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WSFC 構築手順 [設定編] ネットワーク設定

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<WSFC 構築手順 [構築編] その 3

WSFC のネットワーク設定についてまとめていきたいと思います。

ネットワーク設定で可能なものは

  1. [内部]/[外部] ネットワークの設定
  2. [外部] ネットワークの IP アドレスの設定

だと思います。

以前のバージョンの MSCS と違いハートビートに使用するネットワークの優先順位は設定ができなくなっています。
WSFC ではクラスタのネットワークドライバがルーティングテーブルに応じて優先順を自動的に調整する設定となっているようです。
具体的にこの内容が書かれている技術情報はまだ見つかっていません。Microsoft のパートナー用コミュニティの情報です。

Microsoft の技術情報ではありませんが、TechTarget のホワイトペーパーで DELL の情報として近いものはありました。
Hyper-V仮想化環境の可用性を高めるベストプラクティスとは?

各設定は以下の方法で変更ができます。

[内部]/[外部] ネットワークの設定

クラスタの初期構築後の設定では、クラスタの IP アドレスを設定したネットワークが外部ネットワーク、それ以外のネットワークは
内部ネットワークとして設定されるようです。
外部ネットワークと内部ネットワークの設定は以下の手順で変更できます。

  1. [ネットワーク] を選択します。
    image
  2. 対象のネットワークを右クリックし、[プロパティ] をクリックします。
    image
  3. [クライアントにこのネットワーク経由の接続を許可する] の [有効]/[無効] で [内部]/[外部] ネットワークを設定します。
    また、ネットワークの名前についてもこの画面で変更します。
    image?
    設定によってネットワークは以下のように使用されます。
    MSCS ではサービス専用のネットワーク (クライアント アクセスのみ) が設定できたのですが、WSFC ではこの設定は
    なくなっているみたいですね。
    以前との設定の比較表を作ってみました。
    ?

    Windows Server 2003 以前の設定

    クラスタにこのネットワークの使用を許可する

    内部クラスタ通信のみ

    クライアントにこのネットワーク経由の接続を許可する

    混合ネットワーク

    クラスタにこのネットワークの使用を許可しない

    無効 (クラスタでは使用しない)

[外部] ネットワークの IP アドレスの設定

外部ネットワークの IP アドレスは [クラスタ コア リソース] として設定されています。
クラスタ コア リソースは以下の手順で変更することができます。

  1. クラスタ名を選択します。
    image
  2. [クラスタ コア リソース] を展開します。
    image
  3. クラスタ名を右クリックし、[プロパティ] を選択します。
    image
  4. 変更対象の IP アドレスを選択し、[編集] をクリックします。
    image
  5. [アドレス] に設定されている IP アドレスを変更し、[OK] をクリックします。
    ?image
    IP アドレスを DHCP の設定にしている場合のみ [DHCP を使用する] を選択することができます。
    ?image
  6. IP の変更画面で [適用] をクリックすると最終的な確認メッセージが表示されますので [はい] をクリックして確定します。
    image
  7. 今回は Windows の DNS サーバーを使用していますが DNS の A レコードは連携して変更されていませんでした。
    DNS のレコードは手動で設定変更する必要がありそうです。
    image

ネットワークに関係する設定はこれらの操作で変えることができます。
設定は変更できませんが、内部ネットワークの優先順位は以下の手順で確認することができます。

[内部ネットワークの優先順位の確認]

  1. コマンドプロンプトを [管理者として実行] します。
  2. 以下のコマンドを実行します。
    cluster /LISTNETPRI

    [実行結果]

    >cluster /LISTNETPRI
    内部ネットワークの優先順位を一覧表示しています:
    ?? ネットワーク名
    ?? —————
    ?1 Heartbeat
    ?2 Public

    上の例では内部ネットワークの優先順位は意図したものになっていますが、構築後にネットワークを追加した場合は
    思った通りの設定にならないこともしばしばあるようです。
    どうにか意図した順序で認識できるように制御できないか模索中です。

    ?

ネットワーク系の設定で思いついたのは以上です。
他にも何かネットワーク系の設定がありましたら別途投稿したいと思います。

次回はディスククォーラムの設定をまとめてみたいと思います。

>WSFC 構築手順 [設定編] クォーラムディスクのドライブ文字

Written by Masayuki.Ozawa

2月 1st, 2009 at 1:51 pm

Posted in MSCS/WSFC(MSFC)

Windows Sorage Server 2003 R2 設定手順

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<Windows Sorage Server 2003 R2 インストール手順

Storage Server 2003 R2 でクラスタ用の共有ディスクを作成する手順になります。
以下の 3 つの手順で記載したいと思います。

  1. iSCSI ターゲットの作成
  2. 共有ディスクの作成
  3. iSCSI Initiator からの接続

[Microsoft iSCSI Software Target] を起動して下の操作を実行しています。

[iSCSI ターゲットの作成]

まずは iSCSI のターゲットを登録します。

  1. [iSCSI Targets] を右クリックし、[Create iSCSI Target] を選択します。
    ?image
  2. ウィザードが起動したら [次へ] をクリックします。
  3. [iSCSI target name] を入力し、[次へ] をクリックします。
    [Descritptions] は説明ですので任意入力です。
    ここで入力した Target Name は iSCSI の共有ディスクのグルーピングのようなものと考えていただければと思います。
    後述のディスク作成時には iSCSI Target を指定してディスクを作成することになります。

    ?image

  4. [IQN identifier] を入力し、[次へ] をクリックします。
    IQN はユニークになる必要がありますが、厳密な形式チェックはしていないようですので、適当な値を入力しても通ります。
    IQN の正式な形式は以下の URL をご参照いただければと思います。
    特集:最新IPストレージ技術「iSCSI」
    ?image
  5. [完了] をクリックして iSCSI ターゲットを作成します。
  6. 作成が完了すると iSCSI Targets に設定した ターゲット名が追加されています。
    ?image
  7. 接続に認証を設定したい場合は作成した Targets を右クリックし [プロパティ] を選択します。
    image
  8. [Authentication] タブでユーザー名 / パスワードを設定できます。
    認証設定をしたい場合には [Enable CHAP] を有効にしこちらを設定します。
    ユーザー名は [Browse] をクリックして IQN を設定することができます。
    ?image

[共有ディスクの作成]

続いては共有ディスクの作成です。

  1. [Device] を右クリックし、[Create Virtual Disk] を選択します。
    ?image
  2. ウィザードが起動したら [次へ] をクリックします。
  3. 共有ディスクを作成する場所を選択し [次へ] をクリックします。
    iSCSI Terget の仮想ディスクの拡張子は [VHD] だったりします。
    ?image
  4. ディスクのサイズを入力し [次へ] をクリックします。
    image
  5. [Description] はオプションですので不要な場合はブランクにし、[次へ] をクリックします。
    image
  6. [Add] をクリックして iSCSI ターゲットを選択し、[次へ] をクリックします。
    image
  7. [完了] をクリックして共有ディスクを作成します。
  8. 作成が完了すると Devices に作成した共有ディスクが表示されます。
    image

これでディスクの作成は終了です。
iSCSI のターゲットソフトによってはディスク作成時にクラスタのディスクとして使うかを選択するものもあるのですが
Storage Server 2003 R2 の共有ディスクではないようです。

ここまでの作業で iSCSI イニシエータで接続することが可能になります。

以下の手順は iSCSI イニシエータから接続をする手順になります。

[iSCSI イニシエータからの接続]

接続側のサーバーで iSCSI イニシエータを起動して作業を行います。
iSCSI イニシエータの初回起動時は以下のメッセージが表示されます。
image?
[はい] をクリックして iSCSI イニシエータのサービス起動を [自動] に設定します。
また、Windows ファイアウォールのブロック解除のメッセージも表示されますのでこちらも [はい] をクリックしてブロックを解除します。

image

?

  1. [探索] タブを選択し、[ポータルの追加] をクリックします。
    image
  2. ターゲットポータルの名前を入力し、[OK] をクリックします。
    image??
  3. ターゲットの情報がターゲット ポータルに追加されています。
    image
  4. 次は [ターゲット] タブを選択します。
    すでに共有ディスクを作成しているのでターゲットに共有ディスクが表示がされそうですが、この段階では
    まだ共有ディスクの情報は表示されません。
    image
    iSCSI ターゲット側で設定が必要になりますので一度 iSCSI ターゲットのサーバーに移ります。
  5. iSCSI ターゲット サーバーで iSCSI ターゲットの管理ツールを起動します。
  6. [iSCSI Targets] から iSCSI ターゲットを右クリックし、[プロパティ] を選択します。
    ?image
  7. [iSCSI Initiators] タブをクリックします。
    ここで iSCSI ターゲットに接続をしたいノードのイニシエータの IQN が登録されていないため、
    イニシエータ側でディスクを表示することができていません。
    イニシエータの IQN を登録するため、[Add] をクリックします。
    image
  8. [Browse] をクリックすると接続しにきているイニシエータの情報が表示されますので、対象サーバーの
    IQN を選択し、[OK] をクリックします。
    事前にこの設定をやっておけばサーバー間の移動の手間がなくなると思いますが、IQN を手入力するのは
    大変なので一度接続を試行して [Browse] から選択するようにしています。
    (一度接続をすると自動的にエントリが登録されるようです。)
    image
    これでターゲットを認識できるようになりますので共有ディスクを接続したいサーバーに移ります。
  9. [最新の情報に更新] をクリックするとターゲットが表示されるようになります。
    この状態ではまだディスクは使えませんので、ターゲットを選択し、[ログオン] ボタンをクリックします。
    image
  10. [コンピュータの起動時にこの接続を自動的に復元する] を有効にします。
    この設定を有効にしないと再起動すると共有ディスクに接続されません。
    [複数パスを有効にする] の設定は iSCSI ターゲットへの接続パスを複数持っておりマルチパス I/O 構成にする場合に有効にします。
    今回はシングルパスになっているため有効にしていません。
    また、iSCSI ターゲット側で認証設定をした場合は [詳細設定] をクリックし、CHAP の情報を入力する必要があります。
    今回はテスト用に認証情報を設定していますので CHAP の情報入力の手順を実施します。
    (不要な場合は [OK] をクリックしてください。)
    ?image
    1. [CHAP ログオン情報] を有効にし、iSCSI ターゲット側で設定した ユーザー名 / ターゲット シークレットを入力し
      [OK] をクリックします。
      image?
  11. 接続が完了するとターゲットの状態が [接続完了] になっていることが確認できます。
    これで iSCSI ターゲットで設定した共有ディスクへの接続が完了です。
    image?
    サーバーマネージャからディスクの管理を開くと新しいディスクとして共有ディスクが接続できていることが確認できます。
    ([ディスク 1] が iSCSI で設定したディスクになります。)
    image?
    あとは通常のディスクと同様に [オンライン] → [初期化] → [パーティションの作成] を実行して下さい。
    (ディスクにドライブ文字を割り当てていないのは意図的に実施しています。)
    image
    クラスタで使用したい場合は [iSCSI イニシエータからの接続] をもう一方のノードでも実行してください。

?

以上で Windows Storage Server 2003 R2 の設定は完了です。

検証環境の再構築も完了し、設定系の検証がようやく出来ます♪

Written by Masayuki.Ozawa

1月 31st, 2009 at 6:38 am

Posted in MSCS/WSFC(MSFC)

Windows Server 2008 R2 & Microsoft Hyper-V Server 2008 R2 – Hyper-V Live Migration Overview & Architecture

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英語ですが後で頑張って読みたいのでメモ
 
資料を眺めていたら TechNet に Windows Server 2008 R2 のカテゴリが含まれていたことを
初めて知りました。
 
ライブマイグレーションのステップバイステップもありますね。
 
tech days の Windows Server 2008 R2 のセッションを受け、まだまだ機能調査が
必要だと感じていたのでどこかで一通り目を通したいと思います。
# 早く日本語になってくれるとうれしいのですが Beta 段階では期待薄ですよね…。

Written by Masayuki.Ozawa

1月 30th, 2009 at 4:16 pm

Posted in Windows Server

Windows Server 2008 R2 & Microsoft Hyper-V Server 2008 R2 – Hyper-V Live Migration Overview & Architecture

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英語ですが後で頑張って読みたいのでメモ
?
資料を眺めていたら TechNet に Windows Server 2008 R2 のカテゴリが含まれていたことを
初めて知りました。
?
ライブマイグレーションのステップバイステップもありますね。
?
tech days の Windows Server 2008 R2 のセッションを受け、まだまだ機能調査が
必要だと感じていたのでどこかで一通り目を通したいと思います。
# 早く日本語になってくれるとうれしいのですが Beta 段階では期待薄ですよね…。

Written by Masayuki.Ozawa

1月 30th, 2009 at 4:16 pm

Posted in Windows Server

Windows Server World の 2009 年 3 月号は WSFC の特集があります

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定期購読をしている Windows Server World の今月号 (2009 年 3 月号) が来ていたので
先ほどから読んでいるのですが、今号は [Hyper-V クラスタ構築術] という特集が組まれており、
WSFC の構築手順がクイックマイグレーションを含めてわかりやすく解説されています。
?
本特集では iSCSI?に StarWind を使用しており私が検証で使用していた環境と同様のものが
この特集を読めば簡単に作れると思います。
StarWind の設定方法もわかりやすく書かれています。
#?このブログの WSFC の投稿内容の存在意義が危ぶまれます…。?
?
共有ディレクトリを使用した仮想サーバーのクラスタリングの記事は「なるほど!」と思いました。
?
また、設定編で書こうと思っていたのですが、クォーラムのドライブ文字について興味深い内容が書かれています。
私は以前この設定ができた時は思わず「お~」と声を出してしまいました。
(この感想を持つのは私だけかも知れませんが…。)
たしか 2003 の MSCS ではできなかったはずなんですよね。
?
まだ発売されたばかりですので興味がある方は書店で一読されてみてはいかがでしょう?  

Written by Masayuki.Ozawa

1月 30th, 2009 at 3:47 pm

Posted in MSCS/WSFC(MSFC)

Windows Sorage Server 2003 R2 インストール手順

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サーバーのディスクを飛ばしてしまったのでクラスタ検証環境再構築中です…。

iSCSI サーバーも再構築になったので Storage Server 2003 R2 のインストール手順を
まとめてみたいと思います。

[インストール手順]

  1. 以下の URL から Storage Server 2003 R2 の評価版をダウンロードします。
    Microsoft Server with Embedded Licensing Products Evaluation Registration Site

    [simple registration process] のリンクをクリックし、[Product Evaluation:] から
    [Windows Storage Server 2003 R2 ~] を選択してメールアドレス等必要な
    情報を入力するとメールが送信されてきます。
    ダウンロード先はメール内に記載されていますのでそちらを査証ください。

    既存の Windows Server 2003 に iSCSI Target を追加したいだけであれば
    [Disk 3: Microsoft iSCSI Software Target and Management.iso] のみダウンロードしてください。

  2. ダウンロードした ISO イメージをサーバーにマウントします。
    私は Hyper-V で検証をしているので Hyper-V のイメージマウントを使用しています。
  3. 以下の順番でインストーラを実行します。
    x64 環境にインストールしているため x64 がついているファイルを使用しています。
    x86 環境を使用されている方は x86 のファイルを使用してください。
    1. iscsitarget90-x64-3412.exe
    2. iSCSISoftwareTarget-KB943518-amd64-ENU.exe
    3. iscsitargetVDS-x64-3412.exe
    4. iscsitargetVSS-x64-3412.exe

以上でインストール完了です。

スタートのすべてのプログラムに [Administrative Tools] が追加され、[Microsoft iSCSI Software Target] を
実行することができます。
このツールが iSCSI Target の管理コンソールになります。
image?
Windows Server 2008 のクラスタディスクとして設定する方法を接続も含め、次回まとめたいと思います。

>Windows Sorage Server 2003 R2 設定手順

Written by Masayuki.Ozawa

1月 30th, 2009 at 1:21 pm

Posted in MSCS/WSFC(MSFC)

SQL Server 2008 のシステムビューマップが公開されています

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SQL blog.com の以下の記事で知りました↓
SQL Server 2008 System Views poster is now available for download!

SQL Server 2000 / 2005 用も提供されています。
SQL Server 用のリストに追加してありますので興味のある方はご参照ください。
SQL Server 用のリスト

Written by Masayuki.Ozawa

1月 30th, 2009 at 12:20 pm

Posted in SQL Server

System Center Virtual Machine Manager 2008 実践ガイド

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System Center 製品チーム?の方のブログから↓
?
実際のガイドはこちらから↓
?
インストールから各機能の説明まで網羅されています。
SCVMM を使う際には必見の資料です。

Written by Masayuki.Ozawa

1月 27th, 2009 at 12:26 pm

Posted in System Center

BGInfo で IP アドレス が (none) になってしまう場合の対応

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BGInfo で標準の <IP Address> を使用して IP アドレスを表示すると (none) が表示されることがあります。
標準機能でなく WMI を使用すると以下の画面のように (none) を省略し、 IP のみ表示できます。
# 上段が標準、下段が WMI で取得した内容です。

image

設定方法は以下の通りです。

  1. [Custom] をクリックします。
    ?image
  2. [New] をクリックします。
    image
  3. [WMI Query] を選択し、[Path] に以下の WMI クエリを入力します。
    SELECT IPAddress FROM Win32_NetworkAdapterConfiguration where IPEnabled=TRUE?

    image?

これで (none) を非表示にして IP アドレスを表示できます。

他にも以下の WMI クエリを使用して壁紙を作っています。

[OS の名称を取得]

SELECT Caption FROM Win32_OperatingSystem

[OS のバージョンを取得]

SELECT Version FROM Win32_OperatingSystem

Written by Masayuki.Ozawa

1月 26th, 2009 at 3:28 pm

Posted in ツール

Windows PE の CD からのブート方法

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P2V / V2P 用に ISO 版の Windows PE を使いたかったので軽く確認してみました。
?
除外ファイル一覧の作成をしてから、以下のコマンドを実行して ISO イメージを作成します。
?
oscdimg -n -b<boot sector file>?<ISO ソースディレクトリ>?<ISO ファイル名>
?
例)
oscdimg -n -bc:winpe_x86etfsboot.com c:winpe_x86ISO c:winpe_x86winpe_x86.iso
?
?

Written by Masayuki.Ozawa

1月 26th, 2009 at 2:52 pm

Posted in Windows PE