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Azure Stack HCI の評価期間の確認と Preview チャネルを使用している場合の評価期間終了後のコスト発生について

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Azure Stack HCI は評価版をダウンロードし、任意の環境に展開することができます。

評価期間は 60 日間となっており、この期間であれば Azure Stack HCI のコスト (ホストサービスの料金 / アドオンワークロード (現状は Windows Server サブスクリプション) の料金) を発生させることなく検証を行うことができます。

評価をしている際に、あと評価期間がどれくらい残っているのか、評価完了後にコストが発生した場合、どのタイミング以降の利用についてコストが発生したのかを確認したいことがあります。また、Preview チャネルを使用している場合のコスト発生の考え方が通常の環境とは異なるため、これらの情報をまとめておきたいと思います。

Azure Stack HCI の残りの評価期間と登録タイミングの確認

評価期間の確認

「評価期間中」かどうかにつていは、Azure のポータルで Azure Portal で、Azure Stack HCI のリソースの「構成」の情報から確認することができます。

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上記の画像は上が、評価期間中 / 下が評価期間終了後の状態となります。

評価期間の場合は残りが何日となっているかが表示され、評価期間が終わると従量課金として表示がされます。

この情報から、残りの評価期間がどれぐらい残っているかを確認することができます。

 

登録タイミングの確認

評価期間が完了してからどれくらいの期間が経過したかの確認については、そのまま利用できる項目は見当たらなかったのですが、Azure に登録した日が活用できそうです。

Azure Stack HCI は Azure に登録を行わないと仮想マシンの作成ができないため、基本的には登録を行った日が、構築を実施した日と近くなっているかと思います。

Azure Stack HCI の各種情報を取得する際に使用できるコマンドとしては、アクセス レベル: 診断 に記載されている「Get-AzureStackHCI*」のコマンドレットがあります。

このコマンドレットの中で「Get-AzureStackHCI」を使用することで「RegistrationDate」を取得することができますので、これで登録日を確認することができます。

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この日を起点にすると、評価期間が終了してからどれくらい経過したかを確認することができるのではないでしょうか。

 

プレビューチャネルを使用している環境で評価期間が完了した場合のコスト

Azure Stack HCI は、Azure Stack HCI のリリース情報 で公開されているリリースビルド以外に、プレビューチャネルも提供されています。

投稿を書いている時点では、プレビューチャネルでは 23H2 に向けての新機能が公開されています。

 

プレビューチャネルは非運用環境での先行した機能実装の評価を目的としたリリースとなり、一度プレビューチャネルをインストールすると、アンインストール機能はないため、リリースビルドに戻るためには、クリーンインストールする必要があります。(プレビュービルドのバージョンが一般提供開始されたタイミングで、一度リリースビルドになり課金対象となるため、再度プレビューチャネルに登録をする必要があるという話もありますが)

プレビューチャネルを使用することのメリットとしては、新機能の先行した検証の他に、次の内容があることが Announcing Azure Stack HCI dev build 25217 (23H2) for Preview channel で記載されています。

As a reminder, the Preview channel is for evaluation and testing only. Do not use the Preview channel for production deployments! Although we do some testing, you might experience bugs, crashes, security vulnerabilities, or data loss. Clusters joined to the Preview channel don’t get billed for Azure Stack HCI and aren’t eligible for production support.

テスト目的のビルドのため、問題が発生した際のサポートは受けられなくなりますが、Azure Stack HCI の課金は発生せずに利用することができることが記載されており、これは評価期間が過ぎた後も継続が行われます。

私が確認できている範囲ですと、プレビューチャネルを有効にするとコスト対象のメーターが

  • Azure Stack HCI → Azure Stack HCI Preview
  • Windows Server Subscription → Windows Server Subscription Preview

となり、これらの機能がプレビュー扱いとなり、コスト発生の対象外となるようです。

前節で記載している「月額料金」となっている「HCI-WSFC」がプレビューチャネルを使用した評価期間が終了した環境となりますが、このサブスクリプションで Azure Stack HCI のコストが、実際に発生していないことも確認しています。

これにより、サポート対象外とはなりますが、評価期間が過ぎた環境についても、追加のコストを発生させることなく環境を維持しておくことが可能となります。

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Written by Masayuki.Ozawa

6月 11th, 2023 at 3:59 pm

Posted in Azure Stack HCI

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