2022 年 8 月下旬の Azure SQL Database Update がアナウンスされ、それ以外にもいくつかのアップデートが発表されましたのでまとめておきたいと思います。
Azure SQL Database に関連するアナウンスは以下を参照してください。
- Azure SQL—General availability updates for late August 2022
- Azure SQL—Public preview updates for late August 2022
- Azure Synapse Analytics August Update 2022
Contents
- 1 Preview
- 1.1 Get more out of SQL Server Reporting Services 2022 with an improved user experience
- 1.2 Automated key rotation for TDE BYOK now available in preview for Azure SQL!
- 1.3 Link feature for Azure SQL Managed Instance (preview)
- 1.4 Add SQL objects and users in Lake databases
- 1.5 Spark Delta Lake tables are available in serverless SQL pool for public preview
- 1.6 Multi-column Distribution is available for public preview in dedicated SQL pools
- 1.7 Distribution Advisor is available for public preview in dedicated SQL pools
- 1.8 Accelerate your Oracle data warehouse migration to dedicated SQL pools in Azure Synapse Analytics
- 2 GA
Preview
以下は、SQL Server 2022 についての Update です。
Get more out of SQL Server Reporting Services 2022 with an improved user experience
- What’s new in SQL Server Reporting Services (SSRS) として、SQL Server 2022 の Reporting Service の情報が公開されました。
- SQL Server 2022 の SSRS では Power BI へのピン / モバイルレポートのサポートが廃止されます。
- Install SQL Server Reporting Services で SQL Server 2022 の SSRS のインストーラーも公開されています。
以下は、SQL Database についての Update です。
Automated key rotation for TDE BYOK now available in preview for Azure SQL!
- TDE (透過的データ暗号化) を BYOK シナリオで使用している場合のローテーションを自動化することができるようになり米s多。
- 現時点では一部のドキュメントについては、日本語のドキュメントが公開されていないようで、英語版の次のドキュメントも合わせて確認する必要があります。
- Azure Key Vault で暗号化キーの自動ローテーションを構成する
- Key Vault の自動ローテーション機能との組み合わせになるようなので、Key Vault 側の機能も把握する必要があります。
- Geo-replication considerations when configuring automated rotation of the TDE protector
- Geo レプリケーションを使用している場合の注意点
- Automatic key rotation
- SQL Databsae で自動ローテーションを使用する場合の設定方法
- Azure Key Vault で暗号化キーの自動ローテーションを構成する
Link feature for Azure SQL Managed Instance (preview)
- SQL Server から Managed Instnace へのデータベースリンク機能 (SQL Server 2022 のアナウンスで発表されている機能)が、SQL Server 2019 に対して、CU15 で Enterprise Edition / Developer Edition が、CU17 で Standard Edition がサポートされ、CU17 の Standard Edition サポートについてのアナウンスが今回の発表で記載されていました。
- 現時点で SQL Server 2016 / 2019 / 2022 がサポートされるようになったので、SQL Server 2017 も今後サポートされそうな感じですかね。
以下は、Synapse Analytics の SQL Server ベースの部分の Update です。
Add SQL objects and users in Lake databases
- レイクデータベース (共有データベース) に、ビュー / プロシージャ / インラインテーブル値関数が配置できるスキーマが作成できるようになりました。
- レイクデータベース: Spark と Serverless SQL プールで共有できるデータベース
- レイクデータベースに AAD のユーザーを作成し、db_datareader ロールを割り当てることでレイクデータベースに対して読み取りユーザーを作成するということができるように。
- 今までのレイクデータベースのセキュリティモデルを把握できていないので、この辺が今までどうだったのかが理解できていませんが、AAD のユーザーとロールを組み合わせたアクセス制御は一度見直してみてもよいかもしれませんね。
Spark Delta Lake tables are available in serverless SQL pool for public preview
- Spark プールで Delta Lake のテーブルを作成すると、Serverless SQL プールでも該当のテーブルにアクセスができるようになります。
- Lake Database の Shared Spark tables で今までは、CSV / Parquet のみがサポートされていたものが、Delta Lake もサポートされるようになった感じですね。
Multi-column Distribution is available for public preview in dedicated SQL pools
- 専用 SQL プールのハッシュ分散のテーブルで複数列を指定しての分散が可能となり、従来までは単一列のみが指定可能でしたが、パブリックプレビュー機能として最大で 8 個の列を指定して分散ができるようになりました。
- データベースの互換性レベルを 9000 に変更する必要があり、関連情報としては次の情報となります。
Distribution Advisor is available for public preview in dedicated SQL pools
- Azure Synapse SQL の Distribution Advisor でドキュメントが公開されています。
- 分散方式としてどの方式を使用するのが適切なのかを、過去に実行されたワークロードを基に評価することができます。
- CreateDistributionAdvisor_PublicPreview.sql として提供されているストアドプロシージャを作成して、分析を行うため、現時点では、分析用のストアドプロシージャの作成が必要となります。
Accelerate your Oracle data warehouse migration to dedicated SQL pools in Azure Synapse Analytics
- Oracle から Synapse Analytics の専用 SQL プールへの移行ガイドが Design and performance for Oracle migrations として公開されました。
GA
User-assigned managed identity in Azure AD for Azure SQL
- SQL Databaseでユーザー割り当てマネージド ID が GA となりました。
- 今までパブリックプレビューでの提供だったんですね。意識していませんでした。
Announcing General Availability (GA) of Zone Redundancy for Azure SQL Database Hyperscale tier
- SQL Database Hyperscale でゾーン冗長 (可用性ゾーン) が GA となりました。
- 詳細については Hyperscale service tier zone redundant availability に記載されています。
- 現状、日本だと可用性ゾーンがサポートされているのは東日本のみとなります。
- 作成時にのみ設定することができ、他のサービス層から移行する場合には設定をすることはできません。
- ゾーン冗長では、名前付きレプリカについてはサポートがされていません。