Windows Server 2008 SP2 で AD DS と Exchange Server 2007 の共存環境を構築しようとした場合、
環境によってはインストール中に以下のエラーが発生することがあります。
# SP2 でなくてもエラーにはなると思います。私が試した環境はたまたま、OS が SP2 でした。
[Microsoft Exchange Transport] サービスが起動できないためにエラーとなるようです。
最初は以下の現象が発生したのかと思ったのですが、Exchange Server 2007 SP2 の場合は、対象のアセンブリの
構成ファイルで [<generatePublisherEvidence enabled="false" />] は設定されているみたいなんですよね。
Exchange Server 2007 用更新プログラムのロールアップをインストールすると Exchange Server 2007 マネージ コード サービスが開始されない
いろいろ調べていたところ、TechNet Magazine? 2008 年 11 月の以下の記事に解決策が載っていました。
# 最後の QA が今回の現象に該当します。
Outlook Anywhere と IPv6、リモート接続アナライザなど
ドメインコントローラーと Exchange Server 2007 を共存させたときは、IPv6 を有効にしておく必要があるようですね。
今回は Exchange Server 2007 SP2 をインストールしようとしたのですが、本現象は発生しました。
OS の基本セットアップ終了後は IPv6 を無効にするようにしているのですがそれが裏目に出てしまったようです。
IPv6 を有効にするとインストールも正常に完了します。
最初はドメインコントローラーと Exchange Server 2007 の共存がサポートされていないのかと思っていたのですが、
この構成はセキュリティの面から推奨はされないがサポートされる構成のようです。
記載されている内容が微妙なんですよね…。
以下のように記載されているので一見、NG なのかと思えば、
Windows Server 2008 を実行するサーバーに Exchange 2007 RTM をインストールすることはできませんが、 |
?
セキュリティとパフォーマンス上の理由から、Exchange 2007 をメンバ サーバーにのみインストールし、 Active Directory ディレクトリ サーバーにはインストールしないことをお勧めします。 ディレクトリ サーバーへの Exchange 2007 のインストールはサポートされていますが、 インストールしないことを強くお勧めします。 |
?
と記載されている個所も。
併用というのはおそらく、Windows Server 2008 のドメインコントローラーを認証基盤として使えるかということだと
思うのですが、表現がいまいちわかりにくいです。
# Exchange 2000 が併用不可となっているので有効なドメインコントローラーになりえるかということだとは思うのですが。
以下の KB もあるようですので、再起動時にサービスの手動起動が必要になる可能性もあるようですね。
できればドメインコントローラーと Exchange は別立てにしたいですがお客様の費用や規模によっては共存せざるを得ないことも
あるかと思います。
# EBS 2008 での提案というのもありかとは思うのですが。
そのようなときの注意事項のメモとして。
2010/4/21 追記
ドメインコントローラー以外でも IPv6 が無効になっていると現象が発生しますね…。
本現象は AD DS にかかわらず以下の KB が当てはまるようです。
AD DS でも上記 KB の対応をすれば、IPv6 が無効でもインストールできます。