最近気になる検証環境で利用したいハードウェアとして Minisforum MS-01 があるのですが、自分の用途で気になった内容をメモとして。
Azure Stck HCI と ESXi での利用について
気になる用途としては Azure Stack HCI と ESXi での利用となるのですが、それぞれすでに検証されている記事が公開されています。
NIC の認識
どちらの環境もインストールを行うことができたようなのですが Azure Stack HCI については 2.5 G の NIC として搭載されている i226-V / i226-LM の利用に問題があるようです。
Intel の NIC は、インテルR イーサネット・アダプターコンプリート・ドライバー・パック 等からドライバーをダウンロードすることができます。
i226-LM については Windows Server でも認識させることができますが、i226-V については Windows Server 用のドライバーが提供されていません。
- i226-V 用のドライバーの inf を書き換えて未署名のドライバーのインストールで対応させる
- i226-LM 用のドライバーを直接指定してインストールする
というようなことを実施することで i226-V をサーバー OS でも認識させることができるようですが、どちらの方法を使用しても Azure Stack HCI では利用することができなかったようです。
Azure Stack HCI ではインストール時の検証で NIC の検証も含まれているのですが、VLAN の対応 / RSS の対応が確認されているようです。
私も上記の情報を見るまで気づいていなかったのですが、28.2 以降は、次の記載が追加されていたようです。
End of support for RSS on Microsoft Windows operating systems for the following devices:
i226-LM はサーバー OS でも認識させることができるようなのですが、最新や 28.2 より前のドライバーを使用しても、RSS が使用できるようにならなかったようで、i226-V / i226-LM で RSS を有効化することができず、展開時に RSS が有効になっていないということでエラーとなったようです。
前述の検証では、最終的には標準で搭載されている 10Gbps の SFP+ のポートと Mellanox ConnectX-4 LX を増設した NIC でネットワークの構築を行うこにしたようです。
MS-01 で、追加の NIC を購入せず、1Gbps or 2.5Gbps のネットワークで構築をするのであれば、ベース OS は Windows Server 2022 を使用して、Nested Hyper-V で Azure Stack HCI を構築することを検討してもよいのかもしれませんね。
ESXi 8.0 Update 2 での検証結果としては追加の NIC のドライバーは必要なかったと記載されており、ESXi 8.0 であれば、NIC の認識は問題なさそうな雰囲気でした。(7.0 Update 3f からコミュニティネットワークドライバーが製品に含まれているんですね)
96 GB のメモリ認識について
メモリについても、意識できていなかった記載がありました。
MS-01 は i9 については、 i9-12900H と i9-13900H の 2 モデルがあります。
96 GB のメモリを認識させたい場合には、Gen 13 を使用する必要があるため、i9-13900H が必要となるようです。(ESXiの記事で、実際に 48GB × 2 で 96GB を認識させたという記載がありました)
Gen12 と Gen13 ではそれなりに価格差があるので、メモリを 64GB までにして価格を抑えるかは悩ましいところですね。