本日から Ignite 2024 が開催されています。
発表内容については Book of News で公開されていますが、Ignite 2024 付近公開された SQL Server / SQL Database の発表についてまとめておきたいと思います。
Contents
SQL Server 2025
Early Adoption Program (EA) での Private Preview となりますが、SQL Server 2025 が発表されました。
Bob Ward からもアナウンスされています。
Announcing SQL Server 2025. Read all about it at https://t.co/mJo3DZ4cql #sqlserver2025 #sqlserver #sqlai pic.twitter.com/8WRPSj9gKR
— Bob Ward (@bobwardms) November 19, 2024
以下の 3 つが機能の主軸となっているようです。
現時点では Bob Ward の LinkedIn のポスト が公開されている中で最も詳細な情報となるかと思います。
上記のカテゴリに合わせると次のような機能強化となるのでしょうか。
- AI built-in
- ネイティブ Vector サポートと DiskANN を使用した Vector Index
- sp_invoke_external_rest_endpoint のサポート
- T-SQL による Embedding の生成とテキストのチャンク
- sp_invoke_external_rest_endpoint を使用した Azure OpenAI との連携と異なる可能性があるため、ここは SQL Server 向けにどのように実装が行われるのかは確認が必要になるかと。
- Entity Framework Core / LangChain / Semantic Kernel との統合
- SQL Database 向けの発表ですが Announcing LangChain integration for your SQL-based AI applications / LangChain Integration for Vector Support for SQL-based AI applications を見ておくとよさそうです
- SSMS の Copilot 対応
- Azure SQL データベースの Microsoft Copilot スキル (プレビュー) の SSMS 版になるのかと思いますが、管理 / クエリチューニングにどの程度活用できるのかが気になります。
- Best-in-class security and performance
- JSON (データ型 / インデックス) / Data API Builder / 正規表現サポートの強化
- SQL Database で先行して実装されている機能の SQL Server への取り込みになります。
- トランザクションログの変更フィード (Change event streaming) による Event Hub / Kafka へのデータ連携
- SQL Database で実装されている 最適化されたロック のサポート
- コード変更を伴わないバッチモード / 列ストア / クエリ処理の強化によるパフォーマンス向上
- Always On 可用性グループのフェールオーバーの信頼性強化とサポートのための新しい診断
- JSON (データ型 / インデックス) / Data API Builder / 正規表現サポートの強化
- Fabric and Azure Arc connected
- Fabric Mirroring のサポート
- Azure Arc を使用した Entra 認証で 受信操作 / 送信操作のマネージド ID のサポート
今まで SQL Database で先行して実装されていた内容の SQL Server への反映が大きな内容となっていそうな雰囲気です。
詳細については、The SQL Server roadmap: The next generation database AI platform となり、当ブログではこのセッションの内容については SQL Server 2025: an enterprise AI-ready database platform のセッション内容のメモ に投稿を作成しています。
SQL Server 2025 / Copilot in SSMS は Private Preview のため使用するためには以下の情報からサインアップする必要があります。(要 NDA 締結)
SQL Server 2025 の AI の機能は、SQL Database と共通する内容が多いので Use AI with the latest Azure SQL innovations to transform your data も見ておくとよさそうです。
SQL Database in Fabric
Fabric 内で SQL Database を動作させる機能が Public Preview で提供されたようです。
- Build AI apps faster and easier with SQL database in Fabric ? now Public Preview!
- Announcing SQL database in Microsoft Fabric Public Preview
- Announcing SQL database in Microsoft Fabric public preview (SQL Server Blog でのアナウンス)
ドキュメントについては、Database documentation in Microsoft Fabric で公開されており、動画も Microsoft Fabric で自律型 SQL データベースを構築する で公開されています。
Fabric のライセンスの中で SQL Database を利用でき、One Lake との統合も行われている RDBMS として活用ができるようです。
SQL Server / SQL Database のドキュメント修正が今回のタイミングで行われていますが、SQL Database in Fabric についてのドキュメントのナビゲーション Tips を追加するものがメインとなっているようですね。
https://github.com/MicrosoftDocs/sql-docs/commit/2e4cee8fafc373e49211728ed05c4ace0e8e19aa
SQL Database in Fabric は、Announcing SQL database in Microsoft Fabric public preview | Data Exposed で Data Exposed でも取り上げられています。
SQL Database の Fabric へのミラーリングの一般提供開始
既存の SQL Database のデータを Fabric にミラーリングする機能 の一般提供が開始されました。
Fabric では、既存の SQL Database のデータの連携と、Fabric 内で SQL Database を持つ 2 つのシナリオがサポートされている感じでしょうか。
Azure SQL Managed Instance からのミラーリングの Public Preview も開始されたようです。
Introducing Open Mirroring in Microsoft Fabric で今後のロードマップもアナウンスされており、SQL Server / SQL Server 2025 からのミラーリングが Coming Soon となっていますね。
Fabric のミラーリングとは のドキュメントツリーがミラーリングについての情報となりますので、ミラーリングに興味のある場合はこのドキュメントツリーを定期的に確認するとよさそうです。
Microsoft Fabric のオープン ミラーリング (プレビュー) も新しい機能かと思いますので、ミラーリングはこちらの機能も確認しておくとよいかもしれません。
Free SQL MI の提供範囲の拡大
Azure SQL Managed Instance を無償で使用できるサブスクリプションが拡大されたようです。
今までは Pay-as-you-go / Azure in CSP だけだったのですが、サポートされるサブスクリプションが多く追加されました。
Visual Studio のサブスクリプションと PAYG Dev/Test がサポートされたのが個人的にはうれしいですね。
Azure SQL Managed Instance を無料で試す (プレビュー) の 新機能 にも本情報が追記されています。
Managed Instance Pool の一般提供開始
Azure SQL Managed Instance をシングルインスタンスではなく、プールでリソース管理することができる Instance Pool の一般提供が開始されました。
インスタンス プールとは Azure SQL Managed Instance – のドキュメントも GA 後の内容になっていますので最終的な実装を一度確認しておこうかと。
Visual Studio Code の SQL Server 拡張機能の機能改善
Visual Studio Code の SQL Server 拡張機能の機能改善のアナウンスが行われました。
ドキュメントも What is the MSSQL extension for Visual Studio Code? で公開されていますが、Azure Data Studio でい実装されている機能の一部が Visual Studio Code でも使用することができるようになっているイメージでしょうか。
開発者は ADS ではなく VS Code に SQL Server 向けの機能が追加されたほうが一つのツールで DB 操作もリッチな UI で操作できるようになるため、拡張機能の機能改善はうれしい内容かもしれませんね。
SQL Database で Network Security Perimeter のサポート
SQL Database で Network Security Perimeter (ネットワークセキュリティ境界) がサポートされるようになったようです。
今まで知らなかったのですが、論理的なネットワーク境界を定義するための NSP という機能があったのですね。ドキュメントは ネットワーク セキュリティ境界とは から確認できます。