Azure の仮想マシンで SQL Server を利用する際に、管理タスクを自動化することができる「SQL Server IaaS Agent 拡張機能」が、SQL Server インストール済みイメージに対して、日本語版の SQL Server をインストールした場合にもサポートされるようになりました。
Azure 仮想マシン上に作成した SQL Server の日本語化手順(Windows OS 版 SQL Server 2017 対応手順)
ただし、SQL Server Agent 拡張機能 (Resource Manager) による Azure Virtual Machines での管理タスクの自動化 に記載されているように SQL Server インストール済みイメージを使用した場合のみサポートされる状況には変わりがなさそうですので、この点は注意が必要かと。
注意
SQL Server IaaS Agent 拡張機能は、SQL Server VM ギャラリー イメージ (従量課金制またはライセンス持ち込み) でのみサポートされます。 SQL Server を OS のみの Windows Server 仮想マシンに手動でインストールする場合や、カスタマイズされた SQL Server VM VHD をデプロイする場合、この拡張機能はサポートされません。 そのような場合は、PowerShell を使用して拡張機能を手動でインストールおよび管理できる可能性がありますが、Azure Portal には SQL Server の構成設定が表示されません。 ただし、代わりに SQL Server VM ギャラリー イメージをインストールしてカスタマイズすることを強くお勧めします
SQL Server IaaS Agent 拡張機能は、以下の 2 種類のサービスで構成されています。
これらのサービスが SQL Server に対してアクセスできるようにする必要があるのですが、一番手っ取り早いのは SQL Server IaaS Agent 拡張機能を再インストールすることかと思います。
アンインストールについては、ポータルの拡張機能から実施することができますし、PowerShell でも削除することができます。
Remove-AzureRmVMSqlServerExtension -ResourceGroupName "<リソースグループ名>" -VMName "<VM 名>" -Name "SqlIaasExtension"
インストールについてはポータルからは実施することができませんので、PowerShell でインストールする必要があります。
Set-AzureRmVMSqlServerExtension -ResourceGroupName "<リソースグループ名>" -VMName "<VM 名>" -Name "SqlIaasExtension" -Version "2.0" -Location "<リージョン>"
Azure のゲストエージェント経由でインストールが行われ、IaaS Agent は Local System のサービスとして動作するため、SQL Server に対して接続が可能となっており、SQL Server にアクセスし、NT Service\SQLIaaSExtensionQuery のログインの作成などが実施されています。
(「NT Service\SQLIaaSExtensionQuery」は「sysadmin」のログインとなっています)
インストールが完了すると、ポータルの仮想マシンのブレード内に「SQL Server の構成」が表示され、様々な設定を行うことができるようになります。
IaaS Agent は、SQL Server の管理の利便性を向上させることができますので、日本語版の SQL Server のインストールを実施した場合もサポートされるようになったのはうれしいですね。
Azure での SQL Server 仮想マシンのライセンス モデルを変更する方法 を実施するためにも IaaS Agent が必要となりますので、このライセンス変更を日本語版の SQL Server を使った場合に実施できるようになったことも大きな改善点ではないでしょうか。