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Build 2022 で発表された SQL Server ベースのアップデート

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Build 2022 の Book of News が公開され、様々な情報のアナウンスが行われています。

SQL Server ベースの環境としては、次のような内容が Book of News やセッション内で発表されました。

  • SQL Server 2022
    • Public Preview: SQL Serer 2022 CTP 2.0
  • Azure SQL Database
    • GA: Ledger
    • Public Preview: Azure Functions の Input, Output Binding / ローカル開発環境 / JSON 関数 の機能強化 / 新しいサーバーロール
    • Private Preview: HTTPS エンドポイント
  • Azure Synapse Analytics
    • Public Preview: Synapse Link for SQL / Microsoft Graph Data Connect
  • Azure Arc
    • GA: Azure Arc Enabled SQL Managed Instance Business Critical Tier

発表された内容について、どのような情報から確認することができるかを記載しておきたいと思います。

SQL Server 2022

アナウンス

SQL Server Blog

Announce

Session

 

SQL Server 2022 CTP 2.0

SQL Server 2022 CTP 2.0 が Public Preview として公開されました。

今までは、Private Preview で限定的な公開だったのですが、今回のタイミングで Public となり、様々な情報の公開ができるようになりました。

現時点では、Windows 版が提供されており、Linux / Container については、今後の提供となっています。

SQL Server 2022 については Build 2022 で SQL Server 2022 の Public Preview が発表されました で別途まとめていますので、SQL Server 2022 CTP 2.0 の情報については、そちらの投稿を参照してください。

Docs

 

Azure SQL Database

GA とプレビューの機能についてのアナウンスがあります。

GA した機能としては SQL Database Ledger があり、台帳型テーブルが GA されました。

プレビューについてはいくつかの発表がありました。

アナウンス

Azure SQL Blogs

Azure SQL Database DevBlogs

Azure Updates

Session

 

Ledger: GA

Azure SQL Database Ledger が一般提供開始 (GA) しました。高度なデータ改ざんの検知機能を持つ台帳型テーブルを一般提供開始された機能として使用することができます。

Azure SQL Database だと、台帳テーブルに対しての不正操作を実際に発生させることが難しいのですが、SQL Server 2022 でも Ledger は使用することができますので、「不正なデータ操作によりデータ改ざんがされた場合の検知」については、SQL Server 2022 上で検証してみるとわかりやすいかもしれません。

Azure SQL Database でテストする場合は、検証時のダイジェストのハッシュ値を書き換えるという検証しかできないと思いますが、SQL Server 2022 であれば、SQL Server の通常のトランザクションを介さないデータ更新を実際に発生させることが可能です。

Azure SQL Database と、SQL Server 2022 の Ledger の機能差については、現時点では データベースダイジェストの自動生成と保存 が SQL Database にのみ実装されている機能となり、それ以外は変わらないかと。

Docs

 

Azure Functions Input / Output Binding: Public Preview

Functions の Azure SQL Input / Output Bindig については、以前から Public Preview として C# が発表されていましたが、Python / JavaScript についてもサポートされるようになりました。

Docs

 

JSON 関数の機能強化: Public Preview

JSON 関数の機能強化が発表されており、ISJSON の機能強化とJSON_PATH_EXISTS / JSON_OBJECT / JSON_ARRAY が新規追加されました。新規追加された関数はプレビュー扱いみたいですね。

ISJSON には、json_type_constraint というオプションが追加されています。

Docs

 

ローカル開発環境: Public Preview

開発者向けの機能としては ローカル開発エクスペリエンス が、Visual Studio Code / Azure Data Studio で提供されました。この機能は、mssql 機能拡張 / Database Project 機能拡張 / Azure SQL Database エミュレーターで構成されており、ローカルに開発環境並びに CI/CD のパイプラインに組み込むための環境を容易に作成することができるようになります。

Azure SQL Database エミュレーターは、SQL Database を完全にエミュレートするものではなく、SQL Edge の Developer Edition が展開されたもののようです。(SQL Edge は ARM64 でも動作しますので M1 Mac もサポートされ、現時点では一番稼働環境が広い SQL Server ベースのエンジンだったりします)

Docs

 

新しいサーバーロール: Public Preview

昨年、Server roles for Azure SQL Database: Database Management without admin-access で新しいサーバーロールの追加についてアナウンスがありましたが、新たに 4 つのサーバーロールの追加が行われています。

SQL Server 2022 でもアナウンスがあったのですが、「##MS～##」というサーバーロールが新しく追加されています。

Docs

 

SQL Database External REST Endpoints: Private Preview

EAP (早期評価プログラム) のため、申請 が必要となりますが、SQL Database に外部 REST エンドポイントとネイティブ統合を可能にするための機能の提供が予定されているようです。(現時点では詳細は公開されていません)

現時点で、公開されている情報としては、Announcing the "Azure SQL Database External REST Endpoints Integration" Early Adoption Program でしょうか。

SQL Database と外部の REST エンドポイントを容易に統合することができる機能の追加が計画されているようです。

 

 

Azure Synapse Analytics

アナウンス

Azure Synapse Analytics Blog

Azure Updates

Microsoft 365

Session

 

Synapse Analytics の新機能

Book of News やアナウンスでは触れられていなかったようなのですが、Synapse Gen2 のデータ ウェアハウスの新機能 で、今後 Public Preview として提供が計画 (Public Preview Soon) されている新機能についても発表がありました。

Distribution Advisor

指定したクエリ / 過去に実行されたクエリの情報を分析し、パフォーマンスの向上につながるデータ分散を提案する機能となるようです。

Dedicate SQL Pool ではデータ分散は、クエリ性能に大きな影響を与えますので、実ワークロードをベースにして適している分散方式をアドバイスしてくれるのはうれしいですね。

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Multi-column distributed table

最大で 8 列を指定して、ハッシュ分散の分散キーを作成できるようになるようです。
複数列を使用して分散ができるようになると、従来より特定のディストリビューションへの偏りを防ぎやすくなるのではないでしょうか。

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MERGE SQL ステートメント

MERGE ステートメントについては、近々 GA 予定とのことです。

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Cross subscription restore: GA

こちらは、4 月のタイミングで GA し、Announcing General Availability of Cross-Subscription Restore for Dedicated SQL Pools でアナウンスされていましたが、セッション内でも紹介されました。

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Column Level Encryption (CLE): GA

列レベル暗号化 が GA しました。

image[35]

 

Synapse Link for SQL Server / SQL Database

SQL Server 2022 / SQL DB から専用 SQL プールにデータを ETL のパイプラインを作成せずに、リアルタイムに近い速度で同期することができる Synapse Link が Public Preview として提供が開始されました。

SQL Server 2022 で使用できるというアナウンスは以前からあったのですが、Synapse Link for SQL Server 2022 だけでなく、Synapse Link for Azure SQL Database として、Azure SQL Database (DTU モデルの場合は 100 DTU 以上) でも使用することができます。

SQL Server と SQL Database の Synapse Link の違いは、SQL Server 2022 と Azure SQL の新しいイノベーションにより、アプリケーションを最新化する のスライドでも触れられています。

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SQL Server の場合は、セルフホスト統合ランタイムで、SQL Server にアクセスをし、指定した ADLS Gen2 を Landing Zone として、連携用のデータを生成します。

SQL Database のついては、統合ランタイムが不要で、Landing Zone も Azure 管理のものが自動的に使用されるため、明示的に用意が不要です。

 

Docs

 

Microsoft Graph Data Connect

Build 前にアナウンスがあったものとなりますが、Synapse のパイプラインと Microsoft Graph Data Connect の組み合わせについての内容になるかと思います。

Synapse (または ADF) のパイプラインの中で、Microsoft 365 にアクセスをして情報を活用するというものになるかと。

Docs

 

Microsoft Purview

アナウンス

Microsoft Purview Blog

Azure Updates

 

Purview Integration

SQL Server (厳密には Azure Arc Enabled Server 連携) / SQL Database に対してのデータ所有者ポリシーを Purview から適用することができるようになりました。

これにより Purview から SQL Server ベースの環境に対してのアクセスコントロールを実現することができます。

Docs

Azure Arc

アナウンス

Azure Arc Blog

Session

Azure Arc Enabled SQL Managed Instance Business Critical Tier

Azure Arc Enabled SQL Managed Instance の Business Critical が GA しました。

Azure Arc Enabled SQL Managed Instance については、General Purpose / Business Critical ともに GA されている機能として使用することができます。

Docs

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Written by Masayuki.Ozawa

5月 25th, 2022 at 12:18 am

Posted in SQL Database,SQL Server

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