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OEM ライセンス認証 3.0 の環境に任意のエディションをインストール

3 comments

最近の PC は Windows 8 搭載モデルが大半だと思います。
Windows 8 が搭載されている PC は購入してもプロダクトキーが同梱されていないかと思います。

OEM ライセンス認証 3.0 (OEM Activation) については HPカスタマー サポート Windows 8 の製品ライセンス認証 がわかりやすいと思います。

他には

ボリューム ライセンス認証の概要

も参考になります。

この方式が使用されている場合は、UEFI BIOS のファーム内にプロダクトキーが書き込まれており、インストール時にはプロダクトキーの入力はせずにファーム内に設定されているプロダクトキーを自動的に使用してくれます。

実際には ACPI の DPK (Digital Product Key) が使用されてインストールされているようですので、この辺の情報を表示するツールを使用すると DPK を確認することができます。

この方式は再インストール時にはプロダクトキーの入力が不要で便利なのですが、購入時は Windows 8 (Core Edition) だったものに Windows 8 Pro をクリーンインストールしたい場合などは、メディアからブートしても自動的にファームに書き込まれているプロダクトキーが使用されプロダクトキーの入力画面が表示されずに、OEM 版の Windows 8 のインストールとなるかと思います。

これを回避したい場合には、Windows 8 or Windows Server 2012 installation may fail with error message: The product key entered does not match any of the Windows images available for installation. Enter a different product key に書かれているような EI.cfg や PID.txt を使用したメディアからインストールする必要があります。

EI.cfg や PID.txt の形式については Windows Setup Edition Configuration and Product ID Files (EI.cfg and PID.txt) に記載されています。

インストールメディアの DVD にこれらのファイルを直接入れることはできないので、USB の起動メディアを作成するとよいかと思います。

メディアの作成方法は

Windows 7/8のインストールUSBメモリを作る(diskpart編)が参考になるかと。

Windows 7 のときは、Windows 7 USB/DVD Download Tool を使用して、USB を作成していましたが、本投稿を書くために検証したところこのツールを作成したメディアではブートすることができませんでした。

また、XCOPY でうまくファイルがコピーできなかったのでエクスプローラーでコピーしました。

実行したコマンドは以下のようなものになります。

diskpart
list disk
select disk <list disk で確認した USB のディスク番号>
clean
create part primary
format fs=fat32 quick
exit
REM メディアをマウントして USB メモリにファイルをコピー
cd /D <USB のドライブ>:\boot
bootsect.exe /nt60 <USB のドライブ>: /force

 

上記のコマンドで作成した USB の Sources ディレクトリに EI.cfg か PID.txt を入れておけば ファームに含まれる OEM のプロダクトキーではなく任意のプロダクトキーを使用することができ、プロダクトキーに応じたエディションをインストールすることができるようになります。

EI.cfg

[EditionID]
[Channel]
Retail
[VL]

 

PID.txt

[PID]
Value=XXXXX-XXXXX-XXXXX-XXXXX-XXXXX

 

EI.cfg を設定することで、エディションの選択を出すことができ、PID.txt を設定することでプロダクトキーに設定しているエディションのインストールが行われます。

# 両方設定しなくても効果はあります。

OEM 版を使用している場合はクリアインストール時に気を付けておくとよさそうですね。

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Written by Masayuki.Ozawa

7月 8th, 2013 at 12:23 am

Posted in Windows Client

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3 Responses to 'OEM ライセンス認証 3.0 の環境に任意のエディションをインストール'

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  3. SE様
     亀レスですが,とても助かりました.有益な情報の公開に感謝申し上げます.
     このご時世で自宅からウェブ会議に参加するため,Win10 HomeがプリインストールされたThinkpad X270にWin10 Proをセットアップして使おうとしていたのです.
     Lenovo純正の別売USBリカバリキーを使ってWin10 Proをリカバリしても,Windows 10 Proの認証が通らず四苦八苦しておりました.
     EI.cfgをUSBリカバリキーに書き込んでリカバリした後,手持ち同型機の10 Proのプロダクトキーを読み出したものを使って認証できました.m(__)m

     

    marry

    18 5月 20 at 22:14

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