VHD ブートの設定方法をまとめてみたいと思います。
今回は C ドライブに OS はインストールしないで VHD のみでブートする環境を作りたいと思います。
[準備するもの]
Windows Server 2008 R2 または Windows 7 のインストールメディア
[手順]
- 準備したインストールメディアを使用して起動します。
- 上記画面が表示されたら [Shift] + [F10] を押し、コマンドプロンプトを起動します。
- 使用するディスクが見フォーマットの場合は以下のコマンドを実行してフォーマットします。
diskpart select disk 0 create part primary format fs=ntfs quick active assign letter=c exit |
- 以下のコマンドを実行し、C ドライブの下に VHD 格納用のディレクトリを作成します。
- 以下のコマンドを実行し、VHD を作成しディスクをアタッチします。
diskpart create vdisk file=”c:vhdos.vhd” maximum=20480 type=expandable attach vdisk exit |
maximum : VHD の最大サイズになります。
type : VHD の形式になります。expandable=可変、fixed=固定
- 後は通常の OS のインストールと変わりません。
インストール先のディスク選択画面でアタッチした VHD が選択できます。
[このディスクに Windows をインストールすることはできません] が表示されますが
そのままインストールを継続します。
下のメッセージボックスは [詳細の表示] をクリックしたときに表示される内容です。
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- OS のインストールが終了するまで待ちます。
- OS が起動すれば VHD ブートの設定は完了です。
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VHD ブート後のディスク構成は以下のようになっています。
C ドライブが VHD、D ドライブが VHD を格納しているディスクになります。
D ドライブにはブートに必要なファイルと VHD のみが格納されており OS は入っていません。
デフォルトでは D ドライブに Pagefile.sys が配置されるようですね。
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設定上は C ドライブ (VHD のドライブ) にページングファイルを移すこともできるのですが、
以下の画面のエラーが表示され、ページングファイルを VHD 上に作成することができません。
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ページングファイルは VHD を格納しているドライブ上に作成する必要があるようですね。
今回は VHD を可変で作ったのですが、OS 起動時にDISKPART で VHD 作成時に設定した
最大サイズまで自動的に拡張されるようです。
ただし、VHD 上の OS が起動していない状態で、VHD のサイズを確認すると最大サイズには
なっていないので厳密に拡張をしているわけではないようですね。
下の画像はは VHD ブート後に OS のインストールメディアからコマンドプロンプトを起動して
VHD のサイズを確認した画面になります。
VHD は7GB のファイルサイズとなっており、最大サイズとして設定した 20GB までは
拡張されていないことが確認できます。
差分ディスクを使用した VHD ブートに関しては、まだうまくいっていないのですが、
手順がわかったら別途まとめたいと思います。