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Archive for 1月 20th, 2010

SCVMM 2008 R2 の冗長構成を考える

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SCVMM 2008 R2 の冗長構成はどうするのだろうと少し調べていました。

Twitter で呟いてみたところ、
– [既存の SCVMM のデータベースを別の SCVMM のデータベースに関連付けできないか]
というフォローを頂くことができました。

なるほど。面白そうな構成だな~。と思い実験してみました。

用意した環境がこちら。

image

現在使用している検証環境の SCVMM のデータベースを新規に構築した SCVMM も参照する構成で実験をしています。
専用 SQL Serverを用意するときれいな環境だったのですが面倒だったもので…。
# SCVMM #1 のファイアウォールで SQL Server のポートに対して着信許可を設定しています。

■SCVMM #2 のインストール

まずは上記の構成を作るために新規サーバーに SCVMM をインストールします。
インストールは通常の方法と変わらないのですが、SCVMM で使用するデータベースを新規データベースではなく、
既存のデータベースに設定します。

image
# サーバー名とインスタンス名は塗りつぶしていますが、図の [SCVMM #1] を指定しています。

無事にインストール完了です。
image

最初試したところ、ロックされているジョブがありますといったエラーが表示されインストールできないことがありました。
その場合は、SCVMM 用のデータベースの [dbo].[tbl_VMM_Lock] テーブルの内容を削除するとインストールができました。
# 実験なので問答無用で上記のテーブルを Truncate してしまいました。

■ホスト OS のグループにコンピュータアカウントを追加

通常はインストールが終了したら、各ホスト OS にエージェントをインストールします。
今回は各ホスト OS は SCVMM #1 で管理されているのでエージェントの再導入は避けたいです。

そこで、ホスト OS の以下のローカルグループにコンピュータアカウントを手動で追加します。

  • Administrators
  • Virtual Machine Manager Servers

これらのグループに SCVMM のコンピュータアカウントを追加しないと SCVMM 上でホスト OS の状態を取得できず、
仮想環境の管理をすることができません。

?

構築し終わった環境がこちら。

image

左が [SCVMM #1]、右が [SCVMM #2] になります。

同一のデータベースを参照しているのでバーチャルマシンの登録状況は一緒ですね。
SCVMM #2 のジョブでエラーが結構出力されているのと、両方の SCVMM サーバーのサービスが起動していると
管理コンソールが切断されることが多くなっているのが気になります。
# 私の SCVMM の環境は管理コンソールが切断されることがしばしばあるのですが、両サーバーを起動していると
  切断される頻度が高くなった気がします。
コールドスタンバイ環境とするのであれば実用的かも。

PRO 機能との連携もどうなるのか気になるところですね。

SCVMM のバックアップはデータベースがきちんと取得できていれば再構築はさほど面倒ではないので、
サーバー冗長化ではなく、バックアップ + 再構築の手順を確立することで障害発生時に備えるという考えでも
いいのかもしれないですね。

予備機を作っておいて、以下のレジストリを変更し参照先 DB を変更してからエージェント再導入といった考えもあるかも。
VMM 2008 用 SQL Server のリモート インスタンスの構成

Written by Masayuki.Ozawa

1月 20th, 2010 at 3:50 pm

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Exchange 2010 の回復ストレージグループ

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Exchange 2007 ではメールボックスの復旧をする際に使用する [回復ストレージグループ] を EMC の
[データベース回復管理] から作成することが可能でした。

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Exchange 2010 では、[データベース回復管理] がなくなっています。
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また、Exchange 2010 ではストレージグループがなくなっていますので、[回復ストレージグループ] ではなく、
[回復用データベース] となっています。

回復用データベースの使用は、EMC からではなく、EMS を使用してコマンドでデータベースの作成を行います。
New-MailboxDatabase

回復用データベースを使用したメールボックス回復の一連の作業としては、

New-MailboxDatabase ?Recovery ?EdbFilePath “<EDB ファイルパス>” ?LogFolderPath “<ログフォルダパス>” ?Server “<サーバー名>” ?Name “<回復用データベース名>”
ESEUTIL /R データベースの識別子 /d”<EDB フォルダパス>” /l"<ログフォルダパス>
Mount-Database “<回復用データベース名>
Restore-Mailbox ?Identity “<対象のユーザー>” ?RecoveryDatabase “<回復用データベース名>
Dismount-Database “<回復用データベース名>
Remove-MailboxDatabase “<回復用データベース名>

というようにコマンドベースで回復を行っていきます。

サードパーティーのバックアップソフトを使わなくてもOS 標準の Windows Server バックアップ + 回復用データベースで
ある程度は復旧ができますよね。

一度メモを残しておくと便利そうでしたので投稿しておきたいと思います。

Written by Masayuki.Ozawa

1月 20th, 2010 at 2:33 pm

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