SE の雑記

SQL Server の情報をメインに Microsoft 製品の勉強内容を日々投稿

Ignite 2021 で Azure Arc Enabled Data Service のアップデートが発表されています

leave a comment

Ignite 2021 で CONLL104 : Introduction to Azure Arc-enabled Data Services でアナウンスが行われていますが、Azure Arc Enabled Data Services でいくつかのアップデートが行われています。

image

Release notes – Azure Arc-enabled data services でも 11 月のアップデートとして、様々な追加機能がアナウンスされています。

私がキャッチアップしているのは、 Arc Enabled SQL Managed Instance の部分となりますが、Enabled MI に関係するアップデートをキャッチアップしておこうと思います。

GA 時には「v1.0.0_2021-07-30」というイメージタグが使用されていたのですが、今回のアップデートでは、「v1.1.0_2021-11-02」が各環境のイメージとして使用されるようになりました。

「az arcdata dc list-upgrades」でイメージを確認することもできるようですね。

image

直接接続モード (Direct Connected Mode) の一般提供開始

Directly connected mode for Azure Arc-enabled data services is generally available. でもアナウンスがありましたが、Azure Arc Enabled Data Services の直接接続モードの一般提供が開始されました。

直接接続モードの GA のタイミングで、Azure との連携については、サービスプリンシパルではなく、マネージド ID が使用されるように変更となったようです。

Azure Arc のデータコントローラーの拡張機能を作成したタイミングで、マネージド ID が自動的に作成されるようになり、このマネージド ID で使用状況やメトリクスのアップロードが行われるようになっているようです。

今までは、直接接続モードのデータコントローラーのデプロイはポータルから実行していたと思いますが、AZ CLI で直接接続モードのデータコントローラーがデプロイできるようになっています。

 

メトリクスの自動アップロード

メトリクスの自動アップロードの有効化ができるようになり、CLI で設定ができます。

直接接続モードについては、自動アップロードしか設定はできないようですが、間接接続モードでの使用状況 / メトリクスのアップロードとして、自動アップロードが使用できるのではないでしょうか。

 

ポイントタイムリストア (PITR) の機能拡張

Perform a point in time Restore のドキュメントが大きく更新されています。

今までは YAML をデプロイして自動的に取得されているバックアップをリストアしていましたが、AZ CLI でリストアを行うように変更されています。(今は、YAML でもリストアできるようですが)

PITR によるリストアについては、汎用目的でサポートされ、ビジネスクリティカルでは、現時点ではプレビュー扱いとなるようです。

上記の内容も含めると、今回は次のような機能拡張が行われているようです。

  • Azure CL による PITR の実行
  • PITR のコマンドで「–dry-run」のサポート
  • バックアップ保持期間の設定の制御 (デフォルトは 7 日に設定されており、保持期間を 0 にすると、自動バックアップを無効にできる)
  • PITR のタイムゾーンの考慮
    • Arc MI はインスタンスのタイムゾーンを展開時に指定できるのですが、GA 当初はタイムゾーンをデフォルト (UTC) から変更すると、リストアを行うことができませんでした。
    • 今回のアップデートでタイムゾーンを変更した場合の PITR の問題が解消されているはずなのですが、私が検証した範囲では解消していませんでした…。

 

Azure CLI の更新

Arc 向けの Azure CLI がかなり更新されていますので、最新の機能を活用するのであれば、CLI を更新が必要となります。
私の環境では、「az upgrade」を行った後のバージョンは次の内容となっています。

image

 

インプレースアップグレード

今回のリリースで、GA 後のイメージが公開されましたので、インプレースアップグレードについてのドキュメントが追加されています。

インプレースアップグレードについては、データコントローラーから実行することになるかと。

既知の問題の Data controller upgrade に記載されていますが、現状、

  • CLI / ポータルを介した直接接続モードのアップグレードはサポートされていない
    • ということは現状アップグレードできない??
  • データコントローラー / 汎用目的のような GA したもののみアップグレードでき、ビジネスクリティカル / PostgreSQL Hyperscale はアップグレードできない

というような制限があるようです。

今回のリリースからアップグレードが可能となりましたので、次のドキュメントが新しく公開されています。

Share

Written by Masayuki.Ozawa

11月 8th, 2021 at 12:02 am

Leave a Reply