Build 2016 も終わりましたので、直近でアナウンスのあった SQL Server / SQL Database 関連のアップデートをまとめてみようかと。
■ Build 2016 の関連情報
Build 2016 で開催されたセッションは、大体情報が発表されているのかと、
その中で、SQL Server / SQL Database に関連するものをピックアップしてみたいと思います。
去年は、Elastic Pool が発表されていたかと思いますが、今年は大きな機能はなかったのかなと。
A Developers Guide to Azure SQL Data Warehouse
Using Non-volatile Memory (NVDIMM-N) as Block Storage in Windows Server 2016
A Lap Around Azure’s Open Source Driven Innovation, Part II: Hacking Data Open with the Cloud
SQL Database Technologies for Developers
Advanced Analytics with R and SQL
Adding Power BI Data Experiences to Your Applications
ブロックモードの NVDIMM-N を使用した、Storage Class Memory disks (SCM) が興味深かったです。
これについては、 Best friends forever: Windows Server and SQL Server でも触れられてるようですね。
NVMe の SSD で、4KB のランダム書き込みを 7 秒間発生させた場合、14,177 IOPS / 55MB/sec となっていた状態で、同一のアクセスを NVDIMM で発生させた場合、179,276 IOPS / 700MB/sec と速度にかなりの差が出ていました。
■ SQL Server 関連情報
SQL Server の更新プログラムの提供方針の更新
Announcing updates to the SQL Server Incremental Servicing Model (ISM) (3/24)
SQL Server の更新プログラムは、大きなものとしては以下の 2 種類があります。
# 緊急の脆弱性が発見された場合は、CU 以外で修正プログラムが提供されることもありますが。
- サービスパック (Service Pack : SP)
- 累積修正プログラム (Cumulative Update : CU)
サービスパックについては、リリースされる時期は明示的に定められていませんが、CU については大体 3 か月単位で提供が行われています。
今まで、CU については、「該当する問題があった場合に適用を検討」というような形となっており、Windows Update には載ってこずに、適切なバージョンを自分でダウンロードし、適用をするという方法となっていました。
今回のアナウンスの内容をざっくり書くと、
- CU は、サービスパックと同等のレベルでテストがされている
- Windows Update カタログにすべての CU を含める
- 最新の更新が適用された状態での運用をできるようにするため、最新の CU をWindows Update 経由で適用できるようにする
というようになるかと。
投稿を書いている時点の WSUS では、まだ、CU の配信ができるようになっていないようでしたが、今後は SQL Server の最新化の制御が少し変わってくるかなと。
SQL Server Code Samples
SQL Server Code Samples (3/26)
SQL Server のコードサンプルが、GitHub で公開されました。
現状は、In Memory OLTP に対してのサンプルが公開されているようです。
SQL Server Management Studio のアップデートタイミングについて
SQL Client Tools update for SQL Server 2016 (3/25)
Announcing SQL Server Management Studio ? March 2016 Refresh (4/1)
SQL Server 2016 から、SQL Server のコンポーネントとして SQL Server Management Studio (SSMS) が含まれるのではなく、SSMS として独立したコンポーネントとして提供されるようになりました。
現状の、製品候補版の SQL Server 2016 では、SQL Server のインストールメディアに SSMS が含まれておらず、 Download SQL Server Management Studio (SSMS) からダウンロードして、インストールを使用するようになりました。
- SQL Server 2008 ~ 2016 に対応
- 月次で更新が行われる
- 月次で更新されるため、SQL Database の更新についても最新をインストールすることで対応できる
- Visual Studio 2015 シェルに変更
- 無償で利用することが可能
というような内容でしょうか。
SQL Server Developer Edition を無償で入手できる方法の提供
Microsoft SQL Server Developer Edition is now free (3/31)
SQL Server Developer Edition が、Visual Studio Dev Essentials のメンバーに対して無償で提供が行われるようになりました。
# Visual Studio Dev Essentials 自体が、無償で登録できるプログラムです。
Developer Edition については、SQL Server 2014 のエディションとコンポーネント で記載されていますが、Enterprise Edition の機能が含まれている、買いあh津 / テストの利用に対して使用することができるエディションです。
これからは、VS Community + SQL Server Developer Edition という組み合わせを無償で使用して開発するという形態がとれるようになりそうですね。 p>
現状は、SQL Server 2014 の Developer Edition が提供されていますが、SQL Server 2016 の Developer Edition の提供が開始された後は、こちらも無償で提供されるようになるようです。
■SQL Database 関連情報
Elastic Database Transaction が GA
Elastic Database Transactions are now generally available for Azure SQL Database (3/24)
SQL Database に対して、複数データベースへの分散トランザクションを実施する仕組みとして、Elastic Database Transaction という機能がありましたが、この機能が GA しました。
Azure SQL Database を使用した Elastic Database トランザクションの概要
JSON 関数のサポート
Public preview: JSON in Azure SQL Database (3/30)
SQL Server では、2016 の新機能として実装される、JSON 関数ですが、SQL Database でもプレビューとして実装されました。
JSON のデータを操作 / 検索結果をを JSON の形式で返却するための各種関数や FOR 句が SQL Database でも使用できるようになります。
Temporal Table のサポート
Preview: Temporal tables in Azure SQL Database (2/22)
Public preview of Azure SQL Database Temporal Tables (3/30)
こちらも SQL Server 2016 の新機能として実装されるものとなりますが、システムバージョン管理されたテーブルが SQL Database でもプレビューとして実装されました。
Getting Started with Temporal Tables in Azure SQL Database
Temporal Tables
軽く触ってみた感じでは SQL Server 2016 の実装と同じようですね。
■Power BI 関連情報
Power BI Embedded
Public preview: Microsoft Power BI Embedded (4/1)
Power BI のレポートを埋め込めるようにするための、Power BI Embedded がプレビューとしてリリースされました。
What is Microsoft Power BI Embedded
Power BI Embedded の価格
レンダリング単位での課金となるようですね。