New season, New software, New servicing model / Announcing the Modern Servicing Model for SQL Server でアナウンスされていますが、SQL Server 2017 から、従来とは異なる更新プログラムの適用サイクルとなるアナウンスが行われています。
ブログで発表のある少し前に SQL Server on Linux Engineering Town Hall: New Servicing Model で発表されていたことがまとめられたようですね。
従来 (SQL Server 2016) までは、2ヶ月に一回程度の頻度で累積修正プログラム (CU : Cumulative Update) が提供され、サイクルが進むと SP が提供されそれに応じて製品のサポートライフサイクルも変わって切るようなサービスモデルとなっていました。
これが、SQL Server 2017 になるとより、現代的なサービスモデルに変わってくるそうです。
- SP は今後提供されなくなり、CU または GDR によりアップデートを行う
- CU は製品のリリース当初 (最初の 12 ヶ月) は 毎月リリースされる
- 毎月第三火曜日の週にリリースされる
- 次の 4 年間は四半期ごと (3 ヶ月毎) にリリースされる
- サービスライフサイクルについては SQL Server 2016 と同様
- 0 ~ 5 年 : メインストリームサポート / CU , GDR の提供
- 6 ~ 10 年 : 拡張サポート / セキュリティ上の重要な問題のみ修正
- 11 ~ 16 年 : 拡張サポートの有償の延長オプション
これが、基本となるようです。
現在の SQL Server の CU については、SP レベルの検証が実施されており、Windows Update でも配信が行われるようになっています。
この流れの本格的な採用が SQL Server 2017 で行われたという感じではないでしょうか。
QAに、いくつか興味深い内容が載っていますね。
- 従来の With SP のスリップストリームメディア相当については、CU 12 用の CU ベースのスリップストリームメディアを提供予定
- Linux 版についても同様のリリースサイクルとなる
- Linux 版については Windows 版のインストールと異なり、既存のプログラムの置き換えではなく、インストールされているバイナリ全体を置き換える方式となる
(SQL Server のプログラム郡は個別ファイルではなくまとまった単位でサンドボックス化されているため) - CU のアップデートの削除は、以前のサービスレベルのバージョンを再インストールする形で実行
(ダウンバージョンで再インストールした場合、システム DB 部分は大丈夫??) - Windows の場合、最新のCU が、ダウンロードセンター / Windows カタログ / WSUS から入手することができ、以前の CU は Windows カタログから入手する
(これについては現状も同一)
メジャーリリース用に発行される修正の多くは最初の 12 ヶ月に発生していることから、このサービスモデルとなるようですが、頻繁な後進にどれだけ運用が賄えるかは検討が必要でしょうね。
SQL Server on Linux のアップデートは CTP / RC の時のようなバイナリの単純な入れ替えのようですので、Windows より Linux の方がシンプルな作業となっており、いつか、Windows 版もこのような構成になってくれるとありがたいのですが。