SQL Server 2008 / R2 の サポート終了による「拡張セキュリティ更新プログラム : Extended Security Update (ESU)」の提供に伴い、様々なアナウンスや情報が公開されています。
情報がかなり散在していますので、各機能を確認する前に全体的にまとめてみました。
Azure Backup の SQL Server 2008 / R2 サポート (プレビュー)
Azure VM 上の SQL Server では、ESU は無償で提供を受けることができ、Azure 上で利用する場合、バックアップに関しては、Azure の機能を利用したいということもあるのではないでしょうか。
Windows Server 2008 R2 SP1 上で動作する、SQL Server 2008 / R2 で、Azure Backup による SQL Server のデータベースバックアップがサポートされるようになり、古い SQL Server でもバックアップ運用の利便性を向上することができるようになりました。 (2019/7/ 13 時点ではプレビュー)
情報
- アナウンス
- テクニカルドキュメント
- Azure VM での SQL Server Backup について
- Back up SQL Server databases in Azure VMs
- Windows Server 2008 R2 SP1 で機能を有効化するためには、レジストリ変更が必要であり、該当のレジストリの設定手順が記載されている (投稿時点では英語版のみ記述がある)
SQL Server IaaS Agent 拡張機能
Azure VM 上で SQL Server を利用する場合、ライセンスモデルとしては PAYG (従量課金) と、Azure ハイブリッド特典 (AHUB) を選択することができます。
(BYOL は AHUB の利用形態に含まれるため、BYOL を使用する場合は AHUB を指定する)
従来までは、MarketPlace から、PAYG か、BYOL のイメージのいずれかを使用して、ライセンスモデルを指定していたのですが、2019/1 から SQL VM リソースプロバイダーを使用することでライセンスモデルが変更できるようになりました。
今までは Windows Server 2012 以降、かつ SQL Server 2012 以降でしか、ライセンスモデルを変更することができなかったのですが、次のような改善が行われています。
- SQL Server 2008 / R2 をサポート
- Windows Server 2008 / R2 をサポート
- ライセンスモデルの変更に必要となる SQL Server IaaS Agent も実行モードを 3 種類から選択
また、SQL VM リソースプロバイダーをインストールした VM については、「SQL virtual machines」というブレードで管理できるようになっています。
今後、数週間以内に「Azure SQL」というブレードが新規に公開され、Azure SQL VM を含む、Azure SQL の様々な環境を統合的に管理できるようになるとのことです。
情報
- アナウンス
- テクニカルドキュメント
- Register SQL Server virtual machine in Azure with the SQL VM resource provider
- SQL Server IaaS Agent をインストールする際に必要となる SQL VM リソースプロバイダーについて
- ライセンスモデルの切り替えと Windows Server 2008 で実行するための NoAgent の登録方法
- Automate management tasks on Azure Virtual Machines with the SQL Server IaaS Agent Extension
- 新しくなった SQL Serve IaaS Agent 拡張機能について
- 従来のバージョン (クラシック) についての情報は こちら に移動
- 新しくなった SQL Serve IaaS Agent 拡張機能について
-
- Full Mode と Lightweight Mode でのインストール方法
- Register SQL Server virtual machine in Azure with the SQL VM resource provider
拡張セキュリティ更新プログラム : Extended Security Update (ESU)
SQL Server 2008 / R2 のサポート期間は終了しましたが、Azure VM 上、または、ESU サブスクリプションを有償で購入することで、セキュリティ更新プログラムを 3 年間、延長して受け取ることができるようになります。
(セキュリティ更新プログラムの延長提供期間の中で、新しい環境に移行させるという延命措置)
ESU を受け取るための情報がサポート終了に合わせて公開されました。
ESU は「最新のサービスパック」(SQL Server 2008 : SP4 / SQL Server 2008 R2 : SP3) 向けの更新プログラムの提供ですので、ESU を利用する際には、サービスパックの最新化だけは検討しておく必要がありますので注意してください。
ESU による修正プログラムの提供は、Azure の SQL レジストリというリソースを使用するか、Azure Automation で更新プログラムの管理を行う必要があり、その利用方法が記載されています。
- アナウンス
- 2019/7/9
- Understanding SQL Server 2008 and 2008 R2 end-of-support options
- ESU についての情報
- Beat SQL Server 2008/R2 End of Support by moving to Azure VM for three years of free security update
- マイグレーション / ライセンス切り替え / SQL VM リソースプロバイダー / Azure Backup 対応といった統合的な情報
- Understanding SQL Server 2008 and 2008 R2 end-of-support options
- 2019/7/9
- ランディングページ
- テクニカルドキュメント
- SQL Server 2008/2008 R2 Extended Security Updates (ESUs)
- ESU の提供を受けるためのテクニカルな情報が記載されている Github 上のドキュメント
- SQL レジストリ
- Azure VM の SQL Server への SQL Server データベースの移行
- Azure VM へのマイグレーション方法
- Azure での SQL Server 仮想マシンのライセンス モデルを変更する方法
- Azure VM に移行をした際のライセンスモデルの変更方法
- SQL Server IaaS Agent 拡張機能
- Install in Lightweight mode
- マルチインスタンスや FCI に対応した軽量モード
- Full mode installation
- 拡張機能のフルセットが使用可能なモード
- NoAgent モード
- Windows Server 2008 に対応したエージェントレスモード
- Install in Lightweight mode
- Azure Backup
- About SQL Server Backup in Azure VMs
- Windows Server 2008 R2 SP1 上の SQL Server をAzure Backup によりバックアップ
- About SQL Server Backup in Azure VMs
- Azure Site Recovery
- Set up disaster recovery for SQL Server
- ASR を使用した SQL Server VM の保護
- Set up disaster recovery for SQL Server
- SQL Server 2008/2008 R2 Extended Security Updates (ESUs)