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Hyper-V に P2V – 検証用環境の作成 –

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Windows Server 2000 のサポートも 2010 年 7 月 13 日とアナウンスされており、サポート期間も半年を切っています。
Support changes coming July 2010 for Windows 2000 Server and Windows Server 2003

サポート切れの対応として、Windows Server 2003 / 2008 にインプレースアップグレード、セキュリティリスクを
許容したうえでシステムを使い続ける等、サポート切れに対するポリシーはいろいろとあるかと思います。

インプレースアップグレードするにしろ、システムを使い続けるにしろ既存の H/W ではいろいろと心配があるかと。
# 当時購入した H/W でインプレースアップグレードは厳しいですよね。

そんな時には P2V の出番です。

以前、ML110 G5 を使って SCVMM による Windows Server 2008 の P2V は実施したことがあるのですが、
Windows 2000 Server を P2V して Hyper-V に移行したことはまだありませんでした。

思い立ったら吉日ということでさっそく試してみます。

本当は物理環境が用意できればいいのですが、自宅にそれほどリソースは余っていません…。
どうせ P2V をやるのであれば IDE ではなく、SCSI ディスクを使用した環境で試してみたいものです。
Hyper-V のゲスト OS でブートできるディスクは IDE になりますので移行元が SCSI ディスクで構築されていれば、
SCSI → IDE の検証にもなります。

あとは OS 標準のドライバではなく、テキストセットアップ時にドライバを追加しないとディスクが認識できない環境であれば、
実際に P2V することになった場合に近いシチュエーションになりますよね。

私のメインに使っている PC (ブログを書くのにも使っている T61) には VMWare Workstation 7.0.0 がインストールされているので、
これを使えば物理環境のサーバーに近いものを用意できるのではと思い、さっそく検証用環境を構築してみました。
# 仮想環境を物理環境とみなしたなんちゃって P2V で検証しようかと。

■SCSI アダプタ用ドライバのダウンロード

VMWare Workstation では、仮想マシンを構築する際に、OS のバージョンを選択するのですが、ここで [Windows 2000 Server] を
選択することができます。
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SCSI アダプタとして、[LSI Logic] を選択することができ、Windows 2000 Server をインストーする場合には、ドライバが
含まれていない可能性があるというメッセージが表示されます。
可能性ではなく、実際に含まれていないのですが。
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[LSI Logic のドライバ]
LSI22320-R

[LSI Logic SAS のドライバ]
LSISAS1068

今回は LIS Logic で作成したいと思いますので、LIS22320-R のドライバをダウンロードします。
このドライバですが、本投稿を書いている時点では、Windows 2000 用は [1.28.03] と [WHQL 1.10.02.00] の 2 種類が
提供されています。

インストールには、[WHQL 1.10.02.00] を使用する必要があります。
[1.28.03] を使ってインストールすると Windows 2000 Server 起動時にブルースクリーンになります。
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■テキストセットアップ用のフロッピー作成

ドライバを入手したら、次はテキストセットアップ時に使用するドライバ用の仮想フロッピーの作成です。
Windows Server 2008 であれば、OSCDIMG.EXE で ISO にして、OS インストール時に使用することができるのですが、
Windows Server 2003 以前のバージョンではフロッピーが必須です。

私は、仮想フロッピーを作る場合、以下のソフトを利用させていただいています。
Virtual Floppy Drive 2.1

今使用している環境は Windows 7 x86 ですが動作します。

ダウロードしたファイルを解凍して、[vfdwin.exe] を実行します。
この EXE は [管理者として実行] する必要があります。
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実行されたら、[インストール] をクリックします。
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続いて、[開始] をクリックします。
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そうすると仮想フロッピーディスクドライバが起動されますので、[ドライブ 0] タブの [開く/新規] をクリックします。
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仮想フロッピーディスクファイルの保存先を指定して、ディスク種別は [FILE] を選択し、[作成] をクリックします。
# ファイルの拡張子は [.flp] で。

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[変更] をクリックしてドライブ文字を割り当てます。
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最後に、[フォーマット] をクリックして、準備完了です。
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フロッピー ディスク ドライブ が追加されているのでダウンロードしたドライバを保存します。
# symmpi_w2000_1100200.zip 直下のファイルをすべてフロッピーに保存します。

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作業が終了したら、[停止] をクリックします。
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これで OS をインストールする準備は完了です。

■OS のインストール

OS のインストールは VMWare Workstation の通常の仮想マシンを作成する手順と一緒です。

OS に [Windows 2000 Server] を選択して、
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SCSI アダプタには [LSI Logic] を選択して、
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仮想ディスクは [SCSI] を選択して、仮想マシンを作成します。
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LSI Logic を使用しているので仮想マシン起動時にメッセージが表示されますが、これは [OK] をクリックします。
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以下の画面で [F6] を押して、
image?

[S] を押して、
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作成した仮想フロッピーディスクのイメージを参照して、接続済みに設定し、
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[Enter] を押します。
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ドライバは一つしか選択できませんので、[Enter] を押します。
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これ以上ドライバはインストールしませんので、[Enter] を押します。
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ここまでくれば後はセットアップにしたがってインストールをします。
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ドライバを追加しているのでディスクが認識できています。
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再起動時にはフロッピーの接続は外しておきます。
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あとはグラフィカルセットアップで Windows 2000 Server をインストールして完了です。image

この環境に VMWare Tools と SP4 を適用しました。

これで LSI Logic のアダプタを使用した P2V 元環境の完成です。
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次の投稿でこの環境を Hyper-V に P2V したいと思います。

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Written by Masayuki.Ozawa

2月 9th, 2010 at 11:43 pm

Posted in Hyper-V

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