昨日より提供が開始された Windows Server 2008 R2 SP1 Beta ですが、昨夜に環境を構築し、今朝の通勤時間から
少し触り始めてみました。
SP1 で大きな機能としては、RemoteFX と Dynamic Memory の 2 つかと思います。
まずは、RemoteFX について調べて見た事をまとめて見たいと思います。
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■ゲスト OS で RemoteFX を有効にするためには
SP1 を適用することで、Hyper-V のゲストで RemoteFX を有効にすることができるようになります。
RemoteFX の有効化ですが、ゲスト OS に [RemoteFX 3D ビデオ アダプター] を追加することで有効にできます。
ただし、SP1 を適用したらすぐに使えるようになるというわけではありません。
適用直後の状態で、ハードウェアの追加に項目が表示されるようになるのですがグレーアウトした状態となっています。
RemoteFX 3D ビデオ アダプターを追加するためには、リモート デスクトップ サービスの [リモート デスクトップ仮想化ホスト] の
[RemoteFX] の役割をインストールする必要があります。?
この役割は VDI 環境を作成するときにインストールするものになります。
Windows Server 2008 R2 SP1 の RemoteFX ですが、VDI 環境での利用を意識しているみたいですね。
役割のインストールが終わると、ゲスト OS で RemoteFX 3D ビデオ アダプター が追加できるようになります。
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■RemoteFX 3D ビデオ アダプターを追加して起動
それでは、RemoteFX 3D ビデオ アダプターを追加してみます。
ゲスト OS のハードウェアの追加をすると、アダプターの項目が追加されます。
モニターの最大数は [1 / 2 / 3 / 4] 、モニターの最大解像度は [1024×768 / 1280×1024 / 1600×1200 / 1920×1200] から
選択することが可能となっています。
アダプターを追加して [さぁ起動しよう] と起動したところ、私の環境では以下のエラーとなってしまいました…。?
今回の環境ですが、ThinkPad x201i を使っています。
この環境では Intel のオンボードのグラフィックアダプターが使われており、グラフィックボードを追加してはいません。
このような環境だと、RemoteFX を使ってゲスト OS を起動できないみたいなんですよね…。
今回発生したエラー [Microsoft Synthetic 3D Display Controller] を元に調べて見たところ、グラフィックボードのメモリとして、
最低でも 200 MB は必要みたいでした。
推奨のグラフィックボードは 1GB のメモリのようで、私の環境にはそのような環境は一台もありません。
ということで、今回は RemoteFX を試せませんでしたとなっている次第です。
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■パフォーマンスカウンター
Remote FX 用のパフォーマンスカウンターがありましたので少しまとめてみました。
オブジェクト | カウンター | 説明 |
RemoteFX Hardware | Available General Memory | Displays RemoteFX available general memory |
General Memory Pool Size | Displays RemoteFX size of the general memory pool | |
Number of Active Sessions | Displays RemoteFX number of active sessions | |
RemoteFX Software | Capture Rate | RemoteFX キャプチャ比率を表示します。 |
Compression Ratio | RemoteFX 圧縮率を表示します。 | |
Hardware Blt | Displays ASIC Blt Processing Time | |
Hardware DmaIn | Displays DmaIn Processing Time | |
Hardware DmaOut | Displays ASIC DmaOut Processing Time | |
Hardware Encode | Displays ASIC Encode Processing Time | |
Hardware Frame Count | Displays RemoteFX Frame Count | |
Hardware Sessio ID | Displays RemoteFX Session ID | |
Hardware Total Frame Count | Displays ASIC Total Frame Count | |
Output Bytes | RemoteFX 出力バイトを表示します。 |
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ML115 G5 にグラフィックボードを追加すれば何とかなりそうな気もするのですが、すぐに環境を整備するのも難しそうです。
サーバー機ではグラフィックボードは最低限のものになっていることが大半だと思いますので、RemoteFX を使用する際には
気をつける必要がありそうですね。