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Archive for the ‘Exchange’ Category

Hyper-V 上で実行している Exchange 2010 のバックアップについて

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少し動作を確認しておかないといけないなと思い検証をしてみました。

■Windows Server バックアップを使用したゲスト OS のバックアップ取得

Windows Server 2008 / R2 の Windows Server バックアップは VSS に対応しており、ゲスト OS の VSS と連携して、
バックアップを取得することが可能となっています。

VSS の追加方法は以下の KB に記載されています。
Windows Server バックアップを使用して Windows Server 2008 ベースのコンピューターの親パーティションから Hyper-V 仮想マシンをバックアップする方法

本投稿作成時点は、日本語の KB では 2008 無印が対象 OS となっていますが、英語の情報では R2 も対象になっています。
# Fix it も R2 で実行可能です。
How to back up Hyper-V virtual machines from the parent partition on a Windows Server 2008-based computer by using Windows Server Backup

以下が上記の KB の作業を実施していない状態で、[vssadmin list writers] を実行した結果になります。
image

一見 Hyper-V 用の VSS が組み込まれているように見えますが、この状態では回復時にアプリケーションから [Hyper-V] を
選択することができません。
# この状態でもゲスト OS の VSS と連携はできているみたいなんですけどね。
image

KB の Fix it を適用すると回復時にアプリケーションが選択可能です。
image image

?

それでは、ここからが本題になります。

Exchange 2007 SP2 以降では、Windows Server 2008 用の Exchange 用 VSS ライターが追加されています。
このライターは Exchange 2010 でもデフォルトで追加されており、Windows Server バックアップを使用して、
Exchange のメールボックスデータベースをバックアップし、ログの切り捨てができるようになっています。
# 以前投稿した、Exchange 2007 / 2010 のバックアップについて の内容になります。

このライターが導入されたことにより、Hyper-V のホスト OS から Windows Server 2008 で稼働させている Exchange の
バックアップを取得すれば Exchange のメールボックスデータベースのバックアップも連携がされ、ログが切り捨てられるように
なるのではということに気付きました。

直近だと、Exchange 2007 で試しておいた方がよいのですが、ログがある程度たまっている Exchange の環境が 2010 しか
手元になかったため、まずは Exchange 2010 で検証をしてみました。

■バックアップ前のログの状況

最近、バックアップを取得していなかったためかなりログが溜まってしまっていました…。
image

この状態でホスト OS からバックアップを取得してみます。

■ホスト OS からバックアップを取得

今回のゲスト OS は F ドライブに配置しています。
image

そこで、Windows Server バックアップでは F ドライブのバックアップの取得を行います。
image

VSS の設定に関しては、[VSS 完全バックアップ] で設定しています。
image

このバックアップを G ドライブに取得します。
image

■ ゲスト OS で確認

バックアップを進めていると、ゲスト OS のイベントビューアに以下の情報が出力されます。
image image

ホスト OS のバックアップでゲスト OS の Exchange VSS Writer が同期して実行されていますね。
ログのディレクトリを確認してみるとログの切り捨てが行われています。
image

ゲスト OS でバックアップを取得した場合と同じ動作になっていますね。

?

バックアップも正常に完了しました。
image?

時間がある時に Exchange 2007 も同様の動きになるがきちんと確認しておきたいと思います。

Written by Masayuki.Ozawa

2月 21st, 2010 at 3:12 pm

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Exchange 2010 の OWA に対応した IE のバージョンについて

one comment

Exchange 2010 に OWA に XP SP3 の IE6 でアクセスするとこのような画面が表示されます。

image?
チェックボックスがグレーアウトし、IE 6 だと強制的に OWA Light になります。

Outlook 2003 +Exchange 2010 の組み合わせの場合は、Outlook の [Microsoft Office Outlook と Microsoft Exchange Server 間の
データを暗号化する] を有効にするか Exchange 2010 の EMS で [Set-RpcClientAccess] で [EncryptionRequired] を [False] にする
必要があるというのは有名な話だとは思うのですが、IE に関しては全く気にしていませんでした。
image

IE6 で開いた場合は以下の URL へのリンクが表示されています。
http://go.microsoft.com/fwlink/?LinkId=129362

そのままアクセスすると英語の情報にリダイレクトしますので、日本語の技術情報に関しては以下の URL にアクセスします。
サポートされるブラウザとオペレーティング システム

Microsoft Exchange を使用した Outlook Web Access プレミアムで使用可能なすべての機能を使用するには、Internet Explorer 7 以降のバージョンを使用する必要があります。

IE 7 以降を使わないとフルバージョンが使えないんですね。

この情報ですが、じつは英語の方が技術情報の記載が多かったりします。

To use the complete set of features available in Outlook Web App and the Web management interface, you can use the following browsers on a computer running Windows XP, Windows 2003, Windows Vista, or Linux:

  • Internet Explorer 7 and later versions.
  • Firefox 3.0.1 and later versions.
  • Chrome and later versions.

On a computer running Max OS X, you can use:

  • Safari 3.1 and later versions.
  • Firefox 3.0.1 and later versions.

If you use a Web browser that doesn’t support the full feature set, Outlook Web App will open in the light version

英語の情報だと IE 以外についても記載されています。
そういえば、複数のブラウザに対応しているのが、Exchange 2010 の OWA の機能強化でしたね。

製品サイトに対応している Outlook と IE のバージョンが載っていないかと眺めていたところ記載がありますね。
Exchange Server と Outlook のバージョン別機能比較
Outlook Web App
Outlook Web App Light > お使いになる前に

Exchange 2007 と Outlook の組み合わせに関してはこちらに記載されています。
Outlook と Exchange Server の互換性

Exchange 2010 を展開する場合には IE のバージョンアップも視野に入れる必要がありそうです。
タブブラウザになった際のユーザー教育も必要になると少し大変ですね。

Written by Masayuki.Ozawa

2月 7th, 2010 at 6:51 am

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Exchange 2010 の OWA から Exchange 2007 の OWA へリダイレクト

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先ほど投稿した Exchange 2003 へのリダイレクトの 2007 版です。

image

現在の設定は、初期状態のままですので、 Exchange の内部 URL は [https://~] となっています。
image

ひとまずこの設定を HTTP に変えたらどうなるか試してみました。
# IIS では https はバインドしたままです。

image

2003 でエラーとなった場合と同じ動きになりました。

イベントビューアをみるとこのようなエラーが。
image?

ログの名前:???????? Application
ソース:?????????? MSExchange OWA
日付:??????????? 2010/02/07 14:06:23
イベント ID:?????? 92
タスクのカテゴリ:????? プロキシ
レベル:?????????? エラー
キーワード:???????? クラシック
ユーザー:????????? N/A
コンピューター:?????? CAS-2010-01.EXCHANGE.local
説明:
Outlook Web App は、その Outlook Web App 仮想ディレクトリの externalURL プロパティが "https" で始まらないため、Exchange 2007 クライアント アクセス サーバーへユーザー /o=EXCHANGE/ou=EXCHANGE/cn=Recipients/cn=user_2007 をリダイレクトすることができませんでした。 プロパティの値は http://cas-2007-01.exchange.local/owa です
イベント XML:
<Event xmlns="http://schemas.microsoft.com/win/2004/08/events/event">
? <System>
??? <Provider Name="MSExchange OWA" />
??? <EventID Qualifiers="49152">92</EventID>
??? <Level>2</Level>
??? <Task>6</Task>
??? <Keywords>0x80000000000000</Keywords>
??? <TimeCreated SystemTime="2010-02-07T05:06:23.000000000Z" />
??? <EventRecordID>1710</EventRecordID>
??? <Channel>Application</Channel>
??? <Computer>CAS-2010-01.EXCHANGE.local</Computer>
??? <Security />
? </System>
? <EventData>
??? <Data>/o=EXCHANGE/ou=EXCHANGE/cn=Recipients/cn=user_2007</Data>
??? <Data>http://cas-2007-01.exchange.local/owa</Data>
? </EventData>
</Event>

内部 URL が HTTP の場合は外部 URL を使うのでしょうか。
内部 URL が HTTPS または、内部 URL が HTTP で外部 URL が HTTPS の場合は正常にアクセスすることができます。

Exchange 2010 からのリダイレクトシナリオを実現する場合は、下位バージョンのサーバーで https が受けれる構成しないと
いけなさそうですね。

Exchange 2007 → 2010 のリダイレクトに関しては [/owa] ではなく [/exchange] を使えば実現できるのですが、
シングルサインオンではないんですよね。
# Exchange 2007 に http でアクセスした場合のリダイレクトも正常に動きました。

Exchange 2010 への以降の際にはどのサーバーにどの URL でどのプロトコル (http or https) でアクセスするかを考え、
検証しないといけないですね。

Written by Masayuki.Ozawa

2月 7th, 2010 at 5:40 am

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Exchange 2010 の OWA から Exchange 2003 の OWA へリダイレクト

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前回の投稿で、Exchange 2010 の OWA に Exchange 2003 のユーザーでログインするとエラーとなっていました。

image

この際、Exchange 2010 のイベントビューアには以下のエラーが出力されています。
image?

ログの名前:???????? Application
ソース:?????????? MSExchange OWA
日付:??????????? 2010/02/07 12:50:26
イベント ID:?????? 90
タスクのカテゴリ:????? プロキシ
レベル:?????????? エラー
キーワード:???????? クラシック
ユーザー:????????? N/A
コンピューター:?????? CAS-2010-01.EXCHANGE.local
説明:
Outlook Web App へのサインインに失敗しました。ユーザー /o=EXCHANGE/ou=EXCHANGE/cn=Recipients/cn=user_2003 はバージョン 0.0.7638.0 のサーバーにメールボックスがあります。しかし、この要求を処理するクライアント アクセス サーバーまたは同じバージョンのフロント エンド サーバーが見つかりませんでした。

Exchange 2003 のユーザーの場合、Exchange 2010 /owa 仮想ディレクトリで Set-OwaVirtualDirectory コマンドレットの Exchange2003URL パラメーターを使用することで、Outlook Web App URL の リダイレクションを構成できます。

Exchange 2007 ユーザーの場合、Exchange 2007 Outlook Web App 仮想ディレクトリで externalURL と internalURL パラメーターを使用することで、Outlook Web App URL の リダイレクションを構成できます。
イベント XML:
<Event xmlns="http://schemas.microsoft.com/win/2004/08/events/event">
? <System>
??? <Provider Name="MSExchange OWA" />
??? <EventID Qualifiers="49152">90</EventID>
??? <Level>2</Level>
??? <Task>6</Task>
??? <Keywords>0x80000000000000</Keywords>
??? <TimeCreated SystemTime="2010-02-07T03:50:26.000000000Z" />
??? <EventRecordID>1699</EventRecordID>
??? <Channel>Application</Channel>
??? <Computer>CAS-2010-01.EXCHANGE.local</Computer>
??? <Security />
? </System>
? <EventData>
??? <Data>/o=EXCHANGE/ou=EXCHANGE/cn=Recipients/cn=user_2003</Data>
??? <Data>0.0.7638.0</Data>
? </EventData>
</Event>

?

メッセージにも出力されていますが、Exchange 2010 の [Set-OwaVirtualDirectory] には、[Exchange2003Url] という
オプションが追加されています。
このオプションは初期では [NULL] となっており、設定がない状態です。

そのため、Exchange 2010 では Exchange 2003 のアクセスがあった場合にリダイレクトされずエラーとなっているようです。

では、実際に設定をしてみます。
Exchange 2010 の EMS で以下のコマンドを入力します。

Set-OwaVirtualDirectory ?Identity “<サーバー名>owa (Default Web Site)” ?Exchange2003Url “<Exchange 2003 の OWA のURL>”

例)
Set-OwaVirtualDirectory ?Identity “cas-2003-01owa (Default Web Site)” ?Exchange2003Url “https://cas-2003-01.exchange.local/exchange”

そうすると経路が変更され、以下の用にリダイレクトされます。

image

ここで注意が必要になるのは [Exchange2003Url] で利用ができるのは [https://~] のみのようだということです。

コマンドで [http://~] の URL を設定することもできるのですが、その場合 Exchange 2010 → 2007 のリダイレクトで
エラーになり、Exchange 2010 のイベントビューアに以下のエラーが出力されます。
image?

ログの名前:???????? Application
ソース:?????????? MSExchange OWA
日付:??????????? 2010/02/07 12:38:22
イベント ID:?????? 91
タスクのカテゴリ:????? プロキシ
レベル:?????????? エラー
キーワード:???????? クラシック
ユーザー:????????? N/A
コンピューター:?????? CAS-2010-01.EXCHANGE.local
説明:
Exchange2003URL プロパティで指定された URL は https で始まっていないので、ユーザー /o=EXCHANGE/ou=EXCHANGE/cn=Recipients/cn=user_2003 を Exchange 2003 フロント エンド サーバーにリダイレクトできませんでした。プロパティの値は http://cas-2003-01.exchange.local/exchange です。
イベント XML:
<Event xmlns="http://schemas.microsoft.com/win/2004/08/events/event">
? <System>
??? <Provider Name="MSExchange OWA" />
??? <EventID Qualifiers="49152">91</EventID>
??? <Level>2</Level>
??? <Task>6</Task>
??? <Keywords>0x80000000000000</Keywords>
??? <TimeCreated SystemTime="2010-02-07T03:38:22.000000000Z" />
??? <EventRecordID>1695</EventRecordID>
??? <Channel>Application</Channel>
??? <Computer>CAS-2010-01.EXCHANGE.local</Computer>
??? <Security />
? </System>
? <EventData>
??? <Data>/o=EXCHANGE/ou=EXCHANGE/cn=Recipients/cn=user_2003</Data>
??? <Data>http://cas-2003-01.exchange.local/exchange</Data>
? </EventData>
</Event>

[https] で始まっていない URL にはリダイレクトができないようですね。

TechNet で公開されている技術情報をみても大体が [https://mail.contoso.com/owa] を [https://legacy.con
toso.com/exchange] に
リダイレクトするようなシナリオが組まれています。

社内利用を前提としている OWA を構築した場合、HTTPS のアクセス設定はしていない場合もあると思います。
その場合は、Exchange 2010 から 2003 へリダイレクトさせることができないので注意が必要です。

Exchange 2003 から Exchange 2010 のユーザーに HTTP でアクセスした場合はどうなるかも試してみました。
Exchange 2003 の場合は、HTTPS でアクセスしない場合、フォーム認証ではなく、ダイアログによる認証になります。
シングルサインオンとはいかないですが、HTTP の場合は、Exchange 2003 を経由させてアクセスをさせることにより、
共通のアクセス経路を提供することができそうですね。

image

実はこの HTTPS を使うという条件は Exchange 2010 → 2007 にリダイレクトする際にも適用されるようです。
次の投稿では Exchange 2007 で試してみたいと思います。

Written by Masayuki.Ozawa

2月 7th, 2010 at 4:26 am

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Exchange 2010 追加時の CAS リダイレクト

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Exchange 2010 を追加した際の OWA の遷移を確認したくて、昨日以下の環境を構築していました。
Exchange 2010 で共存可能な Exchange を各バージョン 1 台用意し、クライアントを準備した環境です。

?image

?

海外だと Redirect や Proxy といった形で、[legacy.contoso.com] に転送する設定について、いくつか情報が紹介されています。
Transitioning Client Access to Exchange Server 2010
Exchange 2010: Proxy or Redirect?
Understanding Proxying and Redirection

まずは設定なしの状態で各 Exchange の OWA にアクセスした場合のリダイレクト状況を確認したいと思います。
# AD に証明書サービスをインストールし 、全サーバー HTTPS でアクセス可能にしています。
??? HTTP だけでしかアクセスできない場合は、挙動が変わってしまうんですよね…。

■Exchange Server 2003 の OWA を起点とした場合

アクセス URL : https://cas-2003-01.exchange.local/exchange

  1. Exchange 2003 にメールボックスを持つユーザーで OWA にアクセス

    ????? image?

    この場合は、Exchange 2003 の OWA でログインされます。

  2. Exchange 2007 にメールボックスを持つユーザーで OWA にアクセス

    ?image

    複数のサーバーを経由して Exchange 2007 の OWA が使用可能になります。

  3. Exchange 2010 にメールボックスを持つユーザーで OWA にアクセス
    ?image
    Exchange 2010 にリダイレクトされて、Exchange 2010 の OWA が使用可能になります。

■Exchange Server 2007 の OWA を起点とした場合

アクセス URL : https://cas-2007-01.exchange.local/owa

  1. Exchange 2003 にメールボックスを持つユーザーで OWA にアクセス

    image

    Exchange 2003 にリダイレクトされずにエラーとなります。

  2. Exchange 2007 にメールボックスを持つユーザーで OWA にアクセス

    image?

    この場合は、Exchange 2007 の OWA でログインされます。

  3. Exchange 2010 にメールボックスを持つユーザーで OWA にアクセス

    image

    Exchange 2010 にリダイレクトされずにエラーとなります。

アクセス URL : https://cas-2007-01.exchange.local/exchange

  1. Exchange 2003 にメールボックスを持つユーザーで OWA にアクセス

    image

    ダイアログによる認証を経由して、Exchange 2003 のフォーム認証にリダイレクトされます。

  2. Exchange 2007 にメールボックスを持つユーザーで OWA にアクセス

    image

    Exchange 2010 にリダイレクトしてから Exchange 2007 の OWA にアクセスがされます。
    ?

  3. Exchange 2010 にメールボックスを持つユーザーで OWA にアクセス

    image?

    ダイアログによる認証を経由して 2010 の OWA にアクセスがされます。

■Exchange Server 2010 の OWA を起点とした場合

アクセス URL : https://cas-2010-01.exchange.local/owa

  1. Exchange 2003 にメールボックスを持つユーザーで OWA にアクセス

    ?image

    この場合はリダイレクトされずエラーになります。

  2. Exchange 2007 にメールボックスを持つユーザーで OWA にアクセス

    image

    Exchange 2007 リダイレクト時に再認証は発生しないで Exchange 2007 の OWA にアクセスできます。

  3. Exchange 2010 にメールボックスを持つユーザーで OWA にアクセス

    image

    この場合は、Exchange 2010 の OWA でログインされます。

Exchange 2010 の場合、[/owa] と [/exchange] は同一ですので、投稿に結果は省略しています。
# パターンは試しましたが、[/owa] と一緒の結果でした。

■まとめ

今回アクセスした URL とユーザーのアクセス結果を表にまとめてみました。
Exchange 2003 の OWA でアクセスすると複雑な経路になりますね…。

URL

2003

2007

2010

https://cas-2003-01.exchange.local/exchange


(2003)


(2003→2007→2010→2007)


(2003→2010)

https://cas-2007-01.exchange.local/owa

×
(2007)


(2007)

×
(2007)

https://cas-2007-01.exchange.local/exchange


(2007→2010)


(2007→2010→2007)


(2007→2010)

https://cas-2010-01.exchange.local/owa

×
(2010)


(2010→2007)


(2010)

詳しい情報はまだ集められていないのですが、海外の Tech Ed で OWA のリダイレクトのセッションがあり、そのセッションでは、
Exchange 2010 の OWA を起点にして ISA でリバースプロキシをさせるというシナリオが紹介されていました。
Exchange 2010 を導入した場合は、2010 の OWA を既定にアクセスを考えるのが一般的になるのですかね??

今回、Exchange 2010 の OWA にアクセスした際に、Exchange 2003 のリダイレクトが NG となっていますが、
これに関しては Exchange 2010 で設定可能な、[Exchange2003Url] を設定することで回避ができるようになります。

これについては次の投稿で設定をまとめたいと思います。

Written by Masayuki.Ozawa

2月 7th, 2010 at 2:21 am

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Exchange 2007 の OWA で他人の予定表を参照

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Exchange 2007 のよくあるお問い合わせに以下の記載があります。
Exchange Server 2007 サポート窓口によく寄せられるお問い合わせ

Q. OWA を使用して、別のユーザーの予定表を参照しようとしてもできません。
参照しようとしているユーザーには参照者権限を与えています。

A. OWA から他のユーザーの予定表を確認するには、ユーザーのメールボックスを開く必要があるため、
メールボックスに対してフル アクセス権を付与する必要があります。
アクセス権を付与するには、Outlook からではなく Exchange Server 上で設定します。
(例)
User02 のメールボックスに対するフル アクセス権を User01 に付与します。
Add-MailboxPermission -Identity "User02" -user User01 -AccessRight Fullaccess -InheritanceType all

注意: Information Store がアクセス権をキャッシュしているためアクセス権の設定変更後、
設定の反映に最大 2 時間程度かかる場合があります。

Exchange 2007 を触るようになったときにこの情報を見て、2007 OWA で他人の予定表を見せるのは厳しいな~と
思ったことがあります。
先日までずっとこの情報が頭にありました。

Exchange 2010 の OWA では、[共有の予定表を開く] という機能があり、OWA 上から他人の予定表を GUI 経由で開くことができます。
# Exchange 2000 / 2003 の OWA では [http://<サーバー名>/<エイリアス名>/予定表] にアクセスして他人の予定表を見ていたかと。
image

この機能について少し調べていたところ、たまたま以下の情報が目に入りました。
Outlook Web Access で別のユーザーの予定表を開く方法

どんな情報が載っているんだろうと思って目を通してみると、このような記載が。

Outlook Web Access を使用して、別のユーザーのメールボックス内の予定表フォルダを開くには、次の操作を行います。
1.以下の URL を入力します。
https:// <Outlook Web Access の URL> /owa/ <他のメールボックスの SMTP アドレス> /?cmd=contents&module=calendar

  • 少なくとも参照者アクセス権を持つユーザー ID を使用して既に Outlook Web App にログオンしている場合は、
    予定表が直ちに開きます。
  • まだ Outlook Web App にログオンしていない場合は、ログオン プロンプトが表示されます。
    少なくとも予定表への参照者アクセス権を持つユーザー ID を使用してログオンします。
  • ?

    なんと、フルアクセス権いらないんですか!!
    検証環境もあるのでさっそく試してみました。

    Exchange 2007 にメールボックスを持つユーザーのアクセス権を以下のように設定してみました。
    [user_2010] は予定表の参照権がある状態です。
    image?

    Exchange 2007 の [user_2007] の予定表を参照するための URL に [user_2010] でアクセスしてみました。

    image

    開きますね、他人の予定表が。
    いままでずっとできないものだとばかり思っていました…。
    image

    さらに情報を探していると以下のブログが見つかりました。
    How To: Open Shared Calendar in OWA

    URL に [View=Weekley] を指定することで表示を週単位に変更できるんですね。
    image
    [View=Monthly] で月単位の表示もできます。
    image

    今まで Exchange 2007 の OWA では他人の予定表は他のメールボックスを開かないといけないものだとばかり思っていました。
    image

    常に最新の情報集めるように心掛けないといけないですね。

    Written by Masayuki.Ozawa

    2月 6th, 2010 at 8:39 am

    Posted in Exchange

    Outlook 2003 の空き時間情報について

    leave a comment

    今日はひたすら Exchange を勉強しています。
    月頭にも関わらず中古の ThinkPad を買ってしまったので懐具合がさびしく出かけられないだけですが…。

    今回は Outlook の空き時間情報について。

    ■空き時間情報を勉強するための参考情報

    Outlook 2003 の空き時間情報の動きは以下の技術情報をいつも参考にしています。
    空き時間情報データの公開

    Exchange 2003 + Outlook の組み合わせですがこの情報は Exchange 2007 以降を使用する場合も有益です。
    Outlook を使用した場合の空き時間情報の格納のトリガーは Outlook になっているようですね。
    OWA の場合は Exchange 側で処理がされています。

    ■空き時間情報の格納先

    Outlook 2003 までは空き時間情報をパブリックフォルダに格納しています。

    空き時間情報が格納されるのが、システムパブリックフォルダの [SCHEDULE + FREE BUSY] になります。
    このフォルダの下にあるパブリックフォルダに対して空き時間情報が格納されていきます。
    image

    前回の投稿でパブリックフォルダデータベースを再作成した Exchange 2007 のですが、先ほど階層情報が、
    Exchange 2010 から送信されてきたようで、フォルダが追加されたようです。

    レプリケーションには Exchange 2010 のサーバーだけが指定されている状態ですね。
    image

    ■空き時間情報の格納状態を見る

    空き時間情報の勉強をする際には MFCMAPI という CodePlex で提供されているツールがとても便利です。
    MFCMAPI

    今回はこのツールを使用しながら空き時間情報について勉強していきたいと思います。
    今回は現時点でも標準的な環境の部類に入る、Windows XP SP3 + Outlook 2003 SP3 の環境を使用しています。

    [user_2007] という Exchange 2007 にメールボックスを持つユーザーと [user_2010] という Exchange 2010 にメールボックスを
    持つユーザーの 2 ユーザーを使用して空き時間情報をテストしていきます。
    各ユーザーは自分のメールボックスのプロファイルを作成済みです。

    まずは、[user_2007] というユーザーで XP にログインし、Outlook を起動した状態にします。
    image?

    そうしましたら、ダウンロードした MFCMAPI を起動してみます。
    image

    ダイアログが表示されますので、[OK] をクリックします。
    image?

    続いて、[Session] → [Logon and Display Store Table] をクリックします。
    image

    そうすると Outlook のプロファイル選択のダイアログが表示されますので、使用しているプロファイルを選択し、
    [OK] をクリックします。
    image

    そうすると MFCMAPI で対象のプロファイルを使用してメールボックスに接続することができます。
    空き時間情報は [パブリック フォルダ] に格納されますので、パブリック フォルダを選択してダブルクリックします。
    image?

    そうするとパブリックフォルダデータベースに接続することができます。
    今回は空き時間情報をみたいので、[SCHEDULE+ FREE BUSY] の下の [EX:/o=<組織名>/~] をダブルクリックします。
    image?

    そうすると新たにウィンドウが開き、ダブルクリックした階層の内容が表示されます。
    image

    現時点では [user_2007] [user_2010] ともに予定を入力していませんので、アイテムは何も格納されていないですね。
    それでは [user_2007] で予定を登録してみます。
    imageimage?

    Outlook の既定の設定では [15 分間隔] で空き時間情報の更新を行っています。
    image

    そのため、予定を入れた直後では空き時間情報は格納されません。
    image
    時間を減らしてもいいのですが、Outlook を閉じた場合も空き時間情報の更新が行われますので、一度 Outlook を終了させます。
    [F5] キーで画面を更新するとアイテムが表示されました。
    [Subject] を確認してみたところ、USER_2007 と表示されていますね。
    このアイテムが [user_2007] の空き時間情報になります。
    image?

    それでは続いて [user_2010] で同様の操作をしてみたいと思います。
    image

    Outlook を起動してから MFCMAPI で現在の状況を確認してみます。
    [USER_2007] で登録した空き時間情報が見えていますね。
    # すぐに開いてこの状況ですので、この時点で個人的にはあれって思うのですが…。
    image
    [user_2010] でも予定を登録して、Outlook を終了してから [F5] をクリックしてみます。
    image
    image?

    この状態で Exchange 2007 / 2010 のパブリックフォルダ管理コンソールで空き時間情報のアイテム数を確認してみます。

    Exchange 2007 Exchange 2010
    image image

    合計アイテムの数に差が出ていますね…。
    再度 [user_2007] で MFCMAPI を開いてみます。
    なぜか 2 件見えてしまっています。
    image
    Exhcnage 2007 / 2010 のメールボックスデータベースでは自サーバー上のパブリックフォルダを参照するように設定をしてあります。
    Exchange 2007 上に存在しているユーザーなのであれば Exchange 2007 のパブリックフォルダを参照すると思いますので、
    [user_2007] の空き時間だけ見れると思っていたのですが、透過的に Exchange 2010 のパブリックフォルダを参照しているように
    見えますね。
    Exchange 2007 の空き時間情報のフォルダのレプリケーションタブでは Exchange 2010 を設定しているから見えているような気も
    するのですが、手持ちには Exchange 2007 / 2010 の本しかなく、SCHEDULE+ に関する記述がないんですよね。

    空き時間情報はこういう動きなのでしょうか…。

    ひとまず、MFCMAPI を使用するとどのユーザーの空き時間情報が見えるのかという確認をすることができるのは
    間違いはないと思います。
    # どのサーバーのフォルダを参照しているのかがよくわかっていないのですが。

    Exchange は奥が深い…。パブリックフォルダについての謎は深まるばかりです。

    Written by Masayuki.Ozawa

    2月 6th, 2010 at 6:58 am

    Posted in Exchange

    Exchange 2007 → 2010 への移行時のパブリックフォルダのあれこれ – その 2 –

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    以前、Exchange Server 2007 を削除した際には以下の手順を実施していました。
    Exchange Server 2007 を撤去

    パブリックフォルダデータベースがうまく削除できなかったんですよね…。
    ADSI エディタでパブリックフォルダのストアを強制的に削除して、パブリックフォルダデータベースを消したことにしていました。

    削除方法がわかったので投稿しておきたいと思います。

    ■Exchange Server 2007 のパブリックフォルダデータベースの削除方法

    Exchange 2010 を追加後、Exchange 2007 上の EMC / EMS ではパブリックフォルダデータベースが削除できなくなるようです。

    Exchange 2007 で使用していたパブリックフォルダデータベースを削除しようとすると以下のエラーとなります。
    image?

    これは削除しようとしたパブリックフォルダデータベースが、メールボックスデータベースの既定のパブリックフォルダデータベースに
    設定されているためです。
    そこで既定のパブリックフォルダデータベースを Exchange 2010 に変更します。
    image image

    この状態でもパブリックフォルダデータベースは削除ができません。
    image

    次のステップとしてレプリカをすべて削除します。
    以下のコマンドは組織内の最後のパブリックフォルダを削除するときに使用するコマンドですので本当は違うんでしょうね…。
    この辺はもっと検証しないと駄目ですね。

    Get-PublicFolder -Server $ENV:COMPUTERNAME "" -Recurse -ResultSize:Unlimited | Remove-PublicFolder -Server $ENV:COMPUTERNAME -Recurse -ErrorAction:SilentlyContinue

    Get-PublicFolder -Server $ENV:COMPUTERNAME "Non_Ipm_Subtree" -Recurse -ResultSize:Unlimited | Remove-PublicFolder -Server $ENV:COMPUTERNAME -Recurse -ErrorAction:SilentlyContinue

    ここまでの作業で以下のエラーが発生するところまでは持っていくことができました。
    image?

    ——————————————————–
    Microsoft Exchange エラー
    ——————————————————–
    パブリック フォルダ データベース ‘Public Folder Database’ を削除することができません。

    Public Folder Database
    失敗
    エラー:
    オブジェクトは、新しいバージョンである Exchange 0.10 (14.0.100.0) で作成されたため、
    読み取り専用です。
    現在サポートされているバージョンは 0.1 (8.0.535.0) です。

    ——————————————————–
    OK
    ——————————————————–

    前回はこのエラーの解消方法がわからなかったので構成パーティションから強制削除したのですが、ようやく解消方法がわかりました。
    Exchange 2010 の EMS から Exchange 2007 のパブリックフォルダデータベースを削除すればよかったようです。

    Exchange 2010 の Exchange Management Shell から Remove-PublicFolderDatabase を実行します。
    以下のコマンドは [EXCHANGE-MBX-02] という Exchange 2007 の [Second Storage Group] というストレージグループに配置している
    パブリックフォルダデータベース [Public Folder Database] を削除する場合のコマンド例です。

    Remove-PublicFolderDatabase "EXCHANGE-MBX-02Second Storage GroupPublic Folder Database"

    確認
    この操作を実行しますか?
    パブリック フォルダー データベース
    "EXCHANGE-MBX-02Second Storage GroupPublic Folder Database" を削除しています。
    [Y] はい(Y)? [A] すべて続行(A)? [N] いいえ(N)? [L] すべて無視(L)? [?] ヘルプ
    (既定値は "Y"):A
    警告: 指定したデータベースが削除されました。
    C:Program FilesMicrosoftExchange ServerMailboxSecond Storage GroupPublic Folder Database.edb
    内にデータベース
    ファイルがある場合は、そのファイルをコンピューターから手動で削除する必要があります。
    指定されたデータベースは Public Folder Database です。

    Exchange 2007 では削除できなかったものが Exchange 2010 から実行すると削除できました。

    この状態で Exchange 2007 で再度パブリックフォルダデータベースを作成すると以下のメッセージが表示されてしまいます。
    image

    パブリックフォルダデータベースが読み取り専用…。メッセージとしては削除時と同じ内容が表示されているようですね。
    このメッセージが表示され、マウント処理が取り消しになってしまっているため、作成後はマウント解除状態となっています。
    image?
    このままではパブリック
    フォルダ管理ツールで接続ができないのでひとまずマウントします。
    image

    マウントは正常にできるので、データベースはきちんと作成されているようですね。
    image?

    この状態でパブリックフォルダデータベースの設定を変更したり、2007 のパブリックフォルダデータベースから
    新規のフォルダを作成することができます。
    メッセージ上は読み取りと出力されていますが、実際には読み取り専用となっているわけではないようですね。

    image image

    Exchange 2010 を導入するとパブリックフォルダ関連は注意が必要になるかも知れないですね。
    私はパブリックフォルダが苦手なので 2003 + 2007 + 2010 の環境を作らざるを得なくなってしまった場合には
    ちょっと泣きそうになると思います。
    # まぁ Exchange 自体が得意ということでもないので Exchange 絡みは毎回、四苦八苦しているのですが。

    ちなみに、この状態で作成されたパブリックフォルダーデータベースの [SCHEDULE+ FREE BUSY] の内容がこちらです。
    image
    ?
    ディレクトリが空ですね…。
    この状態では Outlook 2003 から空き時間情報を発行することができません。
    次の投稿では空き時間情報について勉強していきたいと思います。

    Written by Masayuki.Ozawa

    2月 6th, 2010 at 4:57 am

    Posted in Exchange

    Exchange 2007 → 2010 への移行時のパブリックフォルダのあれこれ – その 1 –

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    最近は Exchange 案件に携わることが多く、Exchange 2010 への移行を担当することもちらほらと。

    2003 → 2010 への移行は自習書があるのですが、2007 からの移行に関しては自習書がないため、手探りで
    勉強をしているところです。

    私の Exchange のスキルのベースは Exchange 2007 + Outlook 2007 の環境を構築して独学で勉強をしたものなので、
    パブリックフォルダが苦手なんですよね…。
    勉強を開始した当初は自分が Exchange に携わる時は Outlook 2007 が一般的だろうと思っていたのですが、実際には
    そんなこともなく XP + Outlook 2003 の組み合わせはまだまだ現役ですよね。
    そのため、Exchange 2010 を使用する場合には情報共有目的としてのパブリックフォルダではなく、システム用途としての
    パブリックフォルダが必須となります。

    勉強をする中で、移行時のパブリックフォルダについてわかったことがありますので複数回に分けて投稿していきたいと思います。
    # 今の Microsoft 製品の表記では [パブリックフォルダ] という表記が正しいんですよね。長音記号打ち忘れてます…。
      ある程度書き上げてから気づいたので本投稿は長音記号なしでいきます!

    ■Exchange 2000 / 2003 → 2007 → 2010 の場合の注意点

    既に Exchange 2007 を導入済みの環境を 2010 に移行する場合は、このパターンになっていることが多いと思います。

    今回の検証で使用している環境が下図になります。

    image?

    Exchange 2000 から 2010 にアップグレードする際に 2007 を経由する、一般的なパターンだと思います。
    Exchange 2007 へ移行したタイミングで Exchange 2000 を撤去し、Exchange 2010 を追加しています。

    [①移行後撤去] のタイミングで Exchange 2000 用に使用していた Windows Server 2003 のドメインコントローラーも
    合わせて撤去しています。
    # Exchange 2000 では Windows Server 2008 を認証用のドメインコントローラーとして使用することができません。

    この状態になった場合、Exchange 2010 のサーバーの [アプリケーション] の [イベント ビューアー]に? [15 分間隔] で
    以下のエラーが出力されるようになることがあります。

    image

    ログの名前:???????? Application
    ソース:?????????? MSExchange Store Driver
    日付:??????????? 2010/02/06 9:15:26
    イベント ID:?????? 1020
    タスクのカテゴリ:????? MSExchangeStoreDriver
    レベル:?????????? エラー
    キーワード:???????? クラシック
    ユーザー:????????? N/A
    コンピューター:?????? EXCHANGE-MBX-01.exchange.local
    説明:
    ストア ドライバーは、次のエラーが発生したため、パブリック フォルダー レプリケーション メッセージ "Hierarchy (PublicFolderDatabase@exchange.local)" を配信できませんでした: Active Directory ユーザーが見つかりませんでした。
    イベント XML:
    <Event xmlns="http://schemas.microsoft.com/win/2004/08/events/event">
    ? <System>
    ??? <Provider Name="MSExchange Store Driver" />
    ??? <EventID Qualifiers="49156">1020</EventID>
    ??? <Level>2</Level>
    ??? <Task>1</Task>
    ??? <Keywords>0x80000000000000</Keywords>
    ??? <TimeCreated SystemTime="2010-02-06T00:15:26.000000000Z" />
    ??? <EventRecordID>2282</EventRecordID>
    ??? <Channel>Application</Channel>
    ??? <Computer>EXCHANGE-MBX-01.exchange.local</Computer>
    ??? <Security />
    ? </System>
    ? <EventData>
    ??? <Data>"Hierarchy (PublicFolderDatabase@exchange.local)"</Data>
    ??? <Data>Active Directory ユーザーが見つかりませんでした。</Data>
    ? </EventData>
    </Event>

    メールアドレスを見ていただくとわかるかと思いますが、パブリックフォルダ絡みでエラーが発生しています。
    # [PublicFolderDatabase@exchange.local] は Exchange 2007 に存在するパブリックフォルダの内部アドレスです。

    ここで Exchange 2007 と Exchange 2010 でパブリックフォルダ複製のメッセージ追跡ログを確認してみたいと思います。

    [Exchange 2007]

    Exchange 2007 から Exchange 2010 のパブリックフォルダに送信されたメッセージをメッセージ追跡ログから確認します。
    image

    [EventId] が [FAIL] のものは見当たらないですね。
    Exchange 2007 から 2010 への配信に関しては問題なさそうです。
    [PublicFolderDatabase@exchange.local] が Exchange 2007 にあるパブリックフォルダで
    [PublicFolderDatabase2010@exchange.local] が Exchange 2010 にあるパブリックフォルダになります。
    # 検証環境の画面サイズ上文字が一部切れています。

    image

    [Exchange 2010]

    続いて Exchange 2010 のメッセージ追跡ログがら Exchange 2010 のパブリックフォルダが受信したメッセージを確認します。

    image
    出力された結果がこちら。
    [FAIL] になっているものがありますね。
    Exchange 2007 から受け取ったメッセージの格納でエラーになっているようですね。

    image?

    [FAIL] になっている行の、[RecepientStatus] を確認すると以下の情報が表示されています。

    554 5.6.0 STOREDRV.Deliver.Exception:ObjectNotFoundException; Failed to process message due to a permanent exception with message Active Directory

    Exchange 2007 から 2010 宛のパブリックフォルダのメッセージを受信した際に格納しようとして、エラーとなっているようですね。
    そのエラーが追跡ログとイベントビューアーに表示されているようです。
    Active Directory と出力がありますので AD も関係していそうですね。

    ■解決策

    ここまでの情報をもとに調べてみたところ以下の事象が当てはまるようです。
    Public folders not replicating betwen exchange 2007 and 2010
    Public Folder Mayhem Exchange 2010

    日本語の情報が見当たらない…。
    私は英語はとても苦手 (TOEIC の点数びっくりするぐらい低いです) なのですが、日本語の情報が無いので背に腹は変えられません。

    情報を読んでくと Exchange 2000 の時に使用していた管理グループの情報が影響して、本現象が発生してしまっているようですね。

    私の検証環境には Exchange 2007 → 2010 に移行した環境があるので、見比べてみたいと思います。

    [Exchange 2007 → 2010 への移行環境]

    Exchange の情報は AD の構成パーティションに格納されています。
    それでは、AD DS 上で ADSI エディターを実行して情報を確認してみます。
    # こちらの環境は AD DS は 2008 R2 を使用しています。
    image

    エディターが開いたらメニューバーの [操作] → [接続] を選択します。
    image

    [既知の名前付けコンテキストを選択する] を [構成] にして、[OK] をクリックします。

    image

    そうすると構成パーティションを表示できるようになります。
    image

    Exchange の基本的な構成情報は [CN=Configuraiton, DC=<ドメイン名>, CN=Services, CN=Microsoft Exchange] に格納されています。
    image

    構成パーティションは、[Enterprise Admins] が管理をするパーティションですが、Exchange 関連のコンテナに関しては、
    [Exchange Organization Administrators] もフルコントロールを持っています。
    そのため、このグループに入っているユーザーであれば、EMC を介して Exchange の設定を変更し、その変更情報を
    AD 上に格納することができるといった流れになっているかと思います。
    image

    今回、確認したいのは Exchange の管理グループの情報になります。
    [CN=Configuraiton, DC=<ドメイン名>, CN=Services, CN=Microsoft Exchange, CN=<Exchange 組織名>, CN=Administrative Groups]
    が、管理グループの格納場所になります。

    Exchange 2007 以降の場合は管理グループは [Exchange Administrative Group (FYDIBOHF23SPDLT)] が既定です。
    # この管理グループ名は、変更できない / してはいけなかったはずです。
    image
    Exchange 2007 からの移行時は一つしか管理グループがない状態ですね。

    [Exchange 2000 → 2007 → 2010 への移行環境]?

    それでは Exchange 2000 から移行した環境をみてみましょう。
    管理グループが 2 つありますね。
    [CN=最初の管理グループ] が Exchange 2000 で使っていた管理グループになります。
    # 検証なので初期の管理グループしか使っていませんでした。

    image

    ?

    Exchange 2007 → 2010? / Exchange 2000 → 2007 → 2010 へ移行を行った環境では管理グループの設定状況に差があります。
    Exchange 2000 の撤去時にアンインストールを実行し、正常に完了しているのですが、管理グループの情報は消えないようですね。

    英語サイトの情報をみるとこの Exchange 2000 時代の管理グループの [CN=Servers] が本現象の原因となっているようです。
    image

    このコンテナは名前変更ができません…。
    # 頑張ればできるのでしょうけど。
    image

    このコンテナの配下が空のことを確認して思い切って削除します。

    ?image

    image?image

    削除したら次の複製タイミング (デフォルト 15 分間隔) まで小休止です。
    私の環境では気づいたら複製が止まっていたので適当なパブリックフォルダを Exchange 2007 で作って
    複製要求を Exchange 2007 から 2010 に出してもらいました。

    以下が Exchange 2010 の追跡ログの内容です。

    9:30 まではパブリックフォルダのメッセージを受信するたびにエラーとなっていたのですが、ADSI エディタで
    変更した後 (10:30 すぎぐらい) に受信したパブリックフォルダのメッセージは正常に受信ができています。
    image

    [MSExchange Store Dirver] のエラーも止まったようです。

    image

    せっかくなので、追跡ログだけでなく接続ログも見てみたいと思います。

    [Exchange 2010]

    #Software: Microsoft Exchange Server
    #Version: 14.0.0.0
    #Log-type: Transport Connectivity Log
    #Date: 2010-02-06T00:15:15.496Z
    #Fields: date-time,session,source,Destination,direction,description
    2010-02-06T00:15:15.496Z,,Transport,,*,"service started,MaxConcurrentSubmissions=20;MaxConcurrentDeliveries=18;MaxSmtpOutConnections=1000"
    2010-02-06T00:15:23.512Z,08CC74D89C38D309,MAPI,exchange-mbx-01.exchange.local,+,Delivery;QueueLength=1
    2010-02-06T00:15:23.512Z,08CC74D89C38D309,MAPI,exchange-mbx-01.exchange.local,>,Starting delivery
    2010-02-06T00:15:25.934Z,08CC74D89C38D309,MAPI,exchange-mbx-01.exchange.local,>,Connecting to server exchange-mbx-01.exchange.local session type Public Folder
    2010-02-06T00:15:26.168Z,08CC74D89C38D309,MAPI,exchange-mbx-01.exchange.local,>,Failed to connect to server exchange-mbx-01.exchange.local
    2010-02-06T00:15:26.231Z,08CC74D89C38D309,MAPI,exchange-mbx-01.exchange.local,-,Messages: 0 Bytes: 0 Recipients: 0
    2010-02-06T00:30:05.238Z,08CC74D89C38D30B,MAPI,exchange-mbx-01.exchange.local,+,Delivery;QueueLength=1
    2010-02-06T00:30:05.238Z,08CC74D89C38D30B,MAPI,exchange-mbx-01.exchange.local,>,Starting delivery
    2010-02-06T00:30:05.238Z,08CC74D89C38D30B,MAPI,exchange-mbx-01.exchange.local,>,Connecting to server exchange-mbx-01.exchange.local session type Public Folder
    2010-02-06T00:30:05.301Z,08CC74D89C38D30B,MAPI,exchange-mbx-01.exchange.local,>,Failed to connect to server exchange-mbx-01.exchange.local
    2010-02-06T00:30:05.301Z,08CC74D89C38D30B,MAPI,exchange-mbx-01.exchange.local,-,Messages: 0 Bytes: 0 Recipients: 0
    2010-02-06T02:00:02.448Z,08CC74D89C38D30D,MAPI,exchange-mbx-01.exchange.local,+,Delivery;QueueLength=1
    2010-02-06T02:00:02.448Z,08CC74D89C38D30D,MAPI,exchange-mbx-01.exchange.local,>,Starting delivery
    2010-02-06T02:00:02.464Z,08CC74D89C38D30D,MAPI,exchange-mbx-01.exchange.local,>,Connecting to server exchange-mbx-01.exchange.local session type Public Folder
    2010-02-06T02:00:02.761Z,08CC74D89C38D30D,MAPI,exchange-mbx-01.exchange.local,-,Messages: 1 Bytes: 3999 Recipients: 1
    2010-02-06T02:00:02.917Z,08CC74D89C38D30E,MAPI,exchange-mbx-01.exchange.local,+,Delivery;QueueLength=1
    2010-02-06T02:00:02.917Z,08CC74D89C38D30E,MAPI,exchange-mbx-01.exchange.local,>,Starting delivery
    2010-02-06T02:00:02.932Z,08CC74D89C38D30E,MAPI,exchange-mbx-01.exchange.local,>,Connecting to server exchange-mbx-01.exchange.local session type Public Folder
    2010-02-06T02:00:02.964Z,08CC74D89C38D30E,MAPI,exchange-mbx-01.exchange.local,-,Messages: 1 Bytes: 4797 Recipients: 1
    2010-02-06T02:00:22.521Z,08CC74D89C38D30F,SMTP,hub version 8,+,SmtpRelayWithinAdSite 61027a30-e9a9-4c2d-acb5-c1efc96d5d8b
    2010-02-06T02:00:22.567Z,08CC74D89C38D30F,SMTP,hub version 8,>,EXCHANGE-MBX-02.exchange.local[10.1.0.2]
    2010-02-06T02:00:22.599Z,08CC74D89C38D30F,SMTP,hub version 8,>,Established connection to 10.1.0.2
    2010-02-06T02:00:22.942Z,08CC74D89C38D30F,SMTP,hub version 8,-,Messages: 1 Bytes: 8309 ()

    Failed になっていたものが変更後は出力されなくなっていますね。
    Exchange 2010 は接続ログがデフォルトで有効なのですが、Exchange 2007 ではデフォルト無効で、
    私が設定変更していなかったので、Exchange 2007 の接続ログはお見せできません…。

    サイトの情報をみていますと 2003 からのアップグレードの場合にも発生しているようですので、2000 だけではなく
    2000 / 2003 から移行した場合に発生する可能性のある共通の事象なのではないでしょうか。

    このような現象を RTM が出たばかりの 11 月に発見し、翌月には解決している海外のエンジニアの方ってすごいですね~。

    2010 移行時にパブリックフォルダに関して気付いたことは他にもありましたのでそれらは次回に。

    Written by Masayuki.Ozawa

    2月 6th, 2010 at 2:31 am

    Posted in Exchange

    ドメインコントローラーと Exchange Server 2010 の共存環境の構築

    leave a comment

    以前 ドメインコントローラーと Exchange Server 2007 の共存環境の構築 という投稿をしました。
    これが Exchange Server 2010 の場合はどうなるのかなと思って検証してみました。

    今回の組み合わせは Windows Server 2008 R2 + Exchange Server 2010 になります。

    まず前回はインストールができなかった IPv6 を無効にした状態でインストールを実行してみました。
    ?image

    Exchange 2010 でもIPv6 が有効になっていないとエラーになってしまうようですね。
    image

    IPv6 が有効になっている状態ではインストールが完了します。
    image

    IPv6 が有効な場合はインストールすることができました。
    image

    ドメインコントローラーと共存させる場合は、Exchnage 2007 と同様の条件になるようですね。

    2010/4/21 追記

    2007 同様、IPv6 でインストールができないのは以下の KB の現象でした…。

    Windows Server 2008 ベースのコンピューターで、Exchange Server 2007 のハブ トランスポートの役割または Microsoft Exchange Server 2010 のハブ トランスポートの役割のインストールが失敗する

    こちらも IPv6 が無効でもインストールできます。

    Written by Masayuki.Ozawa

    2月 5th, 2010 at 2:23 pm

    Posted in Exchange