディションとして認識されるのですが、
それ以外のバージョンですと [-1] (VALUE_ERROR) となってしまい、エディションのチェックではじかれます。

[3090395820] が何についての値を取得するための設定値なのかがつかめていないのですが、
現在は、SQL Server 2008 R2 でのみ有効な設定として値が返ってくるようです。

値が [2] 以外の場合は、以下のメッセージを返すようですので、エディションのチェックのような気がしますが、
UCP で管理可能なエディションは制限があるのでしょうか??
Tech Ed では特にエディションの指定については言及していなかった気もするのですが。

メッセージ 37005、レベル 16、状態 1、行 1
ローカル インスタンスをユーティリティ コントロール ポイントで管理できません。
‘xxxxx’ エディションではこの機能は有効ではありません。

?

xp_qv という拡張ストアドプロシージャの存在は今回知りました。
といってもどのように使うものなのかがピンと来ていませんが…。

ドキュメントとしては以下のものに少し記載がされています。

Guidance Addendum
Guidance Addendum / Installation / Startup

xp_qv でのチェックに至るまでには SQL Server 2008 の msdb に UCP で必要となるストアド等を
手動で登録してあげないといけませんでしたが。かなり無理やりこの状態まで持っていっています。
xp_qv のリターン値を無視するように細工して、UCP の管理対象として追加することはできたのですが、
情報のアップロードはうまくいきませんでした。

?

UCP に関しては TechNet Forum でも投稿があったみたいですね。
Can SQL Server 2008 (non-R2) instances by managed by a UCP?

CTP2 の時は R2 のみ追加できるということだったようですが、CTP3 でも同様のようです。
現状の仕組みでは、管理対象の msdb を拡張しないと情報は取得できないようですので、
簡単に統合管理できるというわけでもなさそうですね。

UCP 用のデータアップロードのステップは Power Shell のステップとして登録されているので、
2000 / 2005 では Active X スクリプトタスクあたりになるのでしょうか?

使えるようになる場合は何かしらのアップデートモジュールが提供されるのではないでしょうか。

今回、調べている中で、[xp_msver] という拡張ストアドプロシージャの存在を知りました。
実行すると以下のような情報が取得できます。

Index Name Internal_Value Character_Value
1 ProductName NULL Microsoft SQL Server
2 ProductVersion 655410 10.50.1352.12
3 Language 1041 日本語 (日本)
4 Platform NULL NT x64
5 Comments NULL SQL
6 CompanyName NULL Microsoft Corporation
7 FileDescription NULL SQL Server Windows NT – 64 Bit
8 FileVersion NULL 2009.0100.1352.012 ((KJ_PreRelease).091030-1757 )
9 InternalName NULL SQLSERVR
10 LegalCopyright NULL Microsoft Corp. All rights reserved.
11 LegalTrademarks NULL Microsoft SQL Server is a registered trademark of Microsoft Corporation.
12 OriginalFilename NULL SQLSERVR.EXE
13 PrivateBuild NULL NULL
14 SpecialBuild 88604684 NULL
15 WindowsVersion 393281542 6.0 (6001)
16 ProcessorCount 4 4
17 ProcessorActiveMask NULL f
18 ProcessorType 8664 NULL
19 PhysicalMemory 2047 2047 (2146058240)
20 Product ID NULL NULL

?

環境情報を一括で取得するものとして便利そうです。
[FileVersion] に [KJ] と出力されているところ [Kilimanjaro] のコードネームが見受けられますね。
SQL Server 2008 で実行すると [Katmai] が出力されたりします。

Written by Masayuki.Ozawa

11月 11th, 2009 at 3:32 pm

Posted in SQL Server

SQL Server 2008 R2 November CTP をインストール

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DBCC IND の再構成 / 再構築その 2 は明日以降に書くとして、その前に R2 の最新の CTP を
インストールしてみたいと思います。

現在、SQL Server の検証で使用している、2005 / 2008 がインストールされている環境に
名前付きインスタンスとしてインストールしたいと思います。
OS はまだバージョンアップしていないので Windows Server 2008 を使用しています。

  1. インストールメディアをいれてインストーラーを起動します。
  2. [インストール] → [新規インストールを実行するか~] をクリックします。
    ?image
  3. [OK] をクリックします。
    image
  4. [次へ] をクリックします。
    選択できるエディションは、[Enterprise Evaluation] [Express] [Express with Advanced Services] の
    3 種類となっています。
    今回は [Enterprise Evaluation] で。
    image
  5. [使用許諾契約書に同意する] を有効にして、[次へ] をクリックします。
    image?
  6. [インストール] をクリックします。
    image
  7. [OK] をクリックし、手動で再起動します。
    image
  8. 再起動後、再度インストーラーを起動して、セットアップを継続します。
  9. [次へ] をクリックします。
    image
  10. エディションを選択して、[次へ] をクリックします。
  11. [使用許諾契約書に同意する] を有効にして、[次へ] をクリックします。
  12. [SQL Server 機能のインストール] を選択して、[次へ] をクリックします。
    image
  13. インストールする機能を選択して、[次へ] をクリックします。
    ?image
  14. [次へ] をクリックします。
    image
    今回は共存環境ですので共有コンポーネントで警告が発生しています。
    image
  15. インスタンス名を入力して、[次へ] をクリックします。
    image
  16. [次へ] をクリックします。
    image
  17. サービスアカウントと照合順序を選択して、[次へ] をクリックします。
    ?image? image
    照合順序はデフォルトが [Japanese_CI_AS] となっています。
    最新の日本語の照合順序は SQL Server 2008 と同じで [Japanese_XJIS_100] みたいです。
  18. 管理者アカウントと、ディレクトリ、FILESTREAM の設定をして [次へ] をクリックします。
    image image
    image
  19. 今回は Reporing Services もインストール対象としていたので設定画面が表示されます。
    Reporting Services は後で構成したいので、[レポート サーバーを構成せずにインストールする] を選択して、
    [次へ] をクリックします。
    image
  20. [次へ] をクリックします。
    image
  21. [次へ] をクリックします。
    image
  22. [インストール] をクリックします。
    image image
  23. [OK] をクリックします。
    image
  24. [閉じる] をクリックします。
    image
  25. [OK] をクリックして、手動で再起動します。
    image

以上でインストール完了です。

UCP の設定画面も日本語になっていますね~。

image?

機能は少しずつ確認していきたいと思います。

Written by Masayuki.Ozawa

11月 10th, 2009 at 3:38 pm

Posted in SQL Server

DBCC IND で確認するインデックスの再構成と再構築の違い その 1

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SQL Server のインデックスのメンテナンスには

  • 再構成 (REORGANIZE / DEFRAG)
  • 再構築 (REBUILD)

の 2 種類があります。

2 種類の違いを 2 回の投稿に分けてまとめていきたいと思います。

まずは、前回使用した SQL データを挿入して、DBCC IND でページの情報を取得してみました。
# 一度 Truncate でデータをクリアして再挿入しています。

– 結果 1 –

No FILEName PagePID ObjectName name PageType IndexLevel NextPagePID PrevPagePID
1 WORK 3976 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 3977 0
2 WORK 3977 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 3978 3976
3 WORK 3978 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 3979 3977
4 WORK 3979 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 3980 3978
5 WORK 3980 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 3981 3979
6 WORK 3981 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 3982 3980
7 WORK 3982 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 3983 3981
8 WORK 3983 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 3984 3982
9 WORK 3984 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 3985 3983
10 WORK 3985 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 3986 3984
11 WORK 3986 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 3987 3985
12 WORK 3987 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 0 3986

?

この状態で、前回使用したクラスタ化インデックス更新の SQL を実行して断片化を発生させます。

– 結果 2 –

No FILEName PagePID ObjectName name PageType IndexLevel NextPagePID PrevPagePID
1 WORK 3976 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 3988 0
2 WORK 3977 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 4042 4040
3 WORK 3978 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 4044 4043
4 WORK 3979 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 4046 4045
5 WORK 3980 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 3989 4046
6 WORK 3981 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 4049 4048
7 WORK 3982 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 4051 4049
8 WORK 3983 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 4052 4050
9 WORK 3984 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 4055 4053
10 WORK 3985 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 3990 4055
11 WORK 3986 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 4056 3990
12 WORK 3987 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 0 4056
13 WORK 3988 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 4040 3976
14 WORK 3989 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 4047 3980
15 WORK 3990 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 3986 3985
16 WORK 4040 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 3977 3988
17 WORK 4041 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 4043 4042
18 WORK 4042 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 4041 3977
19 WORK 4043 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 3978 4041
20 WORK 4044 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 4045 3978
21 WORK 4045 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 3979 4044
22 WORK 4046 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 3980 3979
23 WORK 4047 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 4048 3989
24 WORK 4048 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 3981 4047
25 WORK 4049 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 3982 3981
26 WORK 4050 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 3983 4051
27 WORK 4051 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 4050 3982
28 WORK 4052 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 4054 3983
29 WORK 4053 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 3984 4054
30 WORK 4054 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 4053 4052
31 WORK 4055 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 3985 3984
32 WORK 4056 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 3987 3986

?

[PagePID] が 3976 ~3990 , 4040 ~ 4056 が使用されているのが確認できます。

この状態で再構成と再構築を実行して違いを確認したいと思います。

[インデックスの再構成]

以下の SQL を実行してインデックスを再構成してみます。

ALTER INDEX [PK_Tbl1] ON [dbo].[Tbl1] REORGANIZE

再構成後に DBCC IND を実行して、ページの情報を取得します。

– 結果 3 –

No FILEName PagePID ObjectName name PageType IndexLevel Nex
tPagePID
PrevPagePID
1 WORK 3976 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 3977 0
2 WORK 3977 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 3978 3976
3 WORK 3978 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 3979 3977
4 WORK 3979 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 3980 3978
5 WORK 3980 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 3981 3979
6 WORK 3981 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 3982 3980
7 WORK 3982 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 3983 3981
8 WORK 3983 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 3984 3982
9 WORK 3984 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 3985 3983
10 WORK 3985 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 3986 3984
11 WORK 3986 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 3987 3985
12 WORK 3987 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 0 3986

?

[PagePID] 3976 ~ 3987 を使用して断片化が解消されています。

それでは再度断片化を発生させて、インデックスの再構築をしてみたいと思います。
断片化を発生させたところ、[PagePID] 3976 ~ 3989 , 4064 ~ 4079 が使用されていました。

[インデックスの再構築]

以下の SQL を実行してインデックスを再構築します。

ALTER INDEX [PK_Tbl1] ON [dbo].[Tbl1] REBUILD

DBCC IND を実行してページの情報を取得します。

– 結果 4 –

No FILEName PagePID ObjectName name PageType IndexLevel NextPagePID PrevPagePID
1 WORK 4080 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 4088 0
2 WORK 4088 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 4089 4080
3 WORK 4089 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 4090 4088
4 WORK 4090 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 4091 4089
5 WORK 4091 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 4092 4090
6 WORK 4092 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 4093 4091
7 WORK 4093 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 4094 4092
8 WORK 4094 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 4095 4093
9 WORK 4095 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 4096 4094
10 WORK 4096 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 4097 4095
11 WORK 4097 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 4098 4096
12 WORK 4098 Tbl1 PK_Tbl1 1 0 0 4097

?

[PagePID] 4080 ~ 4098 を使用して断片化が解消されています。

?

インデックスの再構成と再構築では、既に割り当てられている領域を使用するか、新規に領域を割り当てるかの違いがあります。

インデックスの再構成では既に割り当てられている領域を利用して断片化の解消を行います。
そのため、断片化が発生した際に割り当てられていた [PagePID] と同様のページが使用されています。
断片化解消のために新たなエクステントが割り当てられることがありません。

それに対してインデックスの再構築は新規のページを使用して断片化の解消が行われます。
インデックスの再作成に近い形で断片化の解消が行われていたはずです。
新規のエクステントに断片化解消後のインデックスを作成し、作成が終了したらそれまで使用していた領域を
空きページとして解放するようです。

再構成も再構築も断片化の解消により、未使用になったページは他のオブジェクトでも使用可能なように解放されますが、
既存ページの利用か新規ページの割り当てかの違いがありますので、処理終了後の未使用領域には差が出てきます。

?

再構成は既存のページ内での並び替えですが、再構築は再作成を行います。
そのため、再構成と再構築では処理終了後に使用している [PagePID] に違いが出てきます。
あまりにも断片化が発生していると再構成の並び替えに時間がかかり、再構築のほうが早い場合もあったりします。

再構成と再構築の違いは領域の再利用だけでなく、エクステントの並び替えでの動作に関しても違いがあります。
これに関しては次回の投稿でまとめたいと思います。

Written by Masayuki.Ozawa

11月 10th, 2009 at 2:12 pm

Posted in SQL Server