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Exchange 2007 / 2010 のバックアップについて

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1/4 になってしまいましたが新年明けましておめでとうございます。
本年も日々、勉強を積み重ねていきたいと思います。

年末、年始はちょっとした調べ物やインストールマニアックスの作業を少しずつこなしていました。

インストールマニアックスに関しては総インストール数が 50 ぐらいで終了してしまいそうですが、時間がある限り、
インストールをしていきたいと思います。

本年の初投稿は Exchange 関連の内容から。
SQL Server 関連の投稿をしたかったのですが、直近で調べていたのが Exchange だったもので…。
# Exchange の引き合いを対応することが多くなってきました。

Exchange 2007 SP2 以降では、Windows Server 2008 の Windows Server バックアップに対応した VSS プラグインが組み込まれています。

Exchange Server 2007 SP2 の新機能

Exchange 2007 の書籍は、Windows Server 2003 をベースに記載されていることが多く、Windows Server 2008 を使用した場合の
バックアップは今まできちんと調べたことがなかったので、年末の暇な時間を利用していろいろと調べてみました。

  • Exchange 2007 SP1 以前のバージョン
    VSS プラグインが組み込まれたのは Exchange 2007 SP2 からになります。
    それ以前のバージョンに関してはバックアップを取得してもトランザクションログの切り捨てが行われません。
    そのため、Exchange に対応したバックアップを取得する場合は、サードパーティーのバックアップ製品を使用する必要がありました。

    [vssadmin list writers] を実行すると、[Microsoft Exchange Writer] が表示されるので、一見すると完全に対応した
    バックアップを標準の Windows Server バックアップでで取得できそうに見えるのですが、この状態でバックアップを
    取得してもトランザクションログは切り捨てがされずに蓄積されていきます。

    image

  • Exchange 2007 SP2  / Exchange 2010
    Exchange 2007 SP2 / Exchange 2010 では Windows Server バックアップに対応したプラグインが組み込まれます。
    プラグインが組み込まれることにより、Windows Server バックアップを取得した際に、トランザクションログの切り捨てが
    実行されるようになります。
    また、リストア時に Exchange のデータのみをリストアすることが可能になります。
    # アプリケーションとして、[Exchange] が選択できるようになります。

    以下の画像は、Exchange 2010 のレジストリを表示したものになるのですが、Windows Server バックアップのライタとして、
    Exchange が登録されていることが確認できます。

    – Exchange 2010 の VSS の登録状況 –
    image

プラグインが組み込まれることで、Windows Server バックアップが Exchange に対応するのですが、取得時には以下の設定を
する必要があります。

  1. 完全バックアップを取得
  2. ストレージグループ (Exchange 2010 ではデータベース) を含むボリューム全体を取得

Windows Server バックアップを使用した Exchange データのバックアップと復元

[完全バックアップを取得]

[完全バックアップ] で取得することで、バックアップ取得時にトランザクションログの切り捨てが実行されます。
Windows Server バックアップのデフォルトは、[完全バックアップ] ではなく、[コピーバックアップ] となっています。

– Windows Server 2008 R2 のバックアップ設定 –
image 

そのためバックアップの設定をする際に、明示的に [完全バックアップ] として設定する必要があります。
デフォルトの状態でバックアップを取得すると [コピーバックアップ] となっているため、トランザクションログが切り捨てられません。

 

[ストレージグループ (Exchange 2010 ではデータベース) を含むボリューム全体を取得]

バックアップを取得する際は、ストレージグループのディレクトリのみを取得するのではなく、ストレージグループを含む
ボリュームを取得する必要があります。
ストレージグループをディレクトリのみを取得した場合、リストア時に [Exchange] をリストア対象として選択することができません。
# ファイルとしてはリストアできるのですが、アプリケーションとしてリストアすることはできません。

– アプリケーションから Exchange をリストア –
image image

 

Windows Server 2008 R2 の Windows Server バックアップであれば、バックアップの取得先は無印と比較して、
柔軟に選択できますので、標準機能だけでも小規模な環境であれば、基本的なバックアップは取得できそうです。
ストレージグループ / データベース単位でのリストアはできないので、細かな障害回復はできませんが、
全体を特定時点まで戻して、残っているトランザクションログでロールフォワードといった運用は可能かと。

サードパーティ製品を使わないでもある程度バックアップ / リストアができるようになっていると提案に幅ができていいですね。

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Written by Masayuki.Ozawa

1月 3rd, 2010 at 4:48 pm

Posted in Exchange

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