SQL Server のデータベースの A/B テストを実施することができる Database Experimentation Assistant (DEA) の 2.6 が公開されました。
Release: Database Experimentation Assistant (DEA) v2.6
以前、アナウンスがありましたが、DEA 2.5 から大幅に機能強化が行われており、今回のバージョンから、
- SQL Server 認証に対応
- 拡張イベント (xEvent) に対応
- SQL Database / Managed Instance / SQL Server on Linux に対応
というような大きな機能強化が行われています。
今までは、Windows 認証にのみ対応をしていたため、SQL Databae / Managed Instance / SQL Server on Linux に対して、DEA でテストを実施することができなかったのですが、今回から、SQL Server 認証もサポートしましたので、これらの SQL Server についてもテスト対象としてサポートされています。
(SQL Server on Linux については、DEA 2.5 の段階でも、Linux を AD 参加させて、AD ユーザーを使用した Windows 認証であれば接続できていたのですが、準備がちょっと面倒だったのですよね)
トレースについては、今までは
- SQL Server Profiler (サーバートレース)+ 分散再生コントローラー/クライアント
を使用していたのですが、今回から、
- 拡張イベント + ビルトインの再生ツール (OSTress)
が使用することができるようになり、分散再生コントローラーと SQL Server Profiler が使用できない環境に対しても、キャプチャと再生ができるようになっています。
ビルトインの再生ツールについては、OSTress を使用しているようですので、分散再生コントローラーと比較して、簡易な実行となるかもしれませんが、簡単に実行できるのはうれしいですね。
SQL Database / Managed Instance については、拡張イベントを使用し、拡張イベントのログを BLOB ストレージに出力することになるのですが、それらの設定も GUI から簡単に設定することができます。
(SAS の URL は事前に取得しておく必要がありますが)
レポートについても構成が変わっており、今までより可視性が高くなっています。
(R をインストールしなくてもレポートが作れるようになっています。DEA からレポート作成用の SQL Server の接続用ログインの言語設定を English に変えなくてはいけないのは、相変わらずですが)
今までは、「SQL Server のバージョンアップ」「設定変更の影響」を確認するために DEA を使用するシナリオがメインだったと思いますが、SQL Database / Managed Instance / SQL Server on Linux に対応したことによって、SQL Server を動作させるプラットフォームを大幅に変更した場合のクエリの実行状況の確認にも使えるようになりましたので、移行時のクエリ実行の影響に使用できるのではないでしょうか。
レポートを作成するところまでしかまだ触れていないのですが、時間があるときにもう少しじっくり触ってみたいと思います。