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Azure Data Studio の SQL Server 2019 向け拡張機能

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Azure Data Studio は、SQL Operation Studio と呼ばれていたソフトの GA 後の正式な名称となります。
SQL Server の管理ツールといえば、SQL Server Management Studio であり、最新の SSMS 18.0 を使用することで SQL Server 2019 に対応した操作が可能となります。
Azure Data Studio についても SQL Server 2019 に対応させることができ、対応させるための拡張機能が公開されています。

SSMS と Azure Data Studio は、利用目的が異なっており、SQL Server の全機能を管理するためには、SSMS を使用し、データベースの管理のみができればよいのであれば Azure Data Studio を使うというように使い分けができるようになっています。
また、Azure Data Studio はクロスプラットフォームに対応しているため、Windows 以外の環境でも利用することが可能という特徴もあります。
(SSMS は今後も Windows 専用のリッチな SQL Server の管理ツールとして提供が行われていきます)
SSMS と Azure Data Studio との比較は、Azure Data Studio for SQL Server で解説されていますので、こちらは一読しておくと良いのではないでしょうか。
で、ここからが本題ないのですが、Azure Data Studio は SQL Server 2019 向けの拡張機能をインストールすることで様々な機能が追加されます。

詳細については、SQL Server 2019 extension (preview) に記載されているのですが、大きな機能としては次のようなものがあります。
SQL Server 2019 Big Data Cluster support
2019 の拡張機能をインストールし、プレビュー機能を有効化することで、「SQL Server big data cluster」に接続することができるようになります。
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Big Data Clusters に接続した場合は、Notebook を使用した Big Data Clusters のデータ分析や、クラスター内の HDFS の操作もできるようになっているようですね。
Big Data Clusters は、Spark も使用できるようになっているのですが、Spark のジョブも Azure Data Studio からサブミットできるようになっているようです。
Azure Data Studio Notebooks
私は、最初勘違いしていたのですが、Notebook の対応は、Big Data Cluster 向けの拡張機能でもあるのですが、スタンドアロンでもこれ使えるんですね。
Big Data Cluster の接続が、Jupyter Notebook を起動するための導線になると思っていたのですが、コマンドパレットから Jupyter Notebook を起動することができるようになっていました。
SQL Server 2019 向けの拡張機能をインストールすることで、コマンドパレットには次のような Notebook 向けのコマンドが利用できるようになります。
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「New Notebook」から「.ipynb」が作成できるようになっており、ここから新規の Notebook を作成することができます。
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Kernel の選択もできるようになっており、Big Data Cluster を使用しない場合も汎用的に利用できるようになっていました。
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Azure Resource Explorer
サクッと試した時にはキャッシュの関係かうまく接続ができなかったのですが、Explore Azure SQL resources with Azure Resource Explorer に記載されているように、Azure のアカウントを設定することで、Azure の SQL Server ベースのリソースへの接続を簡略化することができるようになるようです。
 
Polybase Create External Table Wizard
SQL Server 2017 までの、Java を使用した HDFS ベースのコネクターではなく、SQL Server 2019 で追加された Java が不要で PolyBase が使用できるようになった新機能向けの外部テーブルの作成をウィザード形式で実施できるようにするための機能です。
2019 の拡張機能をインストールすると「Create External Table」が表示されるようになります。
これが新しい PolyBase のコネクターを使用した外部データソースと外部テーブルの作成ウィザードになります。
現時点の SSMS では、T-SQL ベースでの作成となるようなので、Azure Data Studio の方が外部テーブルは作成しやすそうですね。
(Big Data Cluster との統合を考慮した機能追加だから Azure Data Studio の方に実装されているのかと思いますが)
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現状は、SQL Server と Oracle に対応しており、GUI で外部テーブルを作成することができるようになります。
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余談ですが、新しい PolyBase のコネクターを使用した外部テーブル、DB の照合順序によっては内部エラーが発生し、うまく作成ができないケースもありますので、注意してください。
私の場合は、DB の照合順序に「Japanese_XJIS_140_CI_AS」を使用していたら、「指定されたキーはディレクトリ内に存在しませんでした」のエラーとなり、外部テーブルが作成できませんでした。
PolyBase のログは、「C:\Program Files\Microsoft SQL Server\MSSQL15.MSSQLSERVER\MSSQL\Log\Polybase」に出力されており、外部テーブルの作成のエラーについても、このファイルに記録されますので、うまく動作しない場合はこのファイルを見るとよいかと。
Big Data Clusters 向けの拡張が多いですが、SQL Server 2019 向けの機能がいろいろと追加されていますね。

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Written by Masayuki.Ozawa

9月 30th, 2018 at 10:47 pm

Posted in SQL Server

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