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Managed Instance の直近の機能アップデートやらなんやら (2018/12/05 版)

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今月、SQL Database Managed Instance (MI) の Business Critical が一般提供開始され、MI のベースになる部分は大体リリースされたのかなと。
Migrate mission critical SQL workloads to the most economical cloud destination に様々な情報が記載されていますが、直近で実施された機能アップデートをざっくりとまとめておこうかと。

その 1 : Business Critical が一般提供開始されました
2018/10 に General Purpose (汎用目的) の一般提供が開始され、12/1 に Business Critical (ビジネスクリティカル) の一般提供が開始されました。
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Overview Azure SQL Database Managed Instance resource limits も Business Critical の GA 後の内容に変わっていますので、一度見ておくと良いかと。
その 2 : MI で予約ライセンスが使用できます
1 年、または、3 年の利用をするのであれば、前払いの必要はありますが、大幅な割引で MI を利用することができるようになっています。
長期間使うことが決まっているのであれば、予約の利用を検討する著良いかと。
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その 3 : Geo レプリケーションがサポートされました
Best practices of using failover groups with Managed Instances で触れられていますが、フェールオーバーグループがサポートされ、Geo レプリケーションが組めるようになりました。
DNS ゾーン パートナーという考えがあり、セカンダリの MI をデプロイするときには同一の DNS ゾーンに配置するようなデプロイをする必要があります。
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また、SQL Database と異なり、「同一リージョンでの Geo レプリケーション」は設定できないため、必ず異なるリージョンにデプロイする必要があります。
Geo リストアについては現時点では実装されていないため COPY_ONLY のバックアップを手動で取得することで代用する必要があります。
Geo レプリケーションについては、Feature comparison: Azure SQL Database versus SQL Server も書き換わっており、現時点では英語版の情報は Geo-Replication : Yes となっています。
(投稿を書いている時点では日本語版の情報は古く、No となっています)
その 4 : デプロイ可能なサブスクリプションに制限があります
現時点の制約のようですが、サポートされているサブスクリプションの種類 に記載されているように、MI を利用可能なサブスクリプションは、EA / 従量課金 / CSP に 3 種類となっています。
残念ながら MSDN は対象外となっているので、検証をする際には使用するサブスクリプションは気を付ける必要があります。
その 5 : バックアップ保持期間が変更可能になりました
リリース当初はバックアップ保持期間が 7 日となっていたのですが、?B 単位に7~ 35 日の期間で変更できるようになりました。
既定は 7 日ですので変更したい場合は、DB 作成後に変更することになります。
その 6 : MI 作成時にインスタンスレベルの照合順序が指定できるようになりました
ポータルからの作成では対応していないのですが、ARM Template や REST API から MI を作成する場合は、インスタンスレベルの照合順序が指定できるようになりました。Japanese_XJIS_140 系も指定できます。
現時点では Preview 扱いのようです。

作成時のみ指定することができ、更新の REST で照合順序を変更しようとしてもエラーになります。
2019/4/18 追記
GA しました。

 
その 7 : 互換性レベル 150 が使用できます
ALTER DATABASE (Transact-SQL) 互換性レベル に記載されているのですが、互換性レベル 150 が MI でも使用できるようになっています。
デフォルトは 140 であり、SSMS には 150 が表示されないので、ALTER DATABASE を SQL で実行する必要がありますが、150 に設定し、Intelligent Query Processing 等を使うことができるようになります。
その 8 : DMS のオンラインマイグレーションによるオンライン移行が可能です
まだ、Preview の機能ですが、チュートリアル: DMS を使用して SQL Server を Azure SQL Database Managed Instance にオンラインで移行する で解説されているように、DMS を使用すると、SQL Server から MI へのオンラインマイグレーションを実行することができます。
SQL Server → SQL Database へのオンラインマイグレーションでは、レプリケーションや CDC を使用しているのですが、MI については、ログ配布に近い形のトランザクションログバックアップを利用した移行が実施されます。
その 9 : Feedback サイトあります
SQL Managed Instance が Feedback サイトとなっており、要望はここから出すことができます。
直近でホットなものとしては、Ignite 2018 デモ発表された次のものではないでしょうか。

個人的に興味深かったのは「UNPLANNED」となっているのですが、Make backups portable to on-premise SQL ですね。
MI のバックアップについては、MI へのリストアのみを対象とし、オンプレミスの SQL Server での利用は計画外となっています。

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Written by Masayuki.Ozawa

12月 6th, 2018 at 12:09 am

Posted in Managed Instance

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