SE の雑記

SQL Server の情報をメインに Microsoft 製品の勉強内容を日々投稿

Archive for 10月, 2009

Windows 7 の NT ドメインへの参加について

3 comments

問い合わせがあったのでメモしておきたいと思います。

Windows Vista 以降の OS は原則、Windows NT 4.0 ドメインへの参加はサポートしていません。

Windows Vista、Windows Server 2008、Windows 7、または Windows NT 4. 0 ドメインに Windows Server 2008 の R2 ベースのコンピューターを参加しようとすると、エラー メッセージ:"ログオン失敗: 不明なユーザー名または不正なパスワード"

Vista / Windows Server 2008 であれば [NETDOM] コマンドを使用することでNT ドメインに参加させることができました。
# 事前に NT ドメイン側にコンピュータアカウントを作成しなくても参加させることができました。

Vista は標準では [NETDOM] コマンドを使用できませんので Vista 用の RSAT をインストールする必要があります。
Windows Vista Service Pack 1 の Windows Server 2008 リモート サーバー管理ツールの説明
# リモートサーバー管理ツールはインストール後に [Windows の機能の有効化または無効化] で機能を有効にする必要があります。

コマンドは以下になります。

netdom join %computername% /DOMAIN:<ドメイン名> /UserD:<ドメイン参加に使用するアカウント> /PasswordD:*
例)
netdom join %computername% /DOMAIN:NTDom /UserD:Administrator /PasswordD:*

?

GUI から参加させようとすると以下のエラーになってしまいます。
パスワードもドメイン名も正しいものを入力しているのですが。
image

Windows 7 / Windows Server 2008 R2 は参加させることができませんでした。

Windows 7 も Vista 同様? [NETDOM] コマンドは標準ではありませんが、ドメインへの参加には [Add-Computer] コマンドレットを
使用することができます。
NT ドメインに対してはドメイン参加することができませんでした。

image?

Vista 同様リモートサーバー管理ツールを使うことで、[NETDOM] コマンドを使用することもできます。
Windows 7 のリモート サーバー管理ツールの説明

Windows Server 2008 R2 では [NETDOM] コマンドを標準で使用することができますので、試したところこちらもエラーに。
# Windows 7 の [NETDOM] も同じでした。

image

懐かしのサーバーマネージャから確認すると、以下のように表示されます。

image

Windows Server 2008 は [Windows NT 6.0 サーバー]
Windows Vista は [Windows NT ワークステーションまたはサーバー]
と表示されています。

今回参考にさせていただいた情報
Vista Business SP1 でNTドメインに参加できない
Can’t join SP1 machine to NT Domain
Vistaのサポートツールについて(Netdom)

Vista SP1 で NT ドメインに参加できないの情報は 2008 年 6 月の投稿なのですが、NT ドメインをまだまだ
現役で使われているところはやはりあるんですね。

?

2010/8/28 追記

Windows 7 の NT ドメインの参加ですが、以下の技術情報がありました。
Windows NT 4.0 domain join is not supported with Windows 7 and Windows Server 2008 R2

Windows 7 の NT ドメインの参加ですが非サポートと記載されていますね。

以下のレジストリ設定をすると netdom コマンドをつかって、NT ドメイン に参加させることはできました。
# マイコンピューターのプロパティからはできませんでした…。

[レジストリの設定]
HKEY_LOCAL_MACHINESYSTEMCurrentControlSetservicesLanmanWorkstationParameters

DNSNameResolutionRequired?: 0 (DWORD:32 ビット)
DomainCompatibilityMode?: 1 (DWORD:32 ビット)

# Windows 7 を samba ドメインに参加させるための設定で検索するとヒットする情報になります。
 ?デフォルトでは上記の DWORD 値は何も設定されていません。

これで netdom コマンドで NT ドメインに参加できるようになるのですが、ドメインアカウントでログオンはできません…。

NT のサーバーマネージャーを確認するとコンピューターアカウントは追加されているみたいではあるのですが。
?

?

[ダウンレベルクライアントの設定]
参加させるだけであれば、レジストリを変更すると可能です。ほかの情報も調べてみたところ、ダウンレベルクライアント用の設定を Windows 7 の
ローカルセキュリティポリシーで設定することで参加できた方もいらっしゃるようですね。
# LAN Manager 認証レベル を NTLM にすることで、参加できた方がいらっしゃるようです。

ダウンレベルクライアントに影響するグループポリシー

?

?

Written by Masayuki.Ozawa

10月 19th, 2009 at 3:05 pm

Posted in Windows Client

SQL Server 2008 R2 CTP のフェールオーバークラスタのインストール その 2.5

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SQL Server 2008 R2 August CTP のノード追加のリトライ結果です。
SQL Server 2008 R2 だけがインストールされている環境を作って再検証してみました。

今回は最初のノードのインストール後に再起動し、ノード追加を実行してみたところ、正常にインストールが完了しました。

image?

[SQL Setup failuer] のエラーポップアップが表示されてしまていたのは、SQL Server のリソースが
起動していなかったからかもと、今更ながら思ってしまいました…。

再起動したタイミングでリソースを移動するの忘れていたらポップアップとしては同じメッセージが表示されました。
Setup Boot Strap のログに出力されている Exception もぱっと見は同じ気がします。

ひとまず、CTP 版でもクラスタの構築は一通りできたの、構築の流れをつかむという当初の目的はクリアです。
SQL Server 2008 のクラスタ構築と手順は一緒ですね。

Written by Masayuki.Ozawa

10月 18th, 2009 at 1:14 pm

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WSFC で AntiAffinityClassNames の検証

2 comments

今回、Windows Server 2008 R2 で SQL Server を 3 インスタンス起動させた Active / Active / Active / Passive (AAAP) の
クラスタを構築したのは Windows Server 2008 の WSFC で AntiAffinityClassNames プロパティが動くことの検証を
したかったためです。

[AntiAffinityClassNames] は 3 ノード以上のクラスタでクラスタグループに設定するプロパティになります。
サーバー クラスタ : Windows Server 2003 のクラスタ構成の推奨事例
ホット スペア サポートのための Windows クラスタ グループ構成方法

3 ノード以上のクラスタの場合、1 ノードを待機ノードとして設定するのが一般的な構成です。

ノード 1 ノード 2 ノード 3
Active (稼働ノード) Active (稼働ノード) Passive (待機ノード)
サービス A サービス B N/A

この状態でノード障害が起きた時にリソースがどのように配置されるかというと、

ノード 1 ノード 2 ノード 3
Active (稼働ノード) 障害 Active (稼働ノード)
サービス A N/A サービス B

となることもありますが、

ノード 1 ノード 2 ノード 3
Active (稼働ノード) 障害 Passive (待機ノード)
サービス A / サービス B N/A N/A

となることもあります。
優先所有者が設定されている場合は、優先所有者にフェールオーバーされますが、障害はどのノードで発生するか
わかりませんので、優先所有者の設定で 1 ノードでサービスが 2 つ起動しないようにするのは大変です。
# 優先所有者がすべて障害だった場合は、実行可能なノード内でランダムにリソースが配置されます。

このような時に使用するのが、[AntiAffinityClassNames] になります。
[AntiAffinityClassNames] を設定すると、リソースを実行していないノードがある場合はそのノードに
優先的にリソースの移動をさせることができるようになります。
この設定は優先所有者より優先されます。

設定はクラスタグループに以下のように行います。

クラスタグループ サービス A サービス B
AntiAffinityClassNames MSSQL MSSQL

[サービス A] と [サービス B] に [MSSQL] という [AntiAffinityClassNames] を設定しています。
これにより、リソースが移動する際に [MSSQL] という [AntiAffinityClassNames] が設定されているグループを
実行しているノードには、同一の [AntiAffinityClassNames] の移動を優先的には行わないようになります。

ノード 1 ノード 2 ノード 3
Active (稼働ノード) Active (稼働ノード) Passive (待機ノード)
サービス A サービス B ?

の状態で [ノード 2] で障害が発生した場合、リソースの移動先は [ノード 1] / [ノード 3] のどちらかになります。
[サービス B] の [AntiAffinityClassNames] には [MSSQL] という値が設定されています。
[サービス A] の [AntiAffinityClassNames] にも [MSSQL] が設定されているため、このグループが動いているノード
[ノード 1] は優先的な移動対象から外し、[ノード 3] で [サービス B] が実行されます。
# 同一の [AntiAffinityClassNames] が設定されているノードは排他で考え、優先的な移動先から外します。
 ただし、厳密な排他ではありませんので、他に稼働できるノードがない場合は、同一の [AntiAffinityClassNames] が
 設定されているグループを複数実行する形になります。

この設定により、3 ノード以上のクラスタで、待機ノードを有効に使用できるようにすることが可能です。

今回の検証環境では SQL Server のインスタンスは以下のように配置しています。

image

この状態で [2008R-NODE-03] のクラスタサービスが停止した場合、インスタンスを起動していない、
[2008R2-NODE-04] にリソースが移動するでしょうか?
image
[2008R2-NODE-04] に移動してしまいました…。
5,6 回試したのですが、リソースが動いていないノードに移動してくれていました。

何回か試していると、既にリソースが動いているノードにも移動される予定だったのですが、
待機系のノードにリソースが移動されてしまいました。
2008 のクラスタになってこの辺りの制御ロジックって変わったのでしょうか??

これだと [AntiAffinityClassNames] の挙動が確認できないので [INSTANCE3] の優先所有者として
[2008R2-NODE-01] を設定して、各グループに [AntiAffinityClassNames] を設定してみました。

image

[AntiAffinityClassNames] は以下のコマンドで設定できます。

cluster group “<グループ名>” /prop AntiAffinityClassNames=”<一意の識別名>”

例)
cluster group “SQL Server (INSTANCE1)” /prop AntiAffinityClassNames=”MSSQL”
cluster group “SQL Server (INSTANCE2)” /prop AntiAffinityClassNames=”MSSQL”
cluster group “SQL Server (INSTANCE3)” /prop AntiAffinityClassNames=”MSSQL”

?

優先所有者だけが設定されている場合、[2008R2-NODE-03] を停止すると、[2008R2-NODE-04] にリソースが移動し、
[2008R2-NODE-03] 起動後に [2008R2-NODE-04] を停止すると、[2008R2-NODE-01] でリソースが実行されました。
# なんだか納得いかない動きですが…。

[AntiAffinityClassNames] を設定すると、[2008R2-NODE-03] が停止すると、[2008R2-NODE-04] にリソースが移動し、
[2008R2-NODE-03] 起動後に [2008R2-NODE-04] を停止すると、[2008R2-NODE-03] でリソースが実行されました。

停止時の動きが変わっているの [AntiAffinityClassNames] の設定により、リソースの移動先が選定されているように見えます。

3 ノード以上は Windows Server 2008 でも [AntiAffinityClassNames] の設定は必要そうですね。

Written by Masayuki.Ozawa

10月 18th, 2009 at 10:59 am

Posted in MSCS/WSFC(MSFC)

SQL Server 2008 R2 CTP のフェールオーバークラスタのインストール その 2

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SQL Server 2008 R2 のノード追加作業です。
最初に書いておきますと、ノードの追加に失敗してしまいました…。

  1. [Installation] → [Add node to a SQL Server failover cluster] をクリックします。
    image
  2. [OK] をクリックします。
    image
  3. [Next] をクリックします。
    image
  4. [I accept the license terms] を有効にして、[Next] をクリックします。
    image
  5. [Install] をクリックします。
    image
  6. [OK] をクリックします。
    このタイミングで再起動したほうがいいんでしょうね。
    今回は検証なので再起動せずに進めてみます。
    image
  7. [Next] をクリックします。
    image
  8. ノードを追加するインスタンスをプルダウンから選択し、[Next] をクリックします。
    image
  9. パスワードを設定し、[Next] をクリックします。
    image
  10. CEIP の設定をし、[Next] をクリックします。
    image
  11. [Next] をクリックします。
    image
  12. [Install] をクリックします。
    image image
  13. [OK] をクリックします。
    image
  14. クラスタ関連のサービスインストールが全滅でした…。
    image
    再度セットアップを実行したら最後まで処理できなくなってしまいました。
    一度すべてのコンポーネントをアンインストールしてリトライしても駄目です。
    image

最初のノードのインストールが終了した際に再起動していなかったことが気になりますがスナップショットを撮っていなかったので、
簡単に再検証することもできず…。

中途半端な投稿となってしまいましたが環境を再整備できたらまた試してみたいと思います。

R2 をインストールすると SQL Server 2008 の共有コンポーネントも R2 にアップグレードされてしまうものがあるようなので、
共存環境を作る際は考慮が必要かもしれないです。

Written by Masayuki.Ozawa

10月 18th, 2009 at 4:07 am

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SQL Server 2008 R2 CTP のフェールオーバークラスタのインストール その 1

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SQL Server 2008 R2 August CTP でクラスタのインストールを試してみました。

  1. [Installation] → [New SQL Server failover cluster installation] をクリックします。
    image
  2. [OK] をクリックします。
    image?
  3. [Next] をクリックします。
    image
  4. [I accept the license terms.] を有効にして、[Next] をクリックします。
    image
  5. [Install] をクリックします。
    image
  6. [OK] をクリックします。
    image
  7. [Next] をクリックします。
    image
  8. インストールする機能を選択し、[Next] をクリックします。
    ?image
  9. SQL Server の仮想ホスト名とインスタンス名を入力し、[Next] をクリックします。
    image
  10. [Next] をクリックします。
    image
  11. SQL Server で使用するクラスタグループを入力または選択し、[Next] をクリックします。
    image
  12. SQL Server で使用するディスクを選択し、[Next] をクリックします。
    image
  13. SQL Server で使用する IP アドレスを設定し、[Next] をクリックします。
    image
  14. サービス SID またはドメイングループを設定し、[Next] をクリックします。
    image
  15. SQL Server のサービス用のアカウントと照合順序を設定し、[Next] をクリックします。
    R2 でも日本語の照合順序の最新は [Japanese_XJIS_100] のようです。
    まだ CTP の段階ですので RTM では増えているかもしれませんが。
    また、データベースエンジンのみのインストールの時はAnalysis Services の照合順序の設定はなくなったようです。
    image image
  16. SQL Server の管理者アカウントとデータファイルのパス、FILESTREAM の設定をし、[Next] をクリックします。
    image image
    image
  17. CEIP の設定をし、[Next] をクリックします。
    今回使用しているのは CTP ですのでデフォルトは有効になっています。
    image
  18. [Next] をクリックします。
    今回はサポートファイルをインストールした際に再起動しなかったので警告が表示されていました。
    警告なら大丈夫かなということで次に進んでみます。
    image
  19. [Install] をクリックします。
    image image
  20. [OK] をクリックします。
    image
  21. [Next] をクリックします。
    image
  22. [Close] をクリックします。
    image
  23. [OK] をクリックします。
    image

R2 のクラスタのインストールは SQL Server 2008 と同じですね。
ノードの追加はその 2 で検証したいと思います。

Written by Masayuki.Ozawa

10月 17th, 2009 at 2:44 pm

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SQL Server 2008 のフェールオーバークラスタのインストール その 2

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作成したクラスタにノードの追加作業です。

以下の画像は、インストール直後のクラスタ化された SQL Server のサービスのリソースのプロパティになります。
image

インストール直後はクラスタを形成する他のノードには SQL Server がインストールされていないため、
実行可能な所有者には SQL Server のクラスタをインストールしたノードのみが表示されています。

このままでは耐障害性がありませんのでノードを追加していきます。

[SQL Server 2008 ノードの追加]

以下の作業は追加するノードで実行します。

  1. スリップストリーム セットアップの手順でインストーラーを起動します。
    単純にメディアインストールしてしまうと更新プログラムが適用されていない状態となりますので、
    ノードの追加もスリップストリーム セットアップで実行します。
  2. [プログラムを実行する] をクリックします。
    image
  3. [インストール] → [SQL Server フェールオーバー クラスタにノードを追加します] をクリックします。
    image
  4. [プログラムを実行する] をクリックします。
    image
  5. [OK] をクリックします。
    image
  6. [インストール] をクリックします。
    image
  7. [次へ] をクリックします。
    image
  8. [次へ] をクリックします。
    image
  9. [使用許諾契約書に同意する] を有効にし、[次へ] をクリックします。
    image
  10. ノードを追加するインスタンスをプルダウンから選択し、[次へ] をクリックします。
    下のリストで選択しても追加するインスタンスを選択したことにはなりませんので注意が必要です。
    image
  11. サービスの起動アカウントのパスワードを入力し、[次へ] をクリックします。
    image
  12. CEIP の設定をし、[次へ] をクリックします。
    image
  13. [次へ] をクリックします。
    image
  14. [インストール] をクリックします。
    スリップストリーム セットアップなので、アクションに [スリップストリーム] と表示されています。
    image image
  15. [次へ] をクリックします。
    image
  16. [閉じる] をクリックします。
    image

クラスタの管理コンソールから詳細なポリシーを表示するとノードが追加されていることが確認できます。

image

SSMS のインストールはされなかったような気がしていたのですが一緒にインストールされていました。
image

BOL はインストールされていないので手動でインストールする必要があります。
BOL はインストールメディアの内容は古いものになりますので最新版をダウンロードして
インストールするほうがよいと思います。

投稿時点の BOL の最新は以下のものになります。
Microsoft SQL Server 2008 オンライン ブック (2009 年 7 月)

SQL Server 2008 のクラスタ構築の基本手順は以上になります。
今度は、SQL Server 2008 R2 August CTP のクラスタ構築を試してみたいと思います。

Written by Masayuki.Ozawa

10月 17th, 2009 at 1:10 pm

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SQL Server 2008 のフェールオーバークラスタのインストール その 1.5

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その 2 でノードの追加手順を書こうと思っていたのですが、クラスタのインストールで補足して書いておきたい
内容がありましたので 1.5 として補足編を。

[インストール時に使用できるディスク]

クラスタの共有ディスクはインストーラーを実行しているノードがリソースを保有している必要があります。
ノードがディスクを保有していない場合、セットアップのルールチェックで以下のエラーとなります。
image

事前に SQL Server をインストールしているグループを作って、ディスクリソースをグループに割り当てている場合は、
ノードの移動で、インストーラーを起動しているノードにグループを移動します。

image

ただし、グループにディスクを割り当てていない時にディスクが割り当てられている [使用可能記憶域] に
ディスクが存在している場合は GUI からはディスクを特定のノードに移動させることができません。

image

今は [2008R2-NODE-02] にディスクが割り当てられていますが、インストーラーは [2008R2-NODE-01] で実行しています。
ディスクを移動させるためにはコマンドで移動させます。
# コマンドプロンプトは管理者として実行する必要があります。

>cluster group "使用可能記憶域" /MOVETO:%COMPUTERNAME%

リソース グループ ‘使用可能記憶域’ を移動しています…

グループ???????????? ノード????????? 状態
——————– ————— ——
使用可能記憶域????????????? 2008R2-NODE-01? オンライン

使用可能記憶域の実体はクラスタグループなので、グループの移動をすることで未割当の共有ディスクを
所有しているノードが変更できます。

[SQL Server 仮想ホストのコンピュータアカウント]

事前にコンピュータアカウントを作成していない場合、SQL Server の仮想ホストは [Computers] に作成されます。
image?
image

このとき、コンピュータアカウントは WSFC の仮想コンピュータが作成を行っています。
今回、クラスタは [2008R2-WSFC-01] としていますので、[SQL-WSFC-01] の作成者は [2008R2-WSFC-01] になります。
作成者は、属性エディタや ADSI Edit で [mS-DS-CreatorSID] を表示すると確認できます。
[mS-DS-CreatorSID] に表示されている SID が作成者の SID ですので [objectSid] が表示内容になっているものが
作成に使われたアカウントになります。

image

2008 のクラスタを構築する際にコンピュータアカウントを事前に作成しておく場合は、コンピュータアカウントに
クラスタを構築する際に使用しているドメインユーザーのフルコントロールを付与しますが、SQL Server の
クラスタの場合には、WSFC の仮想コンピュータ名のフルコントロールを付与しておきます。

事前にコンピュータアカウントを作成していない場合に、自動で作成されるコンピュータアカウントにはフルコントロールは
付与されていないのですが、事前に作成する場合はフルコントロールがないと、コンピュータ名のリソースがオンラインにできませんでした。
自動作成の時と同じ権限を付与して試したのですが、コンピュータアカウントのパスワードリセットができずにエラーとなっていました。
コンピュータアカウントのパスワード関連の権限も付与してはいたのですが。

以下の画像が事前にコンピュータアカウントを作成した場合に、WSFC の仮想コンピュータアカウントにフルコントロールを
付与した設定になります。
コンピュータアカウントに権限を付与しているのでユーザー名は [2008R2-WSFC-01$] となっています。
# コンピュータアカウントを指定する場合は最後に [$] が入ります。

image

[サービス SID とドメイングループ]

インストールするときにサービス SID を使うかドメイングループを使うかの選択がありますが、どこに使われているかというと
フォルダのアクセス権やディレクトリのアクセス権で使用されています。

左がサービス SID を使用する設定でインストールしたインスタンスのデータディレクトリのアクセス権、
右がドメイングループを使用する設定でインストールしたインスタンスのデータディレクトリのアクセス権になります。
# ドメイン名は塗りつぶしています。

image image

[MSSQL$INSTANCE1] となっていますが実際には、[NT ServiceMSSQL$INSTANCE1] となります。
Windows サービス アカウントの設定

Vista ごとはサービスも SID が持て、特定のサービスがアクセスできる領域を制限することができます。
今まではサービスの起動アカウントに対して権限が付与されていましたが、サービス自体にセキュリティを
付与することができるようになっています。

サービス SID はイベントビューアの evt ファイルのセキュリティなどにも使われており、以下はアプリケーションログの
ファイルのセキュリティですが、[eventlog] という [Windows Event Log] サービスのサービス SID にアクセス権が
設定されています。

image

サービスをさらに低い権限で動かすためにサービス SID は使われているようです。

ドメイングループを使用する場合、ドメイングループの中に SQL Server のサービス起動アカウントを事前に
メンバとして追加しておくとよいかと思います。
インストールをしているユーザーにメンバの変更権限がない場合、インストール中にエラーとなるためです。
プロダクション環境にインストールする際、Active Directory の管理者権限を持つユーザーでインストールが
できないのであれば、検証時にも低い権限のユーザーでインストールを試した方がよいかと。

次の投稿でノードの追加をまとめてみたいと思います。

Written by Masayuki.Ozawa

10月 17th, 2009 at 10:38 am

Windows 7 で LCD-8000U を使う方法

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Century の LCD-8000U を Windows 7 で使用する方法です。
いまいち表示できるようになる理由がわかっていないのですがメモとして。
# ITPro 以外の方も見るかも知れないので、手順としてまとめてみました。

この辺は自作 PC を作っている方とかは詳しいのでしょうね。
H/W は HP ML115 と ThinkPad しか使っていないので機器が使えない時の対処方法は疎いです。
四苦八苦してようやく表示できるようになったので今回の投稿を書いているのですが、既に某掲示板では
解決方法が投稿されていたようで…。某掲示板てあまり見ないので気づきませんでした。

LCD-8000U で使用するドライバは DisplayLink のドライバになります。
USB Display で広く使われているみたいですね。

この投稿を書いている時点では正式版はなく、RC 版になります。
5.2RC Driver Now Available
# 下にスクロールすると [5.2RC] がダウンロードできます。

ダウンロードしたドライバをインストールします。

image?

インストール後に拡張表示にしようと、[画面の解像度] から [複数のディスプレイ] を [表示画面を拡張する] に
設定して、[OK] をクリックすると [ディスプレイの設定を保存できません] となり、拡張表示の設定を確定できません。

?image image

# [画面の解像度] は デスクトップを右クリックすると表示できます。

image

KB では以下の内容が該当すると思うのですが、外部モニタは一つなんですよね。
Windows 7 を実行しているラップトップ コンピューターで 3 つ以上の表示を使用しようとする表示設定を構成すると、エラー メッセージ: 表示の設定を保存できません"

デバイスドライバを変更すると設定を保存できるようになります。

デバイスドライバの表示は [コンピュータ] を右クリックして [管理] から確認できます。

image?image

[モニター] の [汎用非 PnP モニター] が LCD-8000U で使用しているモニターになります。

image

このディスプレイを変更するので右クリックして [ドライバー ソフトウェアの更新] を開きます。

image

[コンピュータを参照してドライバー ソフトウェアを検索します] をクリックします。

image

[コンピューター上のデバイス ドライバー一覧から選択します] をクリックします。

image

[互換性のあるハードウェアを表示] のチェックをはずします。

image

[(標準モニターの種類)] のカテゴリ以外のドライバを適当に選択し、[次へ] をクリックします。
標準モニター以外で最初に選べる、[Acer] の [Acer 1455] でも OK です。

image

[閉じる] をクリックします。

image?

再度 [画面の解像度] を表示して、[表示画面を拡張する] を選択し、[OK] をクリックします。

image

[(標準モニターの種類)] のカテゴリ内のモニターと LCD-8000U の相性が悪いのか、
USB モニタとの相性が悪いのかは分からないのですが、これで拡張表示が可能になります。

Vista の時はモニターは [DisplayLink Device] となっていたようです。

image

英語版の Windows 7 で LCD-8000U を使っていても、モニターを変更しないと拡張表示ができませんでした。
他の USB モニタを使用している場合は発生しない現象なんでしょうかね ??

Written by Masayuki.Ozawa

10月 17th, 2009 at 2:15 am

Posted in Windows Client

SQL Server 2008 のフェールオーバークラスタのインストール その 1

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スリップストリーム セットアップのコマンド実行後の、SQL Server 2008 のクラスタのインストール手順をまとめてみたいと思います。
まずは [その 1] としてフェールオーバークラスタの新規インストールについて。

SQL Server 2005 までは複数ノードを同時にインストールする形式となっていましたが、SQL Server 2008 では 1 ノードで
インストールしてからノードの追加をしていく形式となります。
[その 2] でノードの追加をまとめたいと思います。

[SQL Server 2008 フェールオーバー クラスタのインストール]

  1. [プログラムを実行する] をクリックします。
    image
  2. [インストール] → [SQL Server フェールオーバー クラスタの新規インストール] をクリックします。
    image
  3. [プログラムを実行する] をクリックします。
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  4. [OK] をクリックします。
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  5. [インストール] をクリックします。
    image
  6. [次へ] をクリックします。
    image
  7. [次へ] をクリックします。
    image
  8. [使用許諾契約書に同意する] を有効にして、[次へ] をクリックします。
    image
  9. インストールする機能を選択して、[次へ] をクリックします。
    image
  10. [SQL Server ネットワーク名] と [インスタンス名] を設定し [次へ] をクリックします。
    ネットワーク名が SQL Server の仮想ホストのコンピュータ名になります。
    SQL Server のクラスタインスタンスが 1 インスタンスだけであれば、[既定のインスタンス] でのインストールでもよいかと。
    今回構築している環境は複数インスタンスをインストールするので [名前付きインスタンス] でインストールしています。
    image
  11. [次へ] をクリックします。
    image
  12. SQL Server のクラスタインスタンスをインストールするグループを指定し、[次へ ]をクリックします。
    グループはこの画面で新規作成するか、事前に作成しておいた空のグループを指定します。

    下の画像ではリストの一番下のグループが事前に作成しておいた空のグループになります。
    緑のチェックアイコンになっているグループはプルダウンから選択することが可能です。
    グループ名のプルダウンはコンボボックスになっているので、新規にグループを作成する場合はコンボボックスに
    グループ名を入力します。
    ?image

  13. SQL Server で使用する共有ディスクを選択し、[次へ] をクリックします。
    image
  14. SQL Server のクラスタインスタンスの IP アドレスを入力し、[次へ] をクリックします。
    デフォルトでは [DHCP] が有効になっているので、IP を入力する場合は DHCP のチェックをはずします。
    DHCP の使用は Windows Server 2008 からの機能だったかと。
    image
  15. SQL Server のクラスタのセキュリティで使用するアカウントを指定し、[次へ] をクリックします。
    推奨となっている [サービス SID を使用する] は OS に Windows Server 2008 / R2 を使用している場合に使用できます。
    Windows Server 2003 の場合には、ドメイングループを用意する必要があります。

    ここで指定したアカウントはディレクトリやレジストリのセキュリティ設定で使われていたはずです。
    サービスの起動アカウントに直接権限
    を付与するのではなく、グループに付与することで、サービスアカウントを
    変更した際の影響を少なくするような設計になっていかと。
    グループを指定した場合は、次の画面で設定したサービスの起動アカウントがグループに追加されます。
    # グループに対して権限を付与しておけば、サービスアカウントを変更してもグループに追加するだけで OK ですので。

    サービス SID は Vista 以降の起動だったはずです。
    アカウントだけでなくサービス自身にも SID を持ち、サービスに対してのアクセス許可が可能になっています。
    image

  16. サービスの起動アカウントと照合順序を設定し、[次へ] をクリックします。
    [SQL Server Agent] と [SQL Server Database Engine] のアカウントはドメインユーザーの必要があります。
    クラスタではサービスのスタートアップは [手動] が基本ですのでこれは変更することはできません。
    # サービスはクラスタ側から起動されるので、[手動] になります。

    照合順序は任意の設定ですが、SQL Server 2008 の場合私は [Japanese_XJIS_100] を設定することが多いですね。
    [Analysis Services] の照合順序は Analysis Servicec をインストールしなくても設定する必要があるようです。
    # これがなんでなのかがわかっていません。

    image image

  17. SQL Server の管理者アカウントを指定して、[次へ] をクリックします。
    ここで指定したアカウントが SQL Server の管理者になります。
    あとで変更することも可能ですので、インストールを進めるのであれば [現在のユーザーの追加] をクリックして、
    インストールを実行しているユーザーを追加して下さい。
    image image
    image
  18. [次へ] をクリックします。
    image
  19. [次へ] をクリックします。
    image?
  20. [インストール] をクリックして、インストールを開始します。
    今回はスリップストリーム セットアップをしているので、[PCU ソース ディレクトリ] [CU ソース ディレクトリ] が
    表示されているのが確認できますね。
    image image
  21. [次へ] をクリックします。
    image
  22. [閉じる] をクリックします。
    image

インストール後のクラスタの状態が以下の画像になります。
image

このままでは 1 ノードクラスタですので次にノードを追加していきます。
ノードの追加は次の投稿で。

Written by Masayuki.Ozawa

10月 15th, 2009 at 3:10 pm

Posted in SQL Server

SQL Server 2008 SP1 CU4 をスリップストリーム セットアップ

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Windows Server 2008 R2 + SQL Server 2008 の 4 ノードクラスタ (Active / Active /Active / Passive) を
作ってみようと勉強用の環境を構築しています。
# 1 インスタンスは SQL Server 2008 R2 CTP でインストールしようと考えています。

せっかくですので SQL Server 2008 を SP1 CU4 にスリップストリーム セットアップしてみたいと思います。
Windows Server 2008 R2 に対応しているのは SQL Server 2008 SP1 以降になりますので、今後この方法で
導入する機会が増えるのではないでしょうか。
マイクロソフト製品の Windows Server 2008 R2 対応状況
# SQL Server の導入でしか SQL Server に触る機会のない日々が数年続いています…。

SQL Server クラスタのインストールはスリップストリーム セットアップしないと
[FIX] SQL Server 2008 フェールオーバー クラスタに 2 つ目のノードを追加しようとするとエラー メッセージ "現在の SKU は無効です" が表示される
が発生するので面倒です。

スリップストリーム セットアップの方法は以下の KB に記載されています。

SQL Server 2008 のインストールを更新またはスリップストリームする方法

この KB では SQL Server 2008 SP1 のスリップストリームの方法までしか記載されていません。
CU 込みのインストール方法に関しては以下の Webcast または、SQL Server 2008 のオンラインブックが参考になります。

SQL Server 2008 および更新プログラムの一括セットアップ (スリップストリーム セットアップ)
SQL Server サービスのインストールの概要

[用意するもの]

[Service Pack の展開]

以下のコマンドを実行して SP1 のモジュールを展開します。

SQLServer2008SP1-KB968369-x64-JPN.exe /x:<展開先>

例)
SQLServer2008SP1-KB968369-x64-JPN.exe /x:c:tempPCU

image image

?

[Cumulative Update の展開]

以下のコマンドを実行して CU4 のモジュールを展開します。

SQLServer2008-KB973602-x64.exe /x:<展開先>

例)
SQLServer2008-KB973602-x64.exe /x:c:tempCU

imageimage

?

[Service Pack に含まれているセットアップ サポート ファイルのインストール]

セットアップサポートファイルはインストールメディアに含まれているものではなく、SP1 に含まれているものを使用します。
[Service Pack の展開] 手順では [c:tempPCU] に展開しているので、このフォルダの中の [sqlsupport.msi] を使用します。

今回は [C:tempPCUx64setup1041] の [sqlsupport.msi] を実行します。

image

[次へ] をクリックします。
image

[同意します] を選択し、[次へ] をクリックします。
image

[次へ] をクリックします。

image

[インストール] をクリックします。
image image

[完了] をクリックします。
image?

[.NET Framework 3.5 の追加]

これはスリップストリーム セットアップの要件というよりは SQL Server 2008 のインストール要件ですね。
以下のコマンドを実行して .NET Framework 3.5 を追加します。

dism /online /Enable-Feature:NetFx3

?

[SQL Server 2008 をコマンドでインストール]

スリップストリーム セットアップは SQL Server 2008 の setup.exe をコマンドラインで実行する必要があります。
コマンドの形式は以下の内容になります。

<インストールメディア>setup.exe /PCUSource=<SP 展開先> /CUSource=<CU 展開先>

例)
D:setup.exe /PCUSource="c:tempPCU" /CUSource="c:tempCU"

?

スリップストリーム セットアップ直後のバージョンの表示が以下になります。

1> select @@version
2> go

——————————————————————————–
Microsoft SQL Server 2008 (SP1) – 10.0.2734.0 (X64)
??????? Sep 11 2009 14:30:58
??????? Copyright (c) 1988-2008 Microsoft Corporation
??????? Enterprise Edition (64-bit) on Windows NT 6.1 <X64> (Build 7600: ) (VM)

?

[10.0.2734.0] は SQL Server 2008 SP1 CU4 になりますので、セットアップと同時に SP1 / CU4 が
適用されているのが確認できます。

一度のセットアップで更新プログラムまで同時に適用できると構築時間が短縮できて楽ですね♪

Written by Masayuki.Ozawa

10月 15th, 2009 at 2:53 pm

Posted in SQL Server