昨日から Windows Server 2008 R2 のクラスター環境のバックアップ / リストアの基本手順の確認をしていました。
大体の検証ができたのでまずは、クラスターの構成情報のバックアップの基本をまとめてみたいと思います。
今回の検証ですが、基本的な動作の確認のため、[クラスター コア リソース] のみの環境で検証をしています。
# 2 ノードクラスターの環境です。
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■クラスターの VSS Writer
以下は クラスターの環境で、VSS のライターの情報を取得したものになります。
C:Windowssystem32>vssadmin list writers vssadmin 1.1 – ボリューム シャドウ コピー サービス管理コマンドライン ツール (C) Copyright 2001-2005 Microsoft Corp. ライター名: ‘Task Scheduler Writer’ ライター名: ‘VSS Metadata Store Writer’ ライター名: ‘Performance Counters Writer’ ライター名: ‘System Writer’ ライター名: ‘ASR Writer’ ライター名: ‘Shadow Copy Optimization Writer’ ライター名: ‘Registry Writer’ ライター名: ‘WMI Writer’ ライター名: ‘BITS Writer’ ライター名: ‘COM+ REGDB Writer’ ライター名: ‘Cluster Database’ |
クラスター用のライターとして、[Cluster Database] が組み込まれています。
このライターですが、[Cluster Service] が起動している場合だけ起動しています。
そのため、クラスターのバックアップを取得する場合は [必ず Cluster Service を起動] しておきます。
# サービスが停止している状態で、[vssadmin list writers] を実行すると、[Cluster Database] のライターは表示されません。
■クラスターのバックアップの取得
クラスターのバックアップですが、[システム状態] のバックアップに含まれています。
そのため、クラスターのバックアップを取得する場合はこの情報を取得することになります。
システム状態の中でクラスターの情報が含まれるのは、以下の 2 つの項目になるようです。
# システム状態で取得される情報は、VSS ライターが用意されているようですね。
- Cluster Database
- System Writer
■Cluster Database のバックアップの内容
[Cluster Database の VSS ライター] で取得される情報です。
このバックアップには、[CLUSDB] というクラスターの構成情報のバックアップが含まれています。
このファイルは、[%systemroot%Cluster] に保存されるファイルになります。
# HKLM にロードされる [Cluster] というレジストリハイブの実体です。
[Cluster Database] の VSS ライターで取得されているため、[Cluster Service] のサービスが起動していないと、
この情報のバックアップが取得されません。
[CLUSDB] の情報ですが、[Cluster Service] を起動するために必要となるため、[Cluster Database] の VSS ライターが
起動していない状態で取得したバックアップでは、クラスターのサービスを起動することができませんので注意が必要です。
# 他のノードから [CLUSDB] を持ってきて復元ということもできたはずですが。
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■System Writer のバックアップの内容
情報としてはいろいろと含まれているのですが、クラスターに関しては [CLUSDB] 以外のファイルが含まれているようです。
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構成情報は [CLUSDB] に含まれているので、[Cluster Database] のバックアップに含まれるのですが、クラスターのプログラムの
実体に関しては、[System Writer] で取得される情報に含まれています。
クラスターのバックアップは、システム状態で取得される、[Cluster Database] と [System Writer] の 2 つの情報が取得できて、
有効なバックアップとなるようですね。
次は、全損時に備えたバックアップの取得についてまとめていきたいと思います。